チューター紹介

教授・博士(理学) 平林 幹人 Hirabayashi Mikihito |
略歴: 金沢大学理学部数学科卒。同大学大学院理学研究科修士課程(数学)修了。1974年本学講師就任、助教授を経て1998年現職。 |
●在学生の皆さんへメッセージ:
「数理工統合」および「数理統合」で学ぶ数学は物理学あるいは工学の応用を目指しています。その内容は、主に微分積分学と行列・行列式であり、高校の延長したものになっています。 数学を学ぶことは、数学的対象(定義、公式や定理など)を「理解する」ことから始まります。定義を理解するには具体例を持っていることが大切です。公式や定理を理解するには、証明するか、あるいは具体例から類推することです。 たとえば、xの2乗、3乗の導関数から、xのn乗、a乗の導関数を類推することができます。使い時は、条件などを確かめる必要があります。 また、数学を道具として使う工学の立場では、証明にこだわるより、具体的な例題を確認し、多くの問題を解いて慣れてゆくことが大切だと思います。 数学の質問を歓迎しています。「いつでも、どこでも、だれでも」をモットーにしています。時間の許す限り対応します。
●高校生の皆さんへメッセージ:
私たちの身の回りの事柄、つまり自然現象、社会現象、学術、芸術、さらに私たちの生活様式などは数学と深く結びついています。 たとえば、私たちがいつも用いているA4、B5の用紙は、その縦と横の比が2つに折っても変わりません。この比はいくつでしょうか。答えはある無理数です。自分で求めてください。これは整数しか知らない人には理解できない現象です。 整数、有理数、実数、複素数と数の概念を広げてゆくと、それぞれに新しい世界が現れます。また、ベクトル、行列、行列式、微分積分を学んでゆくと、そこで表れるいろいろな現象を知って、視野を広げることができます。そして数学以外の分野でも創造力を高めることができると思います。 本学では、高校の復習から初めて、より高度の数学を学習するコースを設けています。大学で学ぶ数学は基礎的なことばかりで、それから先は自分で勉強することになります。 自分の将来の目標を持って、しっかり勉強することを期待します。