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【約100件の商談を実施】
日独が未来を共創 ― 複合材料分野で新たなビジネスの扉を開く。
金沢工業大学革新複合材料研究開発センターでビジネスマッチングイベント

2025/12/5 NEW

2025年10月20日、金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター(ICC) にて、日独複合材料分野のビジネスマッチングイベントが開催されました。ドイツ企業11社、日本企業11社、総勢約50名が参加し、軽量化技術を軸にした産業の未来を語り合いました。

イベントの背景と意義

本イベントは、ドイツ連邦経済・エネルギー省(BMWK)が推進する「市場開発プログラム」の一環として実施されました。このプログラムは、経済成長と環境保全の鍵となる軽量化技術の発展を促進することを目的としています。

軽量化技術は、自動車・航空機・エネルギー分野においてCO₂削減や燃費改善に直結し、持続可能な社会の実現に不可欠な要素です。今回のイベントは、こうした技術を軸に日独企業が連携し、新たなビジネス機会を創出する場となりました。

主催者・来賓挨拶

開会にあたり、ICC所長 鵜澤潔氏と Composites United CEO Bastian Brenken氏 が歓迎の言葉を述べました。

鵜澤所長は「活発なディスカッションを通じて、今後のネットワーク構築のきっかけにしていただきたい」と呼びかけ、Brenken氏は両国の協力関係の重要性を強調しました。

さらに、石川県商工労働部産業政策課 齋藤課長が地域産業の発展に期待を寄せる挨拶を行い、BMWK軽量化部長 Werner Loscheider氏からは「軽量化技術が産業に与える意義」について紹介がありました。

イベント概要

午前中は両国企業による事業・技術プレゼンテーション、午後は 1対1の個別商談会 を実施。さらにICC施設見学やネットワーキング交流会を通じて、参加者同士の関係を深めました。

10月23日には名古屋大学NCCでも同様のイベントを開催し、合計で 約100件の商談を実施。新たなビジネス機会とパートナーシップの芽が生まれています。

参加企業(ドイツ側)

・BROETJE
航空宇宙産業における組立システムの自動化に関するグローバル専門企業。

・Cevotec
ロボットによる自動化技術により、複合材製品を大量かつ高品質に生産。

・COMPO Spring
繊維強化複合材を使用した世界的にもユニークなスプリングを開発・製造するメーカー。

・CTC
エアバスの100%子会社。航空宇宙分野においてヨーロッパをリードする軽量化技術を有する。

・ECOMAT
極低温水素、新素材。先端製造技術を通じて使用資源と排出量の削減に重点を置く研究を行う。効率的で環境に優しい航空機開発をサポート。

・Ensinger
高機能な熱可塑性複合材を提供する。

・Herone
超軽量熱可塑性複合材・プロファイル材の開発と製造を行う。

・KROENERT
世界有数のカスタムメイドのコーティングおよびラミネートラインの開発・製造企業。

・KSL
複合材の加工やあらゆる種類のテクニカルテキスタイルの加工に関する自動化。主要市場は、衣料品や靴、家具生地分野のほか、自動車産業、航空機産業、安全技術分野(エアバックなど)など。

・POLYVLIES
繊維強化複合材用途など産業不織布の開発・製造。

・SWMS
自動ファイバープレースメント装置(AFP)および、自動テープ積層装置(ATL)、ロボット3Dプリンティングなどの積層造形プロセスの「Path Planning(パスプランニング)」に特化したソフトウェア会社。

※日本企業は複合材料メーカー、加工技術企業、自動車・航空関連企業などが参加。

各企業のプレゼンテーション ICCにてBtoB個別商談会 名古屋大学NCCにて

ICC見学会集合写真 ICCにて

交流会 ANAクラウンプラザホテルにて

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