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「G空間×ICT北陸まちづくりトライアルコンクール
マッチングイベント」でバスストッププロジェクトが成果を発表

「金沢工業大学バスストッププロジェクト」(リーダー:工学部 情報工学科4年 油野凌真さん)は、6月24日(金)に開催された「G空間×ICT北陸まちづくりトライアルコンクール マッチングイベント」で、『賢いバス停 市民サポートシステム』の発表を行いました。

総務省北陸総合通信局と北陸情報通信協議会が共催で開催した「トライアルコンクールマッチングイベント」は、平成27年11月28日に開催された「G空間×ICT北陸まちづくりトライアルコンクール」の優秀提案の社会実装をめざし、企業・団体や自治体とのマッチングを図ることを目的としたものです。北陸3県の企業、市町村から50組程度の参加がありました。「金沢工業大学バスストッププロジェクト」は、コンピュータを組み込んだ情報端末バス停のシステムについて発表し、ブースでの説明・デモを行いました。

バスストッププロジェクト『賢いバス停 市民サポートシステム』の発表内容

プロジェクトは、野々市市のコミュニティバス「のっティ」のバス停が網羅的に設置されていることに着目し、密接な市民サポートを行うことのできる、ICT技術を用いたバス停のシステムについて提案しました。システムには、「子供の見守り」「災害対策」「広告」「市の広報」「時刻表と乗り換え案内」の機能を持たせました。

子供の見守りの機能は、合言葉と顔を認証して、子供の位置情報を保護者に通知するものです。事前に保護者が子供の情報として合言葉と顔画像をwebページ上に登録し、バス停を通過する子供が合言葉をバス停に告げると、保護者に位置情報を通知する仕組みとなっています。

災害対策の機能は、災害発生時に各バス停が避難所までの経路を表示し、音声による避難誘導を行うものです。日本語と英語の2ヶ国語で経路表示と音声案内を行います。

広告の機能は、年齢や性別をもとに、個人に合わせた地元商業施設の広告表示を行います。個人に合わせた広告表示を行うことで、地元商業施設の認知度を高め、地域活性化に繋げます。市民にとって身近なバス停を用いることで、市民が目にする機会が多く、広告効果が高い、また、広告収入で運営コストを補うことができるため、バス停自体の継続性あると考えられます。

市の広報の機能は、市の広報に加え、天気予報や鉄道の運行情報の表示を行います。現在は市民が市の情報を得るためには、市のWebサイトで確認するか町内の回覧板で確認する手段がとられています。しかし、アパートやマンションなどの集合住宅が増え、各世帯までの情報伝達が困難となっています。市の情報をバス停に表示することで、散歩している時や通勤通学時など、多くの人が市の情報を自然と目にすることができます。また、バス停は市に網羅的に設置されているため、市のさまざまな場所でリアルタイムに情報を得ることができます。バス以外の他の交通機関の運行情報も提供することで、状況に応じて目的地までの最適なルートを選択することが可能となります。

マッチングイベントでは、システム、これらの機能の発表に対し、参加者から「面白い提案で有効性・実現可能性が高い」「継続して取り組んでほしい」などのコメントを頂きました。

金沢工業大学バスストッププロジェクトについて

「バスストッププロジェクト」は、ICT、ロボット技術を用いて市役所の市民サポート効率化、市民サポート拡大を行うプログラムです。ICT技術により、安心、安全なまちづくりに貢献することを目的としています。現在は、野々市市にのっティ(*)型バス停の設置を行い、バスの時刻表や乗換案内を音声や画面で伝える、性別・年齢を認識し利用者にあった地域広告を表示する、子供見守り等、バス停をコミュケ―ションの場にすることにより利用者の利便向上を図る活動を行っています。

*のっティ:野々市市のキャラクター

【関連リンク】

「トライアルコンクールマッチングイベント」を開催
~ G空間×ICTまちづくりコンクール優秀提案の社会実装をめざして ~

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