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【高大連携レポート】
愛知県立木曽川高校「教員向けDX機器体験講座inKIT」
令和8年3月10日(火)および11日(水)の2日間、金沢工業大学扇が丘キャンパスにて、愛知県立木曽川高等学校の教員6名をお迎えし、「教員向けデジタル体験講座」を実施しました。
木曽川高校は令和7年度のDXハイスクール校に選定されており、生徒向けの生成AI講座など、デジタル分野の教育を積極的に推進しています。今回の研修は、同校からの依頼を受け、金沢工業大学が内容構成と体験プログラムに協力するという形で行われました。
参加された高校教員には、ドローン、VR、プログラミング、3Dモデリング・3Dプリンタといった多様なデジタル技術を実際に操作しながら体験していただき、これらを高校教育、特に探究的な学びへどのように取り入れるかを検討していただきました。
■ 1日目:①ドローンと②VR体験
まず、情報理工学部ロボティクス学科 伊藤恒平教授による「ドローン講座」から始まりました。ドローンの基本構造や姿勢制御の仕組みについて解説した後、小型ドローンを用いた操縦体験を行いました。参加者は、離陸・ホバリング・前進などの基本的な操作を繰り返し、次第に操作のコツをつかむと、安定した飛行ができるようになっていました。参加教員からは「物理の学習と結びつけたい」「探究活動で使えるイメージが湧いた」といった声が聞かれました。

続いて、情報理工学部 ロボティクス学科鈴木亮一教授とチャレンジラボ事務室大西洋輔さんによる「VR講座」を実施しました。大学で実際に運用しているVR機器を用い、学生が制作したコンテンツの体験や、メタバース空間での地震のシミュレーション体験などを行いました。体験後には、2班に分かれて「高校でのVR活用」をテーマにディスカッションを行い、「危険を伴う実験をVRで代替できる」「生徒と教員が一緒に学べる環境づくりに役立つ」などの意見が交わされ、VRの教育的価値を実感していただく機会となりました。

■ 2日目:③プログラミングと④3Dモデリング&3Dプリンタ体験
2日目は、情報理工学部 情報工学科 河並崇 教授による「プログラミング講座」からスタートしました。micro:bit の加速度センサーを用いたLED制御や、ドローン(Tello)をプログラムで操作する演習に挑戦していただきました。センサー値の変化による動作の違いを体験しながら、情報・理科・数学など幅広い教科で活用できる可能性を感じていただけたようです。また、後半では Teachable Machine と Scratch を組み合わせた画像認識プログラムの制作にも取り組み、「コードを書かなくても直感的に学べる」「生徒にも導入しやすい」といった感想が寄せられました。

午後の「3Dモデリング&3Dプリンタ体験講座」では、夢考房運営室の榎本龍政さんによるレクチャーのもと、3Dデータの基礎と3Dモデリングソフト「Blender」で“りんご”の形状の作成に挑戦しました。視点操作、形状編集、モディファイア機能などを用いて形を整え、完成したデータを3Dプリンタに転送して造形までの一連の流れを体験しました。実際に学校キャラクタを3D化した事例も紹介され、参加教員からは「教材づくりや広報物にも応用できる」「立体の学習に役立つ」という意見が挙がりました。

■ 教員の反応と成果
アンケートでは全員が高い満足度を示し、特に「教育にデジタル技術をどう活かすか」という観点で多くの気づきが得られたとの評価をいただきました。「難しいと思っていたプログラミングの印象が変わった」「VRは授業づくりの幅を広げると実感した」「3Dプリンタの活用アイデアが具体的に浮かんだ」などの声が寄せられ、高校現場のDX化のサポ―トにつながったと思います。
今回の講座を通して、デジタル技術が高校教育にもたらす可能性を参加教員のみなさまと共有できたことは、大きな成果であると感じています。本学は今後も、高校や地域と連携した教育支援を進め、次世代の学びを共に創る活動を継続してまいります。
(関連ページ)
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