Check:成長目標の達成度を加味した実質的評価
達成度評価の材料となる「目標達成シート」を作成
1・2学期終了後と3・4学期終了後、指導担当教員のファシリテートのもと、これまでの修学体験を振り返りながら(リフレクション)、修学目標ごとに対応した「目標達成シート」を作成します。このシートの内容が、成長目標の達成度を評価する上で重要な材料となります。
分類 | 評価箇所 | 配点 | 小計 | 合計 |
---|---|---|---|---|
CE | イントロダクション(第3者に理解してもらうための体験の概要) | 1 | 4 | 20 |
体験下での思考と行動およびその起因 | 1 | |||
体験下でのその時の感情 | 1 | |||
体験からの成果(学習した内容) | 1 | |||
RO | 他者の意見の考察 | 2 | 4 | |
自己の意見と他者の意見の統合による成果(再学習した内容) | 2 | |||
AC | 抽象概念化した学術的説明 | 3 | 4 | |
2つ以上の著作物文献の引用と引用方法 | 1 | |||
AE | 再学習した内容を活用した行動計画の基本アイデア作成 | 2 | 4 | |
基本アイデア実行あたり付加すべき新たな知識・スキル・能力・経験 | 2 | |||
IS※ | 目標達成シートの内容の構成 | 1 | 4 | |
目標達成シートのストーリー性 | 1 | |||
目標達成シートの明確な焦点 | 1 | |||
目標達成シートの文書の文法 | 1 |
※ ISとは、Integration and Synthesis(文章の目的を理解し、シンプルかつ明確に、ストーリー性を含めて文章化すること)です。
- エビデンス(証拠)の添付
- 「目標達成シート」には、修学目標の達成のエビデンスとして、それぞれに対応した「ベストプラクティカムシート」や「研究論文」、「自己認識シート」を添付します。
一年間の修学の成果とプロセスを要約した「サマリー」を作成
最後に、一年間の修学の成果とプロセスを要約した「ポートフォリオサマリー」を作成します。
これは、自己のコアコンピタンスとその形成過程を簡潔に記載するもので、この内容を公聴会にて発表し、口頭試問を受け、修了判定を受けることとなります。
- まずは「ポートフォリオインテリジェンスファイル」を作成
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まずは、これまでの過程で作成してきた「目標計画シート」や「目標達成シート」とそれに対応するエビデンスなど、さまざまな文書を「ポートフォリオインテリジェンスファイル」として統合します。これがサマリーの作成の材料となります。
ポートフォリオインテリジェンスファイルの詳細(こちらもご参照ください)
- 「ポートフォリオサマリー」に要約
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「ポートフォリオサマリー」の具体的な内容は、1)「知識領域」「思考プロセス」「ヒューマンパワー」の各軸における自己の強さと、2)それらを統合したものである自己のコアコンピタンスとは何かについての記述です。また、3)その形成過程についての説明も記述します。フォーマットは自由ですが A4・10枚程度となります。
サマリーが完成したら、サマリー自身を「ポートフォリオインテリジェンスファイル」に添付します。これで「ポートフォリオインテリジェンスファイル」が完成します。
修学目標の達成度とそのプロセスを、評価の対象に
当専攻では下図のように修了評価を行っていますが、これまでの大学院教育における成績評価と大きく異なるのが、専修科目の評価です。
プレゼンテーション従来、専修科目の成績評価は、研究論文の内容に対して行われます。しかし、ポートフォリオインテリジェンスでは、研究論文(もしくはリサーチペーパー)の評価に加え、目標達成シートの評価、そして公聴会におけるポートフォリオサマリーのプレゼンテーションの評価を通して、「大学院においてどのように自己学習が行われ、成果として何が得られたのか」を総合評価します。
評価箇所 | 科目担当教員 | ポートフォリオ作成指導担当教員および研究指導担当教員 | 公聴会審査員 | |
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関係科目 | ミニイベント、ペーパーテスト、プラクティカム、資格試験・検定試験の結果などの総合評価 | ● | 自社 | |
専修科目 | 研究論文および目標達成シートの評価 | ● | ||
公聴会でのポートフォリオサマリーのプレゼンテーションに対する評価 | ● | ● |
- 「ポートフォリオサマリー」に要約
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- 本人の目標とその過程における成果(エビデンスの累積)、及び目標達成シートが一貫性をもって説明できるものになっているか?
- 学習過程の成果である各エビデンスの累積と、修士研究の成果である研究論文/リサーチペーパーが、大学院レベルの学習の深みと価値を示しているか?
- 目標達成シートに、自己実現の更なる高度化や広がりに対する「気づき」が示されているか?