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大学院生2人と電気電子工学科教員2人らが電気学会産業応用部門「部門論文賞」を受賞。電気自動車向けの新たなモータ形式を提案し、基本特性を明らかに

金沢工業大学と三菱電機株式会社の研究グループの論文が、電気学会産業応用部門「部門論文賞」を受賞しました。今回の受賞は、論文の筆頭著者・寺家尚哉さんが在学中に行った研究に対するもので、寺家さんを含む大学院生2名が論文執筆に携わっています。

電気学会では、電気学術の全分野を5つの専門領域に分け、それぞれの専門分野で活動を展開しています。これらのうち、産業応用部門は、電気機器、パワーエレクトロニクス、制御などの基礎技術から、産業、交通運輸、社会システム、家電などの広い分野を受け持っています。同部門では、前年1月~12月に部門誌に掲載された論文の中から、産業応用関連の学術または技術に多大な貢献をした論文の著者に、「部門論文賞」を贈呈して顕彰しています。

2021年度の受賞では、2020年に前述の部門誌に掲載された176編の論文の中から6編が選定されました。受賞の表彰式は、2021年8月25日(水)にアオーレ長岡(新潟県)で、現地とオンラインのハイブリッド形式により行われました。

受賞者(論文著者名の順に記載)

金沢工業大学:

寺家尚哉さん(2020年3月大学院博士前期課程修了。深見研究室。現在、三菱電機株式会社に勤務)

深見正教授(工学部電気電子工学科)

小山正人教授(工学部電気電子工学科)

三菱電機株式会社:

満田宇宙氏(現在、本学大学院博士後期課程に在学中。深見研究室)

伊藤一将氏

山田正樹氏

受賞論文

題 目:磁束変調ハイブリッド界磁モータの原理と基本特性

著 者:寺家尚哉、深見正、小山正人、満田宇宙、伊藤一将、山田正樹

掲載誌:電気学会論文誌 D、140 巻、7号、pp. 1-8(2020)

受賞論文の概要

電気自動車駆動用モータでは、走行時に使用頻度の高い低トルク領域での効率向上が求められています。しかし、現在主流の永久磁石モータでは、永久磁石の磁束密度が高いことに加えて磁束が一定であるため、低トルク領域での損失が大きく、効率が悪化する課題がありました。本論文では、磁束変調と呼ばれる特殊技術を使って、運転状態に応じて磁束量を変化できる新たなモータ形式を提案し、その原理と基本特性をシミュレーションと実験により明らかにしています。

※原理検証のモータは、本学の夢考房において、技師の助言の下で寺家さん自らが設計・製作したものです。

※受賞者のうち、深見教授は、2010年、2014年に続いて、3度目の同賞受賞となります。

論文の筆頭著者・寺家尚哉さん(在学時)

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