教員紹介:専任教員
伊藤 俊幸
教授、修士(地域研究)
伊藤 俊幸
現職
- 株式会社Ubicomホールディングス 社外取締役
- 株式会社広島トヨタ 社外取締役
- 株式会社FRONTEO 戦略アドバイザー
出身大学
- 防衛大学校機械工学科 卒業
- 筑波大学地域研究科 修士課程修了
プロフィール
海上自衛隊に入隊以来34年間、潜水艦艦長を始めする組織の長や防衛省で幕僚(スタッフ)勤務を経験した。
① 組織の長
潜水艦「はやしお」艦長としてRIMPC98に参加し、成果を上げるとともに、海上自衛隊第2術科学校長及び防衛省統合幕僚学校長として、教育者として務め、特に「教育体系」や「教員」の意識改革に取り組んだ。海上自衛隊呉地方総監時には、「業務の効率化」を推進するとともに「国民と自衛隊の距離を縮める施策(イクボス宣言、「呉海軍カレー」など)」を行った。
② 幕僚(スタッフ)
在米防衛駐在官在任時、「えひめ丸事故」の収拾や「9.11米国同時多発テロ」後の日本政府の対応に関して米国防総省との調整にあたった。また海上幕僚監部情報課長在任時は、「イージス艦情報漏洩事件」の収拾にあたるなどの危機管理を担当した。また、筑波大学大学院で「ロシアの外交政策」の研究で「地域研究学修士」を修得し、海上幕僚監部、在米国大使館及び防衛省情報本部で、情報分析や政策立案などの防衛外交を担当した。
③ 自衛隊リタイア後
社外役員として就任した企業において「全社的リスクマネジメント」の確立や「自立自走型組織」への変革を手掛けている。またこれらを希望する他の企業に対する研修や講演を行っている。
主な著書には、『リーダーシップは誰でも身に付けられる―海上自衛隊が実践する、米海軍式の最強リーダーシップ論』がある。2016年より金沢工業大学大学院(虎ノ門キャンパス) 教授として教鞭を執り、リスクマネジメント及びリーダーシップ・フォロワーシップを教えている。
メッセージ
軍事用語だったVUCAがビジネス用語になり、「将来の予測が困難な将来が見えない時代」と言われてからも10年以上がたちました。「失われた30年」と言われてきましたが、日本の企業や官僚組織は、「環境の変化」に素早く対応できる個人や組織を作ることに未だに苦慮しています。
ウクライナ戦争においてキーフ攻略に失敗したのは、ロシア軍が意思決定が「中央集権的」だったからです。2014年のクリミア併合以来、環境に柔軟かつ素早く適応できる「自律自走型」の「欧米式」に変えたウクライナ軍に勝てなかったのです。
いつまでも「前例がない」「ルールがない」といってできないといっていても仕方がありません。「チャレンジして新事例を作ればよい」「だめなルールは変えればよい」のです。「できる。できない。」ではなく「やるか。やらないか。」と問いを変えるべきでしょう。是非皆さんが感じている日頃の問題意識や課題を、是非一緒に解決していきましょう。