教員紹介:専任教員
高橋 真木子
教授、博士(工学)
高橋 真木子
現職
- 金沢工業大学大学院 教授
出身大学
- 東北大学農学部 植物育種学研究室 学士(農学)
- 東北大学大学院工学研究科 技術社会システム専攻 博士(工学)
- 横浜市立大学付属木原生物学研究所 細胞生物学研究室 修士(理学)
プロフィール
(財)神奈川科学技術アカデミー、東京工業大学産学連携推進本部特任助教授、東北大学特定領域研究推進支援センター特任助教授、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)研究開発部プログラムオフィサー(非常勤)、(独)理化学研究所 研究戦略企画員、経営企画部戦略分析課主幹を経て、現在に至る。■その他の所属(非常勤)
・文部科学省 科学技術・学術政策研究所 客員研究官
・政策研究大学院大学 政策研究センター 客員研究員
・東京大学 政策ビジョン研究センター 客員研究員
・東京工業大学 大学マネジメントセンター 特任教授
・東北大学 工学研究科 非常勤講師
■主な政府系委員、学会等
・文部科学省科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会(2010.4~2013.3)
・文部科学省中央教育審議会 専門委員 大学分科会大学院部会(2009.9~2011.3)
・文部科学省科学技術・学術審議会 産業連携・地域支援部会 産学官連携推進委員会(2011.4~2013.3)
・文部科学省科学技術・学術審議会 産業連携・地域支援部会 地域科学技術施策推進委員会委員(2007.7~2013.3)
・文部科学省リサーチ・アドミニストレーターを育成・確保するシステムの整備推進委員会(2011.4~2013.3)
・文部科学省委託(東京大学)URAスキル標準策定委員会委員(2011.10~2014.3)
・文部科学省「特定研究大学(仮称)制度検討のための有識者会議」(2015.9~2016.3)
・経済産業省 産業構造審議会 産業技術分科会 研究開発小委員会 (2010.6~現在)
・経済産業省 産業構造審議会 産業技術分科会・日本工業標準調査会合同会議 知的基盤整備特別委員会(2012.6~現在)
・(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 知財マネジメント検討委員会(2011~現在)
・(社)大学技術移転協議会 人材育成委員会委員(2004.4~現在)
・リサーチ・アドミニストレーター協議会 副会長、スキルプログラム専門委員(2015.9~現在)
・研究・イノベーション学会 理事(2017年10月〜) ・高エネルギー加速器研究機構(KEK) 理事
メッセージ
21世紀は知識創造社会といわれ、社会的な課題の解決、国際競争力強化のためにイノベーティブな活動がこれまでになく重要になっています。この流れの中で日本、アメリカを始め欧米先進国は、大学の研究教育力の強化と社会貢献機能の向上を進めてきました。最近では、東南アジア、アフリカ、中南米等の国でもこの動きが活発になっています。
研究教育力の強化、社会貢献機能の向上を進めるためには、大学を従来からの“学生を教育する(受ける)場所”から、“知識創出の源としてイノベーティブな変革に貢献するセクター”という観点で捉え直すことが必要になります。この時、大学の研究成果もまた、従来からの科学的知見としてだけでなく、知的資産としてどう活用できるか、という観点から捉え直さなければなりません。
さらに、創造・保護・活用という知的財産創造サイクルを、大学というセクターにあてはめ、どうマネジメントしていくか、という大きな課題に取り組むことが求められています。それには、大学の知識創造サイクルの特性を理解し、企業と大学が恊働する最適な体制を設計し、うまれた成果を適切に管理・活用するルールを設定する必要があります。それには、企業の知財マネジメントにも必要な産業構造、分野特性等の知識や、オープンクローズの知財戦略や標準化の知識等が必要になります。
産学連携、技術移転の業界は、歴史が浅く知見もそう蓄積されておらず、一方課題はまだ山積みです。例えてみれば、萌芽期をそろそろ脱し、定着・普及に向かう転換期と考えています。これは、見方を変えれば、知財の専門家にとって、自分の知識と経験をフル活用できる挑戦しがいがあるフィールドとも言えます。企業に所属する研究開発、知財部門等の方には、自社に最適な大学との連携方策を検討する基盤的な知識を、弁理士等を目指す知財専門家にとっては、イノベーティブな研究開発マネジメントとその中の知財の在り方という俯瞰的な知見を、受講するみなさんとの議論を通じ深めていきたいと考えています。