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【傾聴の基本などを学ぶ】
「第22期 野々市市民カウンセラー連続講座」を開催。
金沢工業大学心理科学研究所と野々市市福祉総務課との協働で
金沢工業大学心理科学研究所と野々市市福祉総務課は、10月3日(土)と10日(土)の2日間、野々市市民および野々市市に関わる方を対象に、「第22期 野々市市民カウンセラー連続講座」を、にぎわいの里ののいちカミーノ1階ホールで開催しました。
当講座は、両者の協働により平成26年度から継続して実施しており、今年度で13年目を迎えます。受講者は、周囲の人の話や悩みに耳を傾けるための「傾聴」の基本や、対応が難しい相談を適切な専門機関につなぐための相談窓口について学びました。

講座の運営は、金沢工業大学大学院臨床心理学専攻の教員4名(大矢寿美子教授、松本圭教授、山上史野准教授、伏島あゆみ准教授)と、大学院生9名、野々市市 健康福祉部福祉総務課から健康福祉部次長(福祉総務課長 兼任)を含む職員2名が担当しました。
開講にあたり、大矢教授は、市民カウンセラー連続講座の開催の背景や役割、期待される効果について説明しました。また、受講を通して「他者の話を傾聴できるようになる」、「知り合いが増える」、「地域の相談機関など社会資源への理解が深まる」、「受講者自身のウェルビーイングの向上につながる」といったメリットを紹介し、傾聴スキルの重要性を伝えました。

今回も大学院生が2日間で計3回のロールプレイを進行するなど講座運営に携わり、大学院生にとっても実践的な実習の機会となりました。





第22期講座では、20代~70代の幅広い年代の計17名(市民16名、本学学生1名)が全日程を修了し、修了証を受領しました。

「傾聴」は、コミュニケーションの基礎となるスキルであり、カウンセリングだけでなく、日常生活や仕事、地域活動など、人と関わるあらゆる場面で役立ちます。
当講座は、傾聴の基本的な考え方を学ぶだけでなく、受講者が話し手と聴き手に分かれて行うロールプレイを中心に実践を重ね、コミュニケーションスキルを段階的に習得できることを特徴としています。また、毎回班替えを行うことで、異なる年代や立場の受講者同士が交流しながら学べる機会となっています。特に、金沢工業大学の学生にとっては、地域の方々との交流を通じて世代や分野を超えたコミュニケーションを経験できる貴重な学びの場となっています。
さらに、日々の「よいこと」を記録するウェルビーイング向上のためのワークに取り組むほか、石川県や野々市市で利用できる社会資源(相談窓口や支援制度)の紹介もしています。こころの悩み、多重債務、子育て・教育、DV、いじめ、自殺対策などに関する相談先を学ぶことで、相談を受けた際に適切な支援機関へつなぐための知識を身に付けることができます。
第22期の受講者からは、傾聴の実践や対人支援のあり方をめぐり、興味深く、多岐にわたる質問が寄せられました。なかでも、「AIをどのように活用できるか?」、「傾聴には男女の違い、または男女のどちらが適しているとかあるか?」といった問いは、現代ならではの視点や、傾聴の本質を考えるきっかけとなるものがあり、講師が一つひとつの質問に丁寧に応えました。
また、講座を終えた受講者からは、「傾聴スキルというと大きなことのように思うが、自分の心を相手にも向けるということだと思った」、「多様な年齢層の参加者とのロールプレイを通して、それぞれの悩みや環境を知ることができた」などの感想が寄せられ、傾聴への理解を深めるとともに、相手の思いに目を向けることの大切さを実感する機会となりました。
講座を通して、受講者は「話を聴く心構え」や「傾聴スキル」を実践的に学び、日常生活や地域活動に生かせるコミュニケーションスキルを身に付けるとともに、ウェルビーイングへの理解を深めました。
今後も金沢工業大学心理科学研究所と野々市市は、多様な関係者や地域団体との連携を深めながら、当講座を地域に根差した学びの場として発展させ、地域共生社会の実現に貢献していきます。
野々市市民カウンセラー連続講座のこれまでの活動
当講座は、平成26年度に野々市市と金沢工業大学の連携事業としてスタートしました。「傾聴」を学び、地域で人の話に耳を傾けられる「市民カウンセラー」を育成することで、市民同士が支え合う、より住みよいまちづくりを目指しています。
開講当初は、野々市市役所や金沢工業大学を会場に、4~5日間の日程で年2回開催していました。令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響により中止となりましたが、令和3年度からは感染対策を講じた「にぎわいの里 ののいちカミーノ」1階ホールで再開しました。令和4年度には開催回数を年2回に戻し、その後は「にぎわいの里 ののいちカミーノ」、「学びの杜ののいちカレード」や「野々市市役所ホール椿」などを会場として継続開催しています。
第1期から第22期までの修了者は累計482名となり、野々市市の人口約5万5,000人の約0.9%に相当します。今後も、市民同士の自然な支え合いの促進や孤立・孤独の予防につながる学びの場として、当講座を継続・発展させていきます。
