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炭素繊維複合材料研究開発の世界的拠点をめざし北陸東海地区の3大研究センターが協定
一般むけ記念講演会・交流会も開催

金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター(ICC)と名古屋大学 ナショナルコンポジットセンター(NCC)、岐阜大学 複合材料研究センター(GCC)はこのたび炭素繊維複合材料に関する連携協定を締結することとなり、11月12日(水)、名古屋大学にて調印式を行います。

この連携協定の締結により、北陸東海地区が炭素繊維複合材料分野において世界をリードする一大研究開発拠点を担うこととなります。

またこの連携協力協定締結にあわせて、11月12日(水)13時15分から名古屋大学豊田講堂で記念式典・記念講演会・交流会を開催します。一般の方も参加できますので、ぜひこれを機会に研究開発の最前線に触れてください。

詳細は以下の「記念式典・記念講演会・交流会(ご案内)」をご覧ください。また、以下の「参加申込書」をダウンロードの上、お申し込みください。

記念式典・記念講演会・交流会(ご案内)[PDF](10月24日更新)

参加申込書[PDF](10月24日更新)

今回の協定締結の意義

炭素繊維複合材料は鉄の10倍の強度を有しながら重さは4分の1という、日本が生み出した先端材料です。世界の炭素繊維複合材料の7割は日本で生産され、供給されています。現在ではボーイング787で機体重量の50%で使用されるなど、私たちの身の回りで急速に普及しつつありますが、この炭素繊維複合材料を使って実際に製品化する技術は欧米が世界をリードしているのが現状となっています。

一方、炭素繊維材料を使った製品化は、現状では未だに「手作業」が中心で、産業革命以後、大量に生成されるようになった鉄に比べると、「江戸時代の鍛冶屋レベル」であると言われています。

金沢工業大学が立地する石川県は、ボーイング向けの炭素繊維の供給を東レが行うほか、繊維産業、機械産業に強みがあり、この強みを活かした炭素繊維複合材料の研究開発が県をあげて行われています。

2013年10月には、文部科学省が10年後のわが国を再び世界トップクラスにするために全国で12箇所採択した革新的イノベーション創出中核拠点に、金沢工業大学が私立大学で唯一選定され、金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター(ICC)が、建築物や橋梁、長さ数kmもある海洋資源掘削用パイプや長大な洋上風力発電用のブレード(羽)などを炭素繊維複合材料で実現するため、まだ世界でも確立されていない炭素繊維複合材料の連続成形技術について研究開発を始め、新たな産業革命をめざしています。

一方、東海地区は自動車、航空産業におけるわが国の一大拠点となっており、名古屋大学、岐阜大学が中心となって、炭素繊維複合材料の応用研究が活発に行われています。

このたび、金沢工業大学、名古屋大学、岐阜大学における炭素繊維複合材料分野の研究開発センターが連携することで、北陸東海地区が研究開発から生産・加工・組立までを行う世界的な一大拠点となり、自動車・飛行機から、住宅インフラ、社会インフラ、海洋インフラにいたるまで、わが国の炭素繊維複合材料の社会実装が急速に進展することが期待されています。

【関連サイト】

金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター(ICC)

名古屋大学 ナショナルコンポジットセンター(NCC)

岐阜大学 複合材料研究センター(GCC)

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