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産官学による共同研究と人材育成の拠点 地域防災環境科学研究所


 金沢工業大学では「やつかほリサーチキャンパス」(白山市八束穂)で建設を進めておりました「地域防災環境科学研究所」(所長 高畠秀雄 環境・建築学部建築学科教授。鉄骨造4階建て、延べ床面積6046㎡、総事業費15億円) の竣工式を、3月14日(土)午前10時から開催いたします。


 地域防災環境科学研究所は産官学による共同研究と人材育成を推進する“オープンリサーチセンター”として昨年4月1日に開設された研究所で、「平成20年度文部科学省 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に選定されたことをうけ、昨年6月4日から建屋の建設を進めてきました。 



研究所では以下の4つのプロジェクトを推進します。


1) 建築構造物の耐震・耐雪機能に優れた設計・評価法を確立
最新の耐震構法の開発や、積雪量の多い北陸地方の特性と伝統技術を反映した木造住宅の研究


2) 北陸に適した環境配慮型次世代建築・住宅を開発
北陸の気象条件に合った自然エネルギーの活用に関する研究。暖房用エネルギーのゼロ化を目指す無暖房住宅や、北陸の既築住宅で問題とされる屋内湿気を効果的に排湿できる外壁の研究


3) 伝統的な火災への備えを木造建築群の保存に活用
金沢は古くから木造密集市街地に防火帯や環境調整機能を備える。コンピュータ上に金沢の町並みを再現し延焼シミュレーションを行うことで、伝統的な防火方法を活用した防火対策を確立する


4) 地域を自然災害から守る防災環境システムを構築
河川の氾濫、海浜侵食、津波などに対する制御と管理技法を地方・地域性を考慮して研究。能登半島地震で得られたデータをもとに道路防災システムの構築とその活用を研究


 研究所には振動台加振実験を行える「構造実験室」や「耐震シミュレーション室」、「制振制御実験室」、「風洞実験室」、北陸地域を模擬した環境条件化での鉄筋コンクリートの劣化を試験できる「コンクリート試験室」、降雨実験装置や造波水槽を備えた「水理実験室」、火災で発生する建物内外の煙の広がりを実験できる「火災排煙実験室」、「日射人工気象室」のほか、屋上緑化や壁面緑化、地中熱利用冷暖房、外壁面太陽光発電、ビル屋上風力発電の研究も可能な実験施設・設備を備えます。

 

 

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