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ジャトロファ油からバイオディーゼル燃料を製造する研究で、大学院バイオ・化学専攻寺脇さんと土佐教授が「Best Poster Presentation Award」受賞。グリセリンを副生せず、発がんを促進するホルボールエステルの完全な分解除去にも成功

寺脇朋輝さんと土佐光司教授

金沢工業大学大学院バイオ・化学専攻 博士前期課程1年の寺脇朋輝さんと応用化学科土佐光司教授の研究が、6月17日から22日までパシフィコ横浜で開催されたGrand Renewable Energy 2018International Conference で、「Best Poster Presentation Award」を受賞しました。


今回の受賞は、同国際会議バイオマス部門24件のポスター発表からは本研究1件のみが選ばれたものです。


寺脇さんはプロジェクトデザインIII(卒業研究)から継続して、非食用植物油であるジャトロファ油を原料とし、グリセリンを副生せずにバイオディーゼル燃料を製造する方法の開発に取り組んできました。また同時に、ジャトロファ油に含まれ、発がんを促進する有害なホルボールエステルの完全な分解除去にも成功しました。


今回の受賞はこれらの研究成果とポスター発表での応答が評価されたものです。


【ポスター題目】】Production of bio-diesel fuel from Jatropha curcas oil and methyl acetate

【著者】Koji Tosa and Tomoki Terawaki

GRE2018 Best Poster Presentation Award


【当研究の社会的意義】

金沢工業大学では、JICA草の根技術協力事業「無電化村落の住民によるジャトロファバイオ燃料を活用した小規模電化プロジェクト」をモザンビークにて推進しています。

ジャトロファは乾燥に強い植物ですが、ジャトロファの実は有毒成分があるため、動物などに食べられることもなく、バイオ燃料に変えても食料問題に影響しません。これを現地で栽培・収穫し、燃料づくりまで事業化すれば、モザンビークに大きく貢献することができます。一方、採取した油は化石燃料でないため、最終的に二酸化炭素排出量削減にもつながります。この事業は国連全加盟国が達成を目指す、世界を変えるための持続可能な開発目標「SDGs」に関する金沢工業大学の代表的取組事例のひとつとして評価され、2017年12月、第1回「ジャパンSDGsアワード」SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞を大学として受賞しています。

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