修了生の活躍&アンケート調査
修了生の活躍
2004年の虎ノ門キャンパス開設以来、これまで20年にわたって700名を超える修了生を輩出してきました。
ビジネスと知的財産の専門知識を併せ持つ真のイノベーションリーダーが社会で活躍しています。
教員陣の経験、人間力、そして少人数
鶴谷 武親さん
企業経営と並行して大学教員をしています。気がつけば経営は29年、教員は24年になりました。KITに興味を持ったきっかけは、新たな取り組みに対するスピードの速さでした。調べているうちに、自分が「学ぶ側の視点」をどこまで持っているか疑問に思い、入学を決めました。
改めて学んでみると、基本的なことを知らなかったり、忘れていることに気づかされました。授業では果敢に発言するも、見事に的外れ、ということもありました。日頃の経営や教育においても、自分の興味のあることや得意なことに偏っていたと認識できたおかげで、分かっていたつもりの自社のビジョンや戦略を、より多くの人が理解できる構造やストーリーに昇華することができたと思います。その結果、企業経営に関しては、組織のあるべき方向を考え、実践する人が増えましたし、教育に関しては、これまで以上にアクティブラーニングの観点が強くなりました。
修了後は、KITでも授業を担当する機会を得ました。ここでは各々が所属する企業や団体における現実課題をテーマにする文化があるため、私も含めたクラス全体で現在進行形のケーススタディをすることができます。授業は決められた回数で終わりますが、その後の実践が気になって仕方ありません。こうした「リアル」「本気度」は、教員であれ学生であれ、変わらないKITの文化です。
モノづくりとコトづくりを繋ぐ
藤村 朋子さん
開発部門から知財部門のマネジメント職として異動になり、経営と知財とを繋げて体系的に学びたいと考えてKITの門を叩きました。開発者の頃は特許のみ、かつ出願・権利化中心の限られた知識でしたが、入学後は扱う知的財産の種類や活用範囲が一気に広がり、ビジネスとの関係性で捉えられるようになりました。加藤浩一郎教授のゼミで指導いただいた修士論文では、ものづくり企業のデジタルシフトに関する知財活動の動向分析を行いました。
修了後はIPランドスケープなどの調査分析や、分析結果に基づいた各事業の戦略立案等に携わっています。加えて、各事業を俯瞰して、これからの全社方針を考える必要もあり、KITで学んだビジネス視点が活きていると日々実感しています。また、近年ビジネス変革や新規事業創出が強く求められる中で、投資やM&Aなどに際して知財デューデリジェンスや契約交渉の検討を行う機会も多く、実践の場となっています。
私の場合は、社会人経験15年以上を積んでから遅まきの知財業界デビューでしたが、KITで学んだ日々は人脈形成にも大いに役立ちました。MIPM学位を糸口に新しい関係性が築けたり、困った時にはKIT修了生ネットワークが助けてくれたりと、大切な拠りどころの一つになっています。今後も学びと仲間を大切に、キャリアを重ねていきます。
修了生キャリアアンケート調査を実施しました
KIT虎ノ門大学院イノベーションマネジメント研究科が、どのような価値を提供し、修了生のキャリアにどのような影響・変化をもたらしているか修了の翌年に調査を行いました。回答した95%以上の方が、KITを「有益である」「紹介したい」と答えています。
社内外の評価が上がった・転職に役立った等、自身のキャリアに対して、回答のあった90%の方が「修学の効果があった」と回答している。
修学の効果があった時期として、76%の方が「在学中」と回答した。次いで、10%の方が「修了から6か月以内」となっている。
本研究科に入学してから3年以内に、33%の方が「年収が上がった」と回答している。
「年収が上がった」と回答した方の平均増加額は239万円。50~99万円台の上昇がもっとも多く、500万円以上とする回答もあった。
入学から3年以内に、「希望する他社へ転職した」の回答は24%、「希望する他部門へ異動した」は5%となっている。
入学から3年以内に24%の方が、所属する組織または転職先において昇進したと回答している。
調査対象:2021年8月及び2022年3月に本研究科を修了した37名
調査期間:2022年12月~2023年1月
調査方法:インターネットによるアンケート調査
回答率:56.8%(21回答)