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情報工学科中沢研究室が脳波を使ったロボットハンド制御に成功。デモ映像を一般公開

【脳波を使ったロボットハンド制御 デモ映像】

情報工学科中沢実教授の研究室では、このたび小型のワイヤレス脳波計を頭に装着し、手の開閉をイメージするだけで、ロボットハンドに同じ動作をさせることに成功しました。

現在可能なのは「グー」「パー」の動作だけですが、将来的には一本ずつ指を動かすことを目指しています。

 

国内に行けるロボットハンドの研究は、腕の筋電位をセンサで測定してロボットハンドを動かす筋電義手の開発がさかんに行われていますが、脊髄を損傷したケースやALS(筋萎縮性側索硬化症)では難しいという問題点も指摘されています。

 

これに対して脳波を制御に使った場合、頭でイメージするだけでロボットハンドを動かすことができると考えられていますが、国内ではあまり研究が行われていないのが現状です。

 

 

中沢実教授が注目したのは、海外でゲーム用に市販されているヘッドセット型の小型ワイヤレス脳波計でした。

このヘッドセットには脳波測定用に14個のセンサがあり、測定したデータはワイヤレスでPCに送ることができます。

 

ロボットハンドの設計は,中沢実教授が所属する金沢工業大学情報技術研究所にて行い、製作は金沢工業大学夢考房が行いました.

また脳波を使ったロボットハンドの制御は、JICA(独立行政法人 国際協力機構)プログラムで中沢研究室に昨年、短期留学をしていたメキシコ人のセルジオ・オマール・マルティネス(Segio Omar Martinez)さんとともに開発を進めました。

 

この脳波制御によるロボットハンドは2013年11月6日から9日まで東京ビックサイトで開催された国際ロボット展にも出展され、多くの研究者の関心を集めました。

 

この国際ロボット展むけにマルテネスさんが制作したデモンストレーション映像が本日1月23日からYouTube上で一般公開されましたのでご覧ください

 

当研究はロボットによる介護負担の軽減につながるものとして期待も高く、中沢研究室では今後、医学、医療分野とも連携して研究を進めてゆく考えです。

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