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日本最大級の産学連携イベント「大学見本市2025~イノベーション・ジャパン」に 航空宇宙工学科 赤坂教授が出展。
「50kgを搭載し50km超を航行可能なドローン」開発をアピール
日本最大級の産学連携マッチングイベント「大学見本市2025~イノベーション・ジャパン」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構)が2025年8月21日(木)、22日(金)の2日間、東京ビッグサイトで開催され、最新の大学等技術シーズ6分野291件が出展しました。
金沢工業大学からは航空宇宙工学科 赤坂剛史 教授が「未来の物流を変える!物流ドローンの開発」をテーマに「大学等シーズ展示ブース」での出展と、5分間のピッチレゼンテーションを実施。開発中「50kgを搭載しつつ50km超航行可能なドローン」をアピールしました。
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)では知財活用支援事業として「大学見本市~イノベーション ジャパン」を2004年から継続開催しています。全国の大学等機関から創出された研究成果の社会還元・技術移転を促進すること、及び、実用化に向けた産学連携等のマッチング支援を実施することを目的とした日本最大級の産学連携イベントです。
特に赤坂教授が出展した「大学等シーズ展示ブース」は、日本全国の大学等機関から特許出願済みの最新技術シーズを公募・選考し出展されるメインのブースとなっています。
赤坂教授は、開発中の最大積載量50kg・飛行距離50km超のVTOL型有翼ドローンについて研究成果を発表しました。
令和6年1月1日の能登半島地震では道路網寸断で多くの孤立集落に物資輸送ができなくなったことに悔しさを覚え、 赤坂教授は実用化を目指して物資輸送用ドローンの開発を開始しました。
令和6年度「大学発新産業創出基金事業 スタートアップ・エコシステム共創プログラム TeSH GAPファンドプログラム」の「ステップ1」に採択され、開発と飛行実験に取り組みました。試作機となる1号機は2025年3月に手取川河川敷にあるラジコン飛行場で、積載量50kg超の飛行実験に見事成功。令和7年度の同プログラムの「ステップ2」にも採択され、スタートアップ組成(事業化)を目指しています。
さらに赤坂教授は5分間のピッチレゼンテーションにも積極的に参加し、現行ドローンの弱点である「水平飛行時の低燃費」を克服すべく、有翼機型VTOL(垂直離着陸機)を採用し、50kgを搭載しつつ50km超航行可能なドローンの開発に取り組んでいることをアピール。“未来型の物流業務と災害支援の両立”への支援を求めました。
【赤坂教授のコメント】
ブースは2日間、ほとんど途切れることなく多くの方に来て頂きました。物流関連企業や建設企業大手、機体部品関係メーカー、金融機関やベンチャーキャピタル、スタートアップ支援団体など、100名近い方々と名刺交換をさせて頂き、さまざまな業界の方々からご期待の声を聞き、確かな手応えを感じました。
また、ピッチプレゼンテーションのあとには、たくさんの反響を頂きました。 これら多くの業界からの大きな期待に対し、航続距離50㎞超の実証含む機体開発を進めなければとあらためて思いました。
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