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「牛乳ビンで飲む美味しさ」を科学的に解明。KITと(株)明治の研究グループ

金沢工業大学 感動デザイン工学研究所(所長:神宮英夫 心理情報学科教授)と(株)明治 食品開発研究所の研究グループは、この度、ビンで飲む牛乳のおいしさを客観的な数値に基づき科学的に解明しました。

 

当研究成果は、日本官能評価学会の2011年度優秀研究発表賞に選出され、2012年11月10日に東京農業大学で開催された同学会にて表彰されました。

 

研究グループは「牛乳を飲む時に感じる香り」と「牛乳ビンから感じる触感」に着目し、ニオイセンサとサーモグラフィによる計測を行いました。

 

ニオイセンサによる計測では、ビン牛乳の容器形状によりミルクの香りが強くなることが数値的に実証され、これが濃厚なあじわいにつながることを初めて科学的に検証できました。

 

またサーモグラフィを使いた顔面温度の解析では、牛乳ビンの素材や飲み口により、牛乳飲用時の唇表面の温度が変化し、このことが心地よいひんやり感につながることが客観的な数値で裏付けられました

 

これらの研究結果は、今後、消費者がよりおいしいと感じる牛乳の開発に生かされるものと期待されています。

 

 

【金沢工業大学感動デザイン工学研究所について】

21世紀に入って国際競争が激しさを増す中、コスト競争に巻き込まれない付加価値の高い製品を生み出すことが求められています。この高付加価値を実現する重要なキーワードが顧客満足度向上に直結する「感動」です。

 

金沢工業大学感動デザイン工学研究所は、人に感動をもたらす優れた製品開発を行うため、2007年3月に開設されました。「人が感動したとき、どのような生体反応を示すのか」。この疑問に答えるため、光トボグラフィーやサーモグラフィ、心電図や筋電計などを用いて数値を測定し、感動の評価システムを確立することで、「消費者の心を揺さぶる製品開発」を目指しています。

 

 

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