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【航空機胴体パネルや風力発電設備など、大型構造物の高精度加工を革新する技術を提案】
遠藤玄さん(森本・林研究室)が精密工学会北陸信越支部 学術講演会「ベストプレゼンテーション賞」を受賞
2025年12月6日に石川県地場産業振興センターで開催された「2025年度 精密工学会北陸信越支部 学術講演会」において、金沢工業大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 博士前期課程2年の遠藤玄さん(森本喜隆・林晃生研究室)が、「ベストプレゼンテーション賞」を受賞しました。
受賞対象となった研究は、
「中・大型工作物を対象とした自動加工システムにおける画像認識を用いた加工位置補正手法に関する研究」。航空機胴体パネルや風力発電設備など、近年需要が拡大する中・大型構造物の高精度加工を可能にする新システムの開発をめざした独創的な研究であり、その完成度と将来性が高く評価されました。

研究のポイント:大型構造物の加工を根本から変える技術
現状の航空機製造や風力発電用ブレードの加工では、
・大型の専用設備が必要
・専用治具(リベット位置決め装置など)の設計・設置にコストと時間がかかる
・現場の柔軟性が低い
といった課題が指摘されています。
遠藤さんらの研究は、こうした課題に対し、
◆ 複数の自走型ロボット加工機を協調制御し、大型部材を柔軟に加工するシステムの提案
◆ レーザープロジェクタで投影した形状をカメラで認識し、ロボットの位置誤差を自動補正する技術の開発
という新しいアプローチを提示しました。
研究成果:高精度かつ外乱に強い位置補正を実験で実証
実験では、航空機胴体パネルを想定したアルミ板に対し、以下の成果が得られました。
投影形状を用いた場合:全ての穴で位置誤差が0.1mm以下という極めて高精度を達成
受賞の意義:産業界の大きなニーズに応える技術
航空機産業はコロナ禍から回復し製造が活発化、風力発電は脱炭素化の加速により大型化が進み、大型構造物の高精度・高効率な加工システムの需要が急増しています。
その中で、本研究は、
・大型専用設備に依存しない柔軟な生産システムの実現可能性
・精密加工に不可欠な位置決め精度の向上
・ロボット加工の自動化・知能化、DXに対する取り組み
が高く評価されました。
指導教員と共同研究者
・森本喜隆 教授
(工学部 先進機械システム工学科 教授)
・林晃生 准教授
(工学部 先進機械システム工学科 准教授)
・技研株式会社
北口義治氏、松崎太郎氏、安井優太朗氏
その他
本研究は,「経済産業省 成長型中小企業等研究開発支援事業JPJ005698」の支援を受けて実施されました。
(関連ページ)
金沢工業大学研究室ガイド 工学部 先進機械システム工学科 森本喜隆 研究室
