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虎ノ門大学院ブログ
2019年02月02日

KIT修了生インタビュー:小島あかねさん(外資系半導体メーカー)
「マーケティング・営業ひとすじ。自分に足りないものを見つけるために入学しました」

小島あかねさんは外資系半導体メーカーでマーケティング・営業に携わっています。趣味はポールダンス。小島さんの通っているスタジオ「LUXURICA」主催の発表会ではおよそ4メートルの高さのポール上で演技することも。今回の取材予定日も急遽1泊2日の海外出張が入り、スケジュールが変更になるなど、多忙な日々を送っています。

(※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています)


■ 最初の大きなカルチャーショック


- マーケティング・営業職に興味を持ったきっかけは?


中学、高校と私立の学校に通いました。わたしの通っていた学校はいわゆるお嬢さま学校でした。入学早々、聞こえてきたのは、小学生最後の記念にお友達どうしでヨーロッパへ旅行した話や、持っているものも明らかに高価そうなものであったりと、聞こえてくること、目にするもの全てがとてもキラキラ輝いて見え、まさにカルチャーショックの渦中にいました。

特に印象的だったのは転校してきた帰国子女の生徒さんで、英語の授業中のネイティブな発音に衝撃を受け、「いつか自分も彼女たちのように英語を操れるようになりたい、海外を飛び回れたらいいなぁ」という憧れを持ちました。

そして、ぼんやりとですが、将来は英語も堪能で、海外を飛び回るようないわゆるバリキャリを体現するような仕事ができたらいいなぁと考えていたのだと思います。

■ 社会人としてのスタート


- 新卒入社してすぐに良い結果が出たとお聞きました。


ぼんやりとバリキャリが実現できるような仕事をしたいと考えていたはずでしたが、就職活動を少々怠けていたので、ひとまず正社員として働こうと就職したのが中小の広告代理店でした。営業として採用されました。ここがわたしのマーケティング・営業人生のスタート地点です。

入社してすぐに教えられた「電通鬼十則」の考え方とセールストークを正しく実践したところ、入社して3週間で大きな案件を獲得することに成功しました。この実績が大きな仕事に取り組むことへの自信となり、さらに仕事をすることの楽しさにつながりました。

この会社では、社会人としての基礎的な振る舞いと、大きな目標をもって努力すれば結果はついてくるということを学びました。なによりも最初の成功体験によって、大きな案件を狙うことへの熱意や情熱を培うことができたのが一番の収穫だったと思っています。

■ さらなる成長を求めて


- その後の小島さんのキャリアについて教えてください。


日本の半導体メーカーに転職しました。半導体の知識はまったくありませんでしたが、大手電機メーカーのモバイル部門のマーケティング・営業担当として採用されました。当時、そのお客さまの日本市場におけるシェアは常に1・2位を争うポジションでしたので、半導体業界未経験のわたしにそんなお客さまを任せてくれる会社は本当に懐が深かったなと思います。

お客さまはエンジニアの方が中心で、技術的な商談が多く、本当に苦労しました。技術的なバックグラウンドが無いわたしは、できる限り業界内外の動向やマーケット情報を調べて会話の引き出しを増やすことと、お客さまのニーズを正しく把握して社内へ伝え、それをまたすぐにお客さまにフィードバックすることを意識していました。その甲斐もあって、セミカスタムの半導体製品を採用いただくことが決まり、入社から1年半で社長表彰を受けるほどの大きな案件を獲得することができました。

この会社には長く勤めましたが、良いお客さま、良い仲間、良い先輩に恵まれ、本当に良い経験ができました。大企業ならではの立ち居振る舞いだけではなく、経営者層との商談から、顧客戦略立案、グローバルコミュニケーション、半導体生産の仕組み、サプライチェーン、コスト意識、納期遅延によるハンドキャリーまで、たくさんのことを学びました。この会社で過ごした後半には念願だった海外営業部に配属され、ドイツ、フランス、フィンランド、上海など海外出張も経験しました。

子供の頃ぼんやりと考えていた、海外を飛び回るようなバリキャリは、この会社で実現しました。この当時意識していたのは、さらなる自分の成長でした。ふと振り返ったときに、「ここでできることはひとまずやりきった」という達成感もあり、転職を決意しました。

■ 外資系企業でのモヤモヤ感


- 着実にキャリアアップしてますね。次はどんな業界に?


