研究所の構成と概要
附置研究所
やつかほリサーチキャンパス
人間情報システム研究所
人間情報システム研究所は、情報システムとしての人間の特性をあきらかにし、それに見合ったテクノロジーや社会環境のあり方を積極的に提言する。ユーザーである人間の意図にかなった機能を自ら創り出すことのできる機械システムの設計原理を明らかにし、人間の感覚、運動機能及び脳の情報システムとしての特性及び微小脳システム(昆虫など)の行動原理の研究などを通して、人間と共創できる機械システムの設計にあたる。
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KITが開発した世界最高水準の脳磁計で「心」のメカニズムを探る。
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微量生体物質分析システム。1000 億分の1グラムという微量な脳内神経作用物質を測定可能。
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モデル細胞やがん組織を用いて、異常の原因を DNA レベル・mRNA レベル・タンパク質レベルで解析。
先端電子技術応用研究所
先端電子技術応用研究所は、次代を担う電子工学である超伝導エレクトロニクスの分野で、脳磁計測システムの開発にあたる。それを基点に、計測技術、制御技術、通信技術などを総合的かつ具体的に実現し、システム要素に関する技術開発を重視した研究活動を推進する。
扇が丘キャンパス
光電相互変換デバイスシステム研究開発センター
光電相互変換デバイスシステム研究開発センターは、新しい光電相互変換デバイスシステムの開発と、そのために必要な材料・デバイスシステムを有機的かつシステマチックに研究を行なう。「酸化物半導体の価電子制御と高伝導率化、及びデバイスへの応用」と「次世代電子ディスプレイシステムの開発」、この2つのプロジェクトを推進することによって、新しいタイプの情報通信システム(情報技術:IT)のシーズを創出・発信する。
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アークプラズマ成膜システム。
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新しい方法による3Dディスプレイ。LEDをつけた基板を高速で回転させて立体画像を表示。
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ヘリコンスパッタ成膜システム。
扇が丘キャンパス
心理科学研究所
心理科学研究所は、主に臨床心理、実験心理に関連する知識と技能の集積を図り、人の「こころ」ケアーマネジメントと情動情報に密接な関係を持つ「脳科学の心理臨床学的な現象解明」を研究する。今後の情報科学の進展を視野に、心理学、認知科学、行動科学、精神医学を複合的に捉え、実証的な実験心理、臨床心理の構築に貢献する。
やつかほリサーチキャンパス
ゲノム生物工学研究所
ゲノム生物工学研究所は、麹菌を中心とした微生物の機能ゲノム・タンパク質解析とバイオプロセスへの応用、および創傷治癒、再生医療に必須の人工骨格基材や人工細胞外マトリックスの設計とナノ加工技術の開発を中心にした研究を展開し、生物機能を利用した新しい技術を育て、医療産業、食品産業、環境産業などに役立てていく。
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フスマ、稲ワラなどのバイオマスからバイオエタノールを高生産する研究に取り組む。
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微生物の作用で水や二酸化炭素に分解していく生分解性プラスチックを研究。医工連携で生体の組織再生を促進する生分解性高分子基板の開発にも取り組む。
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レーザーイオン化飛行時間型質量分析装置/タンパク質をイオン化して電圧をかけると飛ぶという性質を利用して、飛ぶスピードを測定して分子の質量の違い、すなわちタンパク質の種類の違いを推定する。一つひとつ分析するため、気の遠くなるような作業だが、非常に貴重なデータとなる。ノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏が開発した装置。
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リアルタイムPCRシステム/ DNAを増やすための装置と蛍光を測定するための装置を一体化し、遺伝子の働きの強弱がわかる。
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マイクロアレイスキャナー/ガラスなどの基板に約1万種類も貼り付けた遺伝子をこの装置にかけると、働いている遺伝子が条件設定によって赤色や緑色や黄色に発光。これにより、ある働きの時はたとえばAとBとCの遺伝子が働き、別の時はBとDとEが働くなどのことがわかる。
情報技術AI研究所
次世代の情報社会を拓くために、人工知能応用、ビッグデータ解析、次世代ヒューマンインターフェース、次世代情報システムの研究に取り組んでいる。これら研究テーマのもとに産学連携を推進し、さらなる新しい活用分野を開拓するとともに、研究プロジェクトを通じて情報関連企業が求める高度専門職業人の育成を支援することで、産業界や地域社会に幅広く貢献していく。
知的創造・経営研究所
コンピュータがシミュレートする仮想空間は、無限の可能性を秘めており、新しい経済圏に形成しつつある。本研究所は、仮想空間と知的財産に関するテーマを取扱う。
扇が丘リサーチキャンパス
建築アーカイヴス研究所
建築アーカイヴス研究所では建築関連資料の収集、保存、調査、公開する役割の一翼を担うとともに、建築アーカイヴィングのための方法論的研究、地域における建築・都市文化の資料収集と研究を行う。これらの活動と成果を日本における建築アーカイヴス分野の発展へとつなげ、さらに世界の建築アーカイヴとの交流に寄与することで、建築・都市の魅力を感じられる社会的風土づくりに貢献する。
やつかほリサーチキャンパス
FMT研究所
機械工学、制御工学、航空工学の革新的基礎技術の創出に向けて、“ふせぐ(Fusegu)、まもる(Mamoru)、たすける(Tasukeru)”ための未来機械(Future Machine)の技術(Technology)開発を行う研究所で、危機対応システム機器開発、環境・エネルギー問題対応機器開発、福祉、医療支援機器開発を行なう。
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人間が動かす腕にあわせて動く振り上げ運動が可能なロボットアーム。
高信頼理工学研究センター
やつかほリサーチキャンパス
金沢工業大学における機械、材料、センサー、デバイスの各分野における研究プロジェクトのマザーラボラトリーとして、横断的な研究を支える。また、今後の社会変革を支える技術者を育成することを設立目的の一つと考え、社会人向け大学院やグローバルイノベーターをめざす学生が先進的研究分野を実践できる大学院の教育研究活動基盤の研究所として位置付ける。
主な研究分野
・材料創成分野:プラスチックおよび複合材料、環境化学材料に関連する製造技術、成形技術、評価技術等の研究
・生産技術創成分野:ものづくり基盤技術である、加工技術、設計技術、計測・制御技術等の研究
・センサー・デバイス創成分野:材料開発、センサー、半導体発光デバイス、薄膜デバイスの研究
・システム創成分野:学際的な要素技術を統合した、ものづくりプラットフォーム技術等の研究