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プロデュース通りに人は感動しているのかどうか
客観的指標により感動度を測定

神宮英夫・心理情報学科教授は、結婚式場のDVDが編集意図どおりに観た人が「感動」しているのかどうかについて研究に取り組み、2014年9月6日(土)、第16回日本感性工学会大会(会場:中央大学 後楽園キャンパス)で発表を行いました。

この研究は金沢工業大学感動デザイン工学研究所と株式会社ポジティブドリームパーソンズ(本社 東京都)との、感動を科学する共同研究の一環として行われたものです。

 

 

結婚式の模様を記録したDVDのような、ある意図の下でプロデュースされたものを観た際に、作り手の意図通りに観た人が受け止めているかどうかは、そのプロデュースが成功したかどうかの決め手となります。

しかしながら受け手による言葉による評価では、受け手そのものが意識していない部分も多く、科学的な評価手法が求められていました。

 

神宮教授の研究は、心電計と脳機能測定装置(NIRS:前頭葉の血流中の酸素化ヘモグロビン量を測定)とアイマークレコーダー(眼球の瞳孔大きさを測定)を使用し、異なった意図のもとで編集された結婚式の2種類のDVDを男女22名のモニターが視聴し、作り手の意図通りに観た人が受け止めているかどうかを明らかにしようとしたものです。

 

実験では、2種類の映像のうち、片方の映像は観る人のこころの動きが激しく、また、プロデュースされた意図に見合った生理測定結果も一部得られました。

さらに感動は、単に興奮だけではなく、複合要素から構成されていることも明らかになりました。

 

神宮教授は今後、人が感動している際の各要素を特定し、これらに対応した生理・脳機能を明らかにすることで、客観的指標による感動度を規定していく考えです。

 

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