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【ポスターアワード2件同時受賞】
放射線の測定に資する新しい蛍光体材料の開発とその特性評価において

2026/3/11 NEW

大学院工学研究科 バイオ・化学専攻博士前期課程1年の青木美歩さんとバイオ・化学部 環境・応用化学科4年の能川春菜さん(岡田研究室所属)が文部科学省共同利用・共同研究拠点 2025年度生体医歯工学共同研究拠点成果報告会においてそれぞれ「ポスターアワード」を受賞しました。同賞は35歳以下の発表者64名の中から15名に与えられました。

生体医歯工学共同研究拠点は、東京科学大学 未来産業技術研究所および生体材料工学研究所、静岡大学 電子工学研究所、広島大学 半導体産業技術研究所の3大学4研究所から構成され、「生体医歯工学」を研究対象とする異分野連携ネットワーク型研究拠点です。国内外の研究者コミュニティと共同研究を展開し、医療・健康・バイオ領域における学際的連携研究の成果を広く社会実装することを目標としており、今回受賞対象となった研究は静岡大学電子工学研究所との共同研究成果です。

ポスターアワードを受賞した大学院1年青木美歩さん(写真左)と学部4年能川春菜さん(写真右)

青木さんの研究では、骨組織等価であるCa2P2O7を放射線測定のセンシング素子として応用することを企画しました。特に骨密度測定ではX線が主流である一方、骨組織の過剰な被ばくは健康への影響が懸念されます。また、正確な線量測定には、測定に用いるセンシング素子が対象組織と等価であることが重要となります。青木さんは上記材料に微量のTm3+を添加することで、ラジオフォトルミネッセンス(RPL)と呼ばれる放射線計測に利用可能な機能を発現させることに成功し、放射線センサとしての基礎特性を評価・考察しました。今回発見した材料を用いることで、骨の被ばく線量測定の精度向上が期待されます。

【青木さんの発表内容】

タイトル:線量計応用を目的とした近赤外RPL材料の諸特性評価

著者:青木美歩、南戸秀仁、岡田豪、越水正典

【青木さんのコメント】

この度、受賞することができ、大変嬉しく思います。日頃からご指導いただいている先生方のおかげで、このような評価をいただくことができました。今回で3個目の受賞となりますが、これに満足せず、今後も研究をさらに発展させ、新しい成果を発信できるよう取り組んでいきたいと思います。

能川さんの研究では、積極的なRPL材料の探索に取り組みました。RPLは希少な現象である一方で様々な応用展開が期待されます。しかし材料設計指針に資する知見が少なく、応用展開の妨げとなっています。能川さんはCa3Si2O7に着目し、RPL特性を賦活する可能性のある全27種類の不純物元素を添加し、その特性を評価しました。評価の結果、Euを添加した場合に顕著なRPL特性を示すことが明らかとなり、その放射線センサとしての性能評価を行いました。また同材料のRPLは、材料中に含まれるEuイオンの価数変化(3価→2価)によるものであることを明らかにしました。

【能川さんの発表内容】

タイトル:新規RPL材料の探索とEu添加Ca3Si2O7のRPL特性

著者:能川春菜、南戸秀仁、岡田豪、越水正典

【能川さんのコメント】

この度、生体医歯工学共同研究拠点成果報告会において受賞することができ、大変光栄に思います。本研究を進めるにあたりご指導いただいた先生方に深く感謝申し上げます。

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