開講科目の詳細

戦略思考要論
Essentials of Strategic Thinking

担当教員

受講対象者

戦略立案業務に携わる方、ビジネスにおける戦略思考法を習得したい方 など
※2期以降の「戦略思考特論」「CRM特論」「戦略思考演習」受講希望者は事前履修が必須

授業の主題と概要

ビジネスにおいて必要なのは、単なるロジカル・シンキング力でなく、ビジネスにおける様々な状況を俯瞰的かつ連携的に 捉えられる
「戦略思考」能力です。
ビジネスには多様な側面(ヒト・モノ・カネ等)がありますが、その根幹は戦略(方向性を決める)であると考えます。
ゆえにこの講義の目的は、受講者が「戦略的※1にものごとを考えられるようになる」ことです。
戦略的に事象を捉え、考えられる能力は、マネジメント能力の基礎であり、基礎科目の中でも最も基礎的と言えます。

講義では主に2つの考え方を学び、練習します。1つは「重要思考(ビジネス重要思考)※2」、もう1つは「B3Cフレームワーク※3」です。これらの考え方を確実に身につけるために、講義ではミニケースを多用します。
ビジネスの成功や失敗がなぜ起きるのか、なぜ自社の市場シェアが15%であって50%や5%ではないのか、それを数多く考え議論することで初めて、情報が知識に、そして知識が能力(技)になります。
使用する主なケースは、サバイバル、トレッサ横浜、スタインウェイ、デルです。
「ケーススタディ※4」とは何をどう分析することなのか、そのときのマネジメントとしての視点はどうあるべきか、を同時に学べる構成となっています。

多分野にわたる基礎・応用科目への受講前に履修すべき科目であるため、変則ではありますが4月の最初の週に集中講義としています(4学期にも開講)。どの分野を目指すにせよ、必須のスキルであり多くのみなさんの受講を期待しております。
講義各回の詳細等については、シラバスをご参照ください。以降の「戦略思考特論」「CRM特論」「戦略思考演習」に対しては、 事前に履修すべき科目と指定されているのでご留意下さい。


※1 戦略 (Strategy)、戦略的 (Strategic)
戦略はロジスティクス(兵站)と同じく、元来、軍事用語である。「特定の目的を遂行するための、中長期的な枠組みや方向性を明示し、資源配分を行うこと」とされる。『孫子』に始まるこの考え方は、マキャベリやクラウセヴィッツによって戦争計画技術として研究が進んだ。『孫子』は「無謀な戦いをしないこと」「戦場を自ら選べ」など、現代に通じる戦略の根幹を示している。また戦略は、戦術(Tactics)や活動(Activity)を統合するための概念であり、ビジネスにおいては事業全体を俯瞰的に捉え、そこでのターゲット顧客の規定や、競合に対する差別化の方向性、資源配分の決定を行うことである。ゆえに戦略的とは「場当たり的でなく中長期的」な「枝葉末節でなく最終目的と大きな方向性を示す」ことを言う。

※2 重要思考 (Focused Thinking)
論理思考(Logical Thinking)の一種。あることの主張において、他者との「差」だけでなく、そのことそのものの「重み」=重要かどうか、をメインに主張を展開する考え方。たとえば、全社のコストダウン策を議論する際に、競合 他社に比べて広告宣伝費が半分だと言ったところで、広告宣伝費が全コストの1%しかないのであれば、そのインパクトは些少である。「ダイジでなければどうでもいいのだ」ともいう。担当講師による独自概念。

※3 B3C(ビーサンシー)フレームワーク (B3C Framework)
事業環境および競合・自社戦略の全体を捉えるためのフレームワーク。土俵(Battle Circle=BC)、競合(Competitor=C)、自社(Company=C)でB3C。土俵・競合・自社の3つの視点と進退・勝敗の2つのレベルが組み合わされた6つのボックスより成る。担当講師による独自概念。

※4 ケーススタディ (Case Study)
実在の企業・組織における事象を題材に、その分析・提言を討議する教育手法。事実であるだけに、経営意思決定の難しさと面白さを実感できる。その準備のために用意された資料を「ケース」と呼ぶが、分厚いものでも数十ページであり、業界状況と競合や自社戦略をコンパクトにまとめたものと言える。その限られた情報の中で迅速かつ的確な意思決定を下すことこそが、エグゼクティブの責務である。

到達(習得)目標

・全てのビジネス思考の基礎となる「重要思考」を習得する
・戦略思考の基礎となる「重要思考」「B3Cフレームワーク」を習得する

講義スケジュール

講義
回数
講義テーマ
1,2 重要思考と伝える・決める力演習
・ミニケーススタディ:サバイバル1、サバイバル2(当日配布)
3,4 戦略思考フレームワークとミニケース演習
・ミニケーススタディ:トレッサ横浜分析(当日配布)
5,6 B3C:市場の定義と分析力
・ミニケーススタディ:スタインウェイ&サンズ
7,8 B3C:コスト構造と価値分析
・ケーススタディ: DELL

開講について

開講時期: 1学期、4学期
開講形態: 1学期/3日間集中、4学期/2コマ(180分)×4日間
講義回数: 全8回
※状況に応じて、一部変更が生じる場合もございます。予めご了承ください。

テキスト/参考図書

【テキスト】
ケース:スタインウェイ・アンド・サンズ会社
ケース:デル・コンピュータ
①『〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術』三谷宏治(三笠書房)
②『経営戦略全史』三谷宏治(ディスカヴァー21)

※ケース等は事前にご自身で購入する必要があります。

【参考図書】
③『一瞬で大切なことを決める技術』三谷宏治(中経の文庫)
④『実例で必ず身につく 一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)
⑤『戦略思考ワークブック』三谷宏治(ちくま新書)
⑥『ビジネスモデル全史』三谷宏治(ディスカヴァー21)

※上記は一部追加・変更となる場合もございます。また、指定テキスト及びケースなどは、別途ご購入頂くもので、授業料には含まれておりません。予めご了承ください。

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