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ロボティクス学科の学生と環境土木工学科の学生3名が「令和4年度 土木学会中部支部研究発表会」で「優秀講演者賞」を受賞

ロボティクス学科4年の石井新さん、環境土木工学科4年の伊藤大翔さん、寺尾静夏さん、本江舞絵さんが、「令和4年度 土木学会中部支部研究発表会」で研究成果を発表し、「優秀講演者賞」を受賞しました。

令和4年度土木学会中部支部研究発表会は、3月3日(金)に金沢工業大学扇が丘キャンパスで開催されました。この研究発表会では、土木工学や土木技術等に関する研究や成果が発表され有益な情報を交換する場として毎年、中部地方の大学・高専で開催されているものです。今回は4年ぶりの対面形式での開催となり、発表会に投稿された論文数は290編でした。その中から、優れた研究成果を論じた将来性のある36歳未満の学生や若手の技術者・研究者に対して「土木学会中部支部 優秀講演者賞」が贈られました。

論文内容

石井新さん(太田和彦研究室)

論文タイトル:音響信号を利用した水中目標への自律追従機能を有する水上無人機の基礎実験

論文の概要:

空中で利用可能な光波や電波は水中での減衰が大きいため、海中を移動するダイバーやミッションの与えられた水中航走体の位置を水上にて常時把握し追随することは容易ではない。これを実現するため、水中音波により目標の自動検出及び自律追従を可能にさせる自律式水上無人機に関する研究を進めてきている。2種類の音響探知方式を考案し,目標の自動追随について25m屋外プールを用いて基礎実験を実施し,各方式の有効性を確認した。

石井新さん

伊藤大翔さん(宮里心一研究室)

論文タイトル:全国8地点に5年間暴露したFRPロッドの引張強度

論文の概要:

FRPロッドは、吊り橋用ケーブルなどの緊張材としても適用されている。この場合、外部環境の気温、紫外線、水分および塩分などがFRPロッドの強度に影響を及ぼすことが考えられる。そこで本研究では全国8地点に5年間に亘り暴露させたCFRPとGFRPの引張強度を評価した。

伊藤大翔さん

寺尾静夏さん(田中泰司研究室)

論文タイトル:PC箱桁橋における分布型光ファイバセンサによるひび割れ評価

論文の概要:

塩害劣化が進行したPC橋梁では、残存耐力の評価が困難になることがある。このような場合、いつどこで発生するか分からないひび割れの発生を確実にとらえることのできるモニタリング技術が必要となる。そこで本研究では塩害橋梁の載荷試験を対象にして光ファイバによるひずみの分布計測によって、ひび割れ発生を評価する方法を検討した。独自の手順により推定したひび割れ発生箇所と目視観察の結果が一致する結果が得られた。また、パイ型変位計の計測結果との比較により、設定したひび割れ発生のしきい値の妥当性を確認した。

寺尾静夏さん

本江舞絵さん(田中泰司研究室)

論文タイトル:塩害腐食に対する断面修復補修時の防錆剤耐久性の効果

論文の概要:

塩害劣化したコンクリート構造物に断面修復工法を適用した場合に、内部鋼材の再腐食によるひび割れにより補修後に再劣化が生じてしまうケースが見られる。そこで本研究では、各種の防錆剤を使用した場合の断面修復工法の耐久性に関する実験を行った。主に2つの実験に分けられ、亜硝酸リチウムとシランシロキサンの防錆性能を評価する実験では、亜硝酸リチウムは何も施していない供試体と比較すると1~2倍、シランシロキサンは少なくとも3倍以上の延命効果が見られることが分かった。脱塩工法を施した供試体の防錆性能を評価する実験については、通電時間によって防錆効果が異なることから、腐食を予防するのには適切な通電時間があると考えた。

本江舞絵さん

【関連リンク】

令和4年度土木学会中部支部研究発表会 ウェブサイト

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