ニュース
NEWS
心理科学科2年生12名が授業の一環で 12月13日(土)「のみふるクリスマス」共催イベントを実施
金沢工業大学心理科学科2年生12名が「プロジェクトデザイン実践」の授業の一環として能美ふるさとミュージアム(能美市寺井町を1-1)で2025年12月13日(土)9時から16時まで開催される「のみふるクリスマス」に協力し、イベントを盛り上げます。
学生たちは共催イベント「ハートフルのみふる」を担当し、無料の体験プログラムを提供します。詳しくは下記のフライヤーをご覧ください。
【参加学生からのコメント】
私たちが企画した「ハートフルのみふる」は、参加者のウェルビーイングの向上を目的とした、みんなで楽しめるイベントです。自分のいいところを探したり、地域のつながりについて考えたりすることで、のみふるをハートフルに。お題をクリアして、パズルの完成を目指そう!皆さんのご参加をお待ちしております。
のみふるクリスマスに寄せて
金沢工業大学心理科学研究所所長 塩谷亨
教授・臨床心理士・公認心理師
「実践ウェルビーイング※」の科目担当責任者であり、ポジティブ心理学を柱としている本学心理科学研究所の所長としてコメントさせていただきます。 本学心理科学科の田中孝治先生のご指導で、「若葉ちゃん」という参加者のウェルビーイングを高めるというゲームを先輩学生たちが考案しました。実はポジティブ心理学の実践面での歴史を振り返ると、最初は個人のウェルビーイングを高めること、次は対人関係のウェルビーイングを高めること、さらに組織やコミュニティのウェルビーイングを高めることに対象が広がってきています。「若葉ちゃん」は個人を含め、対人関係でのウェルビーイングを高めるという発想で構想されたと思いますが、この「のみふるクリスマス」への学生参加は、より広範な地域コミュニティを対象にしているという点で大きな一歩を踏み出したと言えると思います。すなわち学生がウェルビーイングを高めることを通して社会に直接関与し始めたということです。一般的に人間は自分がいい気分になったり幸せになったりすると他の人にも同じように幸せな気分になって欲しいと思います。「実践ウェルビーイング」で経験した自分のウェルビーイングを他の人とも共有したいという学生さんたちの共通の思いが原動力になったのではないかと推測します。
イベントでは多くの来場者といろいろな接触があると思いますが、参加する学生さん達には本学の学園理念の最初に上がっている「Kindness of Heart(思いやりの心)」を持って来場者の皆さんと接触していただけると来場者の皆さんもスタッフの学生さんもウェルビーイングが高まることでしょう。「他者に親切にする」ことで親切にされた人だけではなく親切にした人の幸せ度が上がるというのは、ポジティブ心理学では「古典的な定説」です。学生さんたちは、楽しみながら頑張ってほしいです。

【当イベント共催の経緯】
当共催イベントは、2年生後学期の授業「プロジェクトデザイン実践」(指導教員:田中孝治心理情報デザイン学科教授)の一環として行われます。
金沢工業大学は工学教育の世界標準である「CDIO」(Conceive:考える→ Design:設計する→Implement:実行する→Operate:操作・運用する)を教育に取り入れた社会実装型教育を進めています。「プロジェクトデザイン実践」は、問題解決を目指して提案した解決案を、実験などを通じて実践し、有効性を検証する科目です。
能美ふるさとミュージアムは、国指定史跡能美古墳群の貴重な出土品など、能美の自然や歴史、民俗などを楽しく学ぶことができる体験型ミュージアムです。田中教授が研究テーマとしている博物館学習の一環で能美ふるさとミュージアムと連携していたことがきっかけで、2023年度から学生たちによるイベント共催を実施。昨年の共催イベントは好評を博し、今年度もイベント共催をするに至りました。今年度も学生が能美ふるさとミュージアムで視察とヒアリングを実施。課題解決として「イベントのにぎわい創出」を目指し、今回のコラボイベントが実現しました。「プロジェクトデザイン実践」第2回目では、能美ふるさとミュージアムの学芸員の方からの説明を受けながら、実際に見学しました。
<当企画に取り組んだ心理科学科2年の皆さん>
石田涼華さん、卯辰隼さん、栗原里至さん、済田高努さん、佐々木大和さん、高濱徹平さん、中村圭吾さん、新田優真さん、沙魚川遼哉さん、林和奏さん、本田竜三さん、矢野尊路さん
<SAの皆さん>
高橋佳奈子さん(心理科学科4年)、後藤ななさん(心理科学科4年)、辻智菜さん(心理科学科3年)、河野叶芭さん(心理科学科3年)
※実践ウェルビーイング
「実践ウェルビーイング」とは1年次に開講される全学生必修科目。教育目標は次の通り。「この授業の教育目標は、受講生が自分の人生を前向きにとらえ、意味のある目的を持って生きていくことを促進することである。対人コミュニケーションスキルの訓練を含む多くのポジティブエクササイズが用意されている。受講生はこれらのエクササイズに積極的に取り組むことが期待される。これらのエクササイズは以下を達成するための基本的な要素を提供する。すなわち、受講生が自らのウェルビーイング(幸福感)を意識し、意味のある人生の目標を見出し、多様性の世界で自分を探求していくことである。」(金沢工業大学シラバスより)
(関連ページ)
金沢工業大学研究室ガイド メディア情報学部 心理情報デザイン学科 田中孝治 研究室
心理科学科2年生がポジティブ心理学を応用したテーブルゲーム『育て若葉ちゃんー褒め言葉で若葉を育てよう』を作成(2025/1/27)

