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【磁気センサの新しい校正アルゴリズムを開発】
高信頼ものづくり専攻 福井祟人さん、足立善昭教授が「日本磁気学会論文賞」受賞
大学院高信頼ものづくり専攻・博士後期課程の福井祟人さんと同専攻の足立善昭教授らの論文が「2026年度日本磁気学会論文賞」を受賞しました。

「日本磁気学会論文賞」は、表彰年度前の2年間に「日本磁気学会誌」あるいは「Journal of the Magnetics Society of Japan」に掲載された原著論文の中から、特に優秀な論文の著者に授与される賞です。
今回の受賞対象となった論文は、2025年に「Journal of the Magnetics Society of Japan」に掲載されたもので、本研究はTDK株式会社との共同研究として実施されました。
表彰式は9月2日(水)、東京科学大学大岡山キャンパス(東京都目黒区)で行われた「日本磁気学会・第50回学術講演会」の会期中に行われました。
受賞者
・福井祟人(金沢工業大学大学院高信頼ものづくり専攻・博士後期課程)
・足立善昭教授(金沢工業大学大学院高信頼ものづくり専攻)
・澁谷朝彦(TDK株式会社)
受賞対象論文
論文名:Estimating Magnetometer Position and Orientation at Extended Distance from the Calibration Coil Array in a Magnetically Shielded Room
著者:福井祟人、足立善昭(金沢工業大学)、澁谷朝彦(TDK株式会社)
掲載誌:Journal of the Magnetics Society of Japan
巻号等:2025年49巻6号 p. 115-120.
https://doi.org/10.3379/msjmag.2511R005
受賞対象論文の概要
■ 研究背景
脳磁図や心磁図に代表される「生体磁場計測」は、極めて微弱な磁場を非侵襲で検出し、脳・心臓・神経・筋肉などの電気生理活動に伴って体内に生じる電流分布を推定することで、生体機能を可視化する手法です。
このような計測では、体表面に沿って多数配置したセンサの位置や向き・感度を正確に把握することが不可欠です。そのため、複数のコイル(キャリブレーションコイルアレイ)を用いて基準磁場を発生させ、センサパラメータを推定する「キャリブレーション測定」が行われています。しかし、磁気シールド室内では床や壁などに含まれる軟磁性体によって反磁界が発生して基準磁場の分布が歪むため、センサパラメータの推定結果に無視できない誤差が生じる場合があるという課題がありました。
■ 研究成果
そこで本研究では、磁気シールドを仮定した平面上に配置した磁気ダイポールアレイで反磁界をモデル化し、そのダイポールアレイのパラメータとセンサパラメータを同時に推定することで、反磁界を考慮したキャリブレーションを提案しました。
従来の反磁界解析では、計算コストが高いことや解析可能な磁性体形状が限定されることが課題でしたが、本研究はこれらの課題を克服し、比較的低計算コストで反磁界の影響を考慮した高精度なキャリブレーションを実現しました。
■ 今後の展開
これにより、磁気計測システムのキャリブレーションの高精度化と高感度化を同時に実現し、医療応用につながる生体磁場計測だけでなく、産業用磁気センシングや位置計測など、精密な磁気計測を必要とする分野での応用が期待されています。
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