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ポリシーは「自ら設計・製作するソーラーカーの開発」。夢考房ソーラーカープロジェクトの新車両・Golden Eagle 6が完成

金沢工業大学夢考房ソーラーカープロジェクトでは、2017年から開発を進めてきた新車両・Golden Eagle 6がこのたび完成し、今月秋田で行われた競技会で自作モータや回路、足回りなどの車両の性能評価を行いました。プロジェクトでは引き続き新車両の改良を進めていく考えです。

“作れるものはすべて学生自身で設計・製作”が夢考房チーム最大の特徴

夢考房ソーラーカープロジェクトの最大の特徴は「自ら設計・製作するソーラーカーの開発」をポリシーにしている点にあります。このたび完成したGolden Eagle 6も、ボディ、フレーム、サスペンションやブレーキなどの車体から、モータ、モータコントローラ、MPPT(*)などの電装系に至るまで、作れるものはすべて学生により設計、製作されました。

空力設計も一から見直しを行い、運転席を車輪側に置くことで、空気抵抗はGolden Eagle 5より50%以上削減しました(設計値)。ヘアドライヤーを動かす程度の電力(860W)で平均速度70km/hでの走行を目標としています。

*MTTP:最大電力点追尾装置。日射量に応じて電圧と電流のバランスを自動制御し、最大出力を得ることができる

完成した新車両・Golden Eagle 6

新車両・Golden Eagle 6諸元表

Golden Eagle 6は4輪・右後輪1輪駆動の車両です。空気抵抗値はGolden Eagle 5に比べ50%以上削減(設計値)したほか、自作モータの効率は95%~97%を目標値としています。今後、さらなる車両重量の軽量化や空気抵抗の削減、各種電装部品の効率向上を目指します。

車体
全長×全幅×全高 3560×1660×940[mm]
ホイールベース 1090[mm]
車両重量(ドライバー・バッテリーを除く) 130[kg]
乗員 1名
ボディ CFRPアラミドハニカムサンドイッチ
フレーム
サスペンション 前/後 リーディング/トレーリングアーム
ブレーキ 前後 油圧ディスク
ステアリング ラックアンドピニオン
駆動方式 インホイールモーターによるダイレクト
ドライブ(右後輪のみ)
ホイール 16インチマグネシウム鍛造ホイール
タイヤ ECOPIA ソーラーカー用タイヤ
(BRIDGESTONE)
電装系
太陽電池 タイプ N型単結晶シリコン(トリナ・ソーラー)
面積 3.994[m²]
セル変換効率 22.8%
出力 860[W]
バッテリ タイプ リチウムイオン電池
モータ(自作) タイプ DCブラシレスモータ
定格出力 1.0[kW]
MPPT(自作) タイプ 昇圧型同期整流方式
モータコントローラ
(自作)
制御方式 PWM制御

夢考房ソーラーカープロジェクトでは今年8月に秋田で行われたWORLD GREEN CHALLENGE 2019に完成した新車両で臨み、性能評価を実施しました。

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