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「TED x Tokyo会議リポート」 アズビー・ブラウン准教授

2009年6月2日UP

「TED x Tokyo会議リポート」    アズビー・ブラウン准教授(メディア情報学科)


 TEDカンファレンスは「広めるべきアイデアを共有する場」をモットーに1984年にアメリカで始まった。私はスタートしてすぐにスピーカーとして参加した友人から次の話を聞いた。TEDはテクノロジー、デザイン、文化、科学などの多方面にわたるエリート達をスピーカーに迎え、とても重要な会議であると。近年のスピーカーを挙げると; ビル・ゲイツ、アル・ゴア、ミッシェル・オバマ、バート・ルータン、ディーン・カーメン、ジェーン・グドール、クレイグ・ヴェンターなどがいる。有名なアーティスト、音楽家、ベンチャービジネスの投資家、NPO創設者、宇宙飛行士、コメディアンなどが登場する。そして、アメリカでの参加者は、オピニオン・リーダー達600人に限られている。また、TEDには優れたウェブサイトがあり、会議のビデオはダウンロードすることができる。現在日本の購読者は限られているが、非常に価値のあるウェブサイトである。


 東京での最初のTED会議は、2009年5月22日に有明の未来館にて開催された。参加者は200人の選ばれた人のみに限られ、私にも招待状が届いた。それは私にとってとても名誉な事だった。きっかけは、昨年、未来デザイン研究所にリサーチに来たゲストの一人がTEDの関係者で、我々の研究にとても興味を持ち、今回の参加となった。スピーカー達は多方面の専門家、23人で構成された。(例えば、トヨタ自動車BR企業開発室室長の改田哲也、ロッククライマーの平山ユージ、建築家のアストリート・クラインとマーク・ダイサム、人類学者でメディア・プロデューサーの竹村真一、そしてソニーコンピューターサイエンス研究所を設立した所眞理雄など、他には神経科学者、現在小説家で元CIA職員、デジタル・メディアとマジックを融合させたマジシャン、ピューリツァー賞受賞のフォト・ジャーナリストなどもいた。スピーカーの話はどれも興味深いものであった。また開会のご挨拶をされた高松宮妃殿下とは、フリートークの時間に、現在私の研究テーマである”持続可能な江戸時代のライフスタイル”についてお話をし、妃殿下からは豊富な歴史の知識や環境問題にとても造詣が深いお話をお聞きした。


 TEDの目的は、異分野から選ばれた専門家と同席し、時間を共有する事である。朝食から始まり、4回のトーク・セッションの間の、ランチやブレイク・タイム、そしてディナー・レセプションまでの終日を一緒に過し、私は多くの人と話をする機会を得た。ランチタイムには、脳科学者のデイビッド・ロックとレースカー・ドライバーのアメリカ人と私の三人で、脳についての反応や予想や記憶についての面白い会話をした。
 また、ブレイクタイムには、宇宙の大規模な構造とヒッグス・ボウソンついて、建築家の鈴木エドワードと東京大学原子物理学者と話し合っている自分に気づいた。マジシャンのマルコ・テンペストとの話は「augmented reality」ソフトウェアについて。フォトジャーナリストのレネ・バイヤーと登山家の平山ユージと私は、”手”について議論した。会議の間、隣にはオーストラリアから来た地質学者が座っていた。そして、私の江戸時代の農民の地質の維持方法についての疑問を投げかけた。その向こう側には、有機農場を始め成功した会社の弁護士もいた。この長い一日は、私にとって非常に刺激的で有意義な時間であった。


 会議には選ばれたオピニオンリーダー200人の他、1000人以上の参加希望者がいた。そして、3700人以上の人達がライブ・ウエブキャストを見た。TED xTokyo会議は、大成功のスタートを切った。これまで日本で開かれるどのような大会とも全く違っていた。
 私はこの会議の今後の継続と益々の発展を確信する。そして、次にはプレゼンテーターとして参加したいと思う。


links:


AZBY BROWN
http://www.kanazawa-it.ac.jp/kyouinroku/a/JEABJ.html


TED main:
http://www.ted.com/


TED x Tokyo main:
http://tedxtokyo.com/ja/tedxtokyo-2009/about-tedxtokyo/


blog:

http://tedxtokyo.com/blog/