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【体験レポート】スマホ動画でアバターが動く!?
特別講座2日目「最先端のモーションデータ体験授業~STEAM教育の最前線~」を開催!

2025年6月20日(金)、静岡県浜松市の浜松聖星高等学校 情報処理室にて、情報Ⅱを履修する2年生11名を対象に、金沢工業大学メディア情報学部 心理情報デザイン学科の伊丸岡俊秀教授が行う特別講座2日目が開催されました。

「動きを“デジタル”で可視化する」をテーマとした2日目の特別講座は、データのマルチアングルビューと動きのデータ化に挑戦しました。

■動きを多角的に見る!マルチアングルビューに挑戦

前回の授業では、スマホで撮影した動画からアバターを動かす体験をしましたが、今回はその動きを複数の視点から観察する「マルチアングルビュー」の技術に挑戦しました!
Unityというソフトを使って、アバターの動きをいろんな角度から見比べる設定を行いました。

■細かな設定に四苦八苦!?

複数の視点でアバターを見るのは頭の中では分かっていても、アプリケーションに指示を出すのはすごく大変でした。細かな設定や手順が多く、かつ、3D上で操作させるため、「向きを変えたいけど、どうしたらいい?」「視点が高すぎるけど、どうやって低くするの?」「アバターに動きが反映されない」など、苦戦しながらも生徒たちは伊丸岡教授のサポートを受けながら真剣に取り組んでいました。

■1つの動画から2つの視点で見比べてみる

上手く設定ができると、画面上には1つのアバターを2つの視点から見る画面が完成! 生徒たちはデジタルの面白さを感じつつも、情報技術の奥深さを感じているようでした。

■データ抽出、データサイエンスは時間切れ・・・

当初の計画では、この後に分析ソフトを活用して、データ分析(データサイエンス)を行う予定でしたが、時間の都合上、残念ながら体験することはできませんでした。伊丸岡教授からは補足として、「今回の解析では身体各部位の位置が時間経過に伴ってどう変化するのかというデータを得ることができます。このデータをもとに、例えば腕を振る範囲の大きさや、腕振りのスピードを算出することもできます。身体のどの部分の、どういう動きの特徴を知りたいのかを考えながら解析することで、より多くの情報を抽出することができるでしょう」とアドバイスがありました。

■2日間で「自分でもスマホと無料アプリで“動き”をデータ化できる」ことを学習できた!

授業終了後のアンケートでは、参加した生徒たちからは、

・体の動きをデータとして読み込む方法を知り、とても面白かった。

・自分のスマホで撮影した映像からキャラクターを歩かせることができ、達成感があった。

・今まで専用の機材がないとできないと思っていたモーションキャプチャーが、スマホとパソコンだけで動かせるまでになることを初めて知ることができた。

と内容に満足し、今後については、

・部活動での自分の体の動きとプロ選手の体の動きを比較して問題点の発見や改善に活かしてみたい。

・モーションキャプチャーが現在どんな分野にどのように応用されているのかに興味を持った。モーションキャプチャーの特性や弱点なども気になったので、色々と調べて家でも試してみたい。

という感想もありました。

また、この授業を受講したことで

・大学の授業では、この内容で留まらず、その映像からどんな動きをするか考えたり、心理学に精通すると聞き、ますます大学での高度な学びに興味が湧いた。

・授業で体感した事を活かし、情報技術を色々なものと融合して社会のために使いたい。

など、自身の将来へ向けた感想もありました。

今回使用したアプリケーションの多くは無料で入手可能なものばかりなので、生徒たちは授業や探究活動だけでなく、課外活動や部活動などでも応用できる可能性に気づき、高校での学びがさらに広がる希望を感じていました。

今回の特別講座は、STEAM教育の魅力を体感しながら、スマホひとつで技術と創造力を融合した未来の学びの体験となりました。今後も金沢工業大学では、STEAM教育の推進と高校との連携を通じて、次世代の学びを支援してまいります。

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金沢工業大学研究室ガイド メディア情報学部 心理情報デザイン学科 伊丸岡俊秀 研究室

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