テック系スタートアップ要論
Essentials of Deep Tech Startups
担当教員
受講対象者
企業の経営企画部、事業部、研究開発部門などにおいて、1)大学や研究機関、病院などとの外部連携に携わる方、新規事業開発やCVC、スタートアップとの連携に携わる方、知的財産部でそれらに携わる方。また、2)大学知財部、TLO等、研究機関において知的財産マネジメント、研究企画、戦略策定を担当するコーディネーター、リサーチアドミニストレーター等、関連業務に関わる方。もしくは、3)将来的にこれらの業務を目指す方。
授業の主題と概要
本講義は、2026年度から始まる政府の第7期科学技術基本計画で最も重視されているテック系スタートアップ(SU)について、実情把握と課題の俯瞰を通じ、SUの創出・成長・出口までの一連のプロセスを理解することを目指します。先端科学技術成果の知財化、技術をコアとした事業化は、既存マーケットが存在しないため難易度が高く、成功すれば破壊的なイノベーションをもたらす一方、その成功確率は極めて低いとされています。本講義では、第一線の現場で活躍するベンチャーキャピタル(VC)、公認会計士の講師ととともに、実情とその課題、国内状況・国際状況の把握とともに、とりわけ本学受講生が(MBAの方にも)興味がある昨今のVCのトレンドについて概観します。本講義と対をなす2期のテック系スタートアップ特論では分野ごとの事例を深掘りします。いずれも知財の初学者でも受講可能です。 講師や受講生との議論を通じ、上記についての全体概要把握を目標とします。
到達(習得)目標
以下の項目について、実際の業務イメージをもち、全体感と必要な視点を理解することを目標とする
1)テック系スタートアップ、特に大学発のディープテック系スタートアップの成長プロセスとベンチャーキャピタルの活動
2)先端科学技術の知財化のポイント
講義スケジュール
| 講義 回数 |
講義テーマ |
|---|---|
| 1,2 | イントロで本科目全体の構成の説明、簡単な質問形式での受講生のニーズを把握。その後、前半は、大学における知財マネジメントとSUへの展開:技術を創出する源泉の大学の研究活動、成果の知財化について、長く大学TLOのトップを担った伊藤氏に自身の実践経験を含めてお話しいただく。後半は、それを踏まえ、改めて、SUをとりまく国内外の状況、日本の関連政策レベルのマクロの理解に加え、リアルな現場でそれら事業を使うユーザーの観点での情報収集の方法などの実務レベルのニーズにも対応する |
| 3,4 | ベンチャーファイナンスの概要と大学VCの特徴:初期のSUの成長には投資が必須であるが、特にテック系SUの初期の評価は難易度が高い。ベンチャーキャピタル(VC)からみた技術の事業化を、現在日本でもっとも成功している大学VCのパートナー井出氏より、ベンチャーファイナンスの概要、現在の動向、大学VCの特徴、先端技術の事業化の全体像と課題を、アメリカでの経営コンサルティング、ベンチャー企業経営への参画のご経験を含めて伺う。同氏作成のVC養成講座で使われているケースワークも行う | 5,6 | 公認会計士からみたDeeptech 系SUの経営:大学発のいわゆるDeepTech系SUの特徴、先端技術の事業化におけるファイナンスの課題を、多くのTech系SUの株式上場を手がけ、事業計画の立案、資金調達や企業間アライアンスの推進および管理業務の整備等についてアドバイスしているご経験を踏まえて伺う。江戸川氏は参考図書1)の共著者でもある。適宜参考にされたい |
| 7,8 | ベンチャー活用のエコシステム:現在の日本の技術系SUの概観理解と課題を踏まえ、改めて各々の立場からみたSUとの連携のあり方を検討する。また現在のアメリカ、シリコンバレーの強さの源泉といわれる、大学を核とした経済促進システム(ベンチャー創出支援インフラとしての大学の役割と可能性、科学技術政策との関係性など)も含めて理解する |
開講について
開講時期: 1学期
開講形態: 1コマ(90分)×8日間
講義回数: 全8回
※状況に応じて、一部変更が生じる場合もございます。予めご了承ください。
テキスト/参考図書
【テキスト】
テキストに該当する資料は、毎回授業時に配布する
【参考図書】
1)イノベーション具現化のススメ -イノベーション具現化のための知財、投資、出口の3つの戦略- 瀬戸ほか著(知の商業化を技術に閉じず、具体的な価値に転換するための実践的戦略を紹介、講師江戸川氏の共著)
2)ディープテック・スタートアップの知財・契約戦略 柿沼太一編(実務・戦略立案者向け)
3)スタートアップの知財戦略ー事業成長のための知財活用と戦略法務 山本飛翔(主要概念、実例ベースで法務実務との接続する)