世界最大級のデータベース企業に転職しました。半導体はハードウエアの世界でしたので、次はソフトウエアの業界に挑戦しようと考えたからです。成果主義である外資系企業で働くことも魅力のひとつでした。なによりも前職での実績が外資系企業でも通用するのかを試してみたかったのです。



この会社での学びは、自社にないものは時間をかけて地道に創造するのではなく、企業買収によってカバーするというダイナミックな戦略と圧倒的なスピード感です。日本企業との差、カルチャーショックを受けました。最初はどんどん企業買収をする戦略に疑問さえ覚えました。自社に無いものは買えばいいという戦略は、新しいものを創造する力が失われるのではないか、と。

しかし後になって考えてみると、競争の激しい中で企業として勝ち続けるには、自社のコア技術のみにフォーカスして業界をリードし、苦手な分野は買収によって補うことは、非常に合理的な戦略であることがわかりました。

そして、さらなるキャリアアップを目指し、超有名グローバル企業の門をくぐりました。世界トップシェアを誇る電力インフラ機器の日本市場開拓がわたしのミッションです。しかし、日本の電力業界は完全に閉鎖された世界でした。日本の電力御三家企業によってカスタマイズされたトータルシステムによってほぼ独占状態。外資系企業製品が参入できる余地がなかったのが実態でした。

ここでの学びは、改めて日本のガラパゴス化を痛感したことです。携帯電話の時もそうでしたが、電力インフラも日本のオリジナル仕様で、世界にはビジネスとして持って行きづらい。それでも自前ビジネスを追求しがち。今後の日本はどうやって成長していくのかなという不安、自分として何が貢献できるのか、ずっとモヤモヤしていました…。

- 今は半導体業界にいらっしゃるとお聞きしました。

モヤモヤ感がある中で、一番長く勤めた半導体業界にもう一度戻って今後何をやっていくべきか考えようと思い、欧州の総合半導体メーカーに転職しました。

そして日々、仕事を続けるうちに、社内で「ソリューション提案」という言葉を流行語のように耳にする機会が増え、「半導体でソリューション提案って何だろう」と疑問に思うようになりました。一般的に社内で使われているソリューション提案という言葉は、クロスセルやアップセルの意味合いが強いように感じたからです。

目の前のお客さまである電機メーカー、そしてその先の最終消費者のことを考えて、ソリューション提案につなげるにはどうしたらいいのか、「これまでの経験だけでは答えが出ない」と、考えるようになりました。

■ 三谷先生の発想力


- どうやって答えを見つけたのですか?


マーケティング・営業職として実績を積み、キャリアもそれなりに上がりました。でも、この先に進むために「足りないものがあるのではないか」と考える日々が続きました。わかっていたのは、今の延長線上ではいけないということ。解決策が出ないまま漠然と日々を過ごしていました。

そんなある日、インターネットの記事でKITの公開講座を見つけました。無料だったこともあり、すぐに参加しました。そこで出会ったのが三谷宏治先生(以下、三谷さん)です。

江戸時代の商売の話、錯視を確認する方法の話、すべてが衝撃的でおもしろく、「こちらが当然と思って調べも考えもしなかったことが、視点や発想を変えるだけでこんなにも違う答えになるんだ」と、公開講座に参加して、まさに目から鱗が落ちるような体験でした。

半導体業界は、とかく技術優先、プロダクトアウトになりがちです。これまでわたしが培ってきたコミュニケーション力、人脈、インスピレーションに、三谷さんの「発想力」を加えれば、もっとブレークできる。マーケットインの視点に立ったより良いソリューション提案ができる、そう確信しました。

- KITってどんな学校でしたか?

KITには2016年4月に入学し、2018年3月に修了しました。KITの授業は期待どおり、どれも刺激的でした。良かったのは、どれも「アカデミックではない実務家寄り」の内容だったこと。たとえ授業の名前が「ナントカ概論」とかお堅いように見えても、中身はビジネス直結の実戦論で、どの授業もすごく面白かったです。



先生方も事務室スタッフも、みなさん面倒見が良くて、三谷さんも、放牧主義と言いつつ、しっかりと見守ってくださいました。三谷さんが常に言っていた「復習はダイジだよ~」「机の前で座って考えるだけなら、なにもやってないことと同じ。動かなきゃ」これはKIT修了後も常に肝に銘じています。

KITで学ぶべきことは学びました。それを実際の仕事にどう生かしていくか、こんどはわたしが試される番です。

■ 修了生としてのアドバイス


- 入学を検討している人に向けて、メッセージがあればお聞かせください。


社会人大学院は学費や仕事との両立で、どうしようかな~と迷ってる人、けっこう多いと思います。わたしもそうでした。当時絶対に落とせない大きな案件も抱えていて、出張も多かったので、仕事との両立は不安でした。

でもある日ふと思ったのが、じゃあ、来年、落ち着いたらやるのかな?ということ。いや、きっとやらない。来年は来年で、別の理由をつけて先延ばしにするはずと思い、「貴重な自己投資だ、いまやっちゃおう!」と結論を出しました。

みなさんも、興味があるなら、それはもう、いまやるしかないと思います。三谷さん風に言うならば「机の前で座って考えるだけなら、なにもやってないことと同じ。動かなきゃ」です。 Why not? Join us!

※ 取材日時 2018年12月
※ 取材制作:カスタマワイズ

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