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【北陸における半導体関連産業の発展と人材育成を推進】
金沢工業大学が中心となり「北陸半導体コンソーシアム」が発足。キックオフイベントとして「北陸半導体コンソーシアム設立フォーラム」を開催しました

2025/8/20 NEW

<span style="font-size: 90%">北陸半導体コンソーシアムのキックオフイベントとして「北陸半導体コンソーシアム設立フォーラム」が8月4日(月)、金沢工業大学で行われ、産官学の関係者が集った</span>

北陸地域の半導体関連企業と大学・高専、官庁と自治体が一体となり、半導体分野の人材育成と研究開発を強力に推進する「北陸半導体コンソーシアム」がこのたび発足しました。

そのキックオフイベントとして「北陸半導体コンソーシアム(北陸iSRC) 設立フォーラム」が8月4日(月)14時から18時まで、金沢工業大学12号館4階イノベーションホールで開催されました。

【北陸半導体コンソーシアムの設立趣意と背景】

現代社会において、半導体は、デジタルトランスフォーメーション(DX)やAI、IoT、自動運転といった先端技術を支え、あらゆる産業の根幹をなす極めて重要な基幹部品です。その戦略的重要性は、一国の産業競争力のみならず、経済安全保障をも左右するに至っており、世界各国で国家的な支援の下、熾烈な開発・投資競争が繰り広げられています。このような大きな潮流の中、我が国においても半導体産業の復権は喫緊の課題であり、政府を挙げて国内の製造基盤強化や技術開発への支援が強力に推し進められています。

石川県、富山県、福井県を中心とする北陸地域は、パワー半導体の国内主要の製造拠点や、多くの半導体後工程の製造拠点、国内先端の技術を有するファンダリ、先進の半導体製造装置・部品関連企業等、数多くの企業が既に集積した半導体の重要拠点です。また、地域には優秀な人材を輩出する大学や高等専門学校などの教育・研究機関も充実しています。

しかしながら、個々の企業や大学高専が持つ優れた技術や知見が、必ずしも地域全体として有機的に結びついているとは言えない状況となっています。グローバルな競争が激化する中、北陸地域が一体となり、産官学の連携を深化させ、この地に「北陸半導体コンソーシアム」を形成することは、地域経済の持続的な発展、ひいては我が国の半導体サプライチェーンの強靭化に大きく貢献するものであると確信し、金沢工業大学が中心となって「北陸半導体コンソーシアム(北陸iSRC)」※を設立。このコンソーシアムを通じて、地域の力を結集し、北陸における半導体関連産業の発展と人材育成を推進することを目指します。

※北陸iSRC:Inter-institutional Semiconductor Research Center, HOKURIKU

【設立の目的と狙い】

・産官学のメンバーによる北陸地区の半導体の産業振興とその人材育成を行います。

・現況の日本における半導体産業復活の各種施策に呼応して、北陸も既に半導体の重要拠点でありその認知を広めると共にさらなる活性化を目指します。

・北陸の特徴である「パワー半導体」と「後工程」 に注力した活動を行うとともに、リカレント教育を中心に半導体の人材育成と確保にも注力します。

・全国の機関と連携により、パワー半導体に限らず、広く半導体技術の発展への寄与を目指します。

【キックオフイベントについて】

北陸半導体コンソーシアムのキックオフイベントとして、「北陸半導体コンソーシアム(北陸iSRC) 設立フォーラム」が、8月4日(月)14時から18時まで、金沢工業大学12号館4階イノベーションホールで開催されました。

金沢工業大学を代表して、大澤敏学長より、北陸地域はパワー半導体の国内主要の製造拠点や数多くの関連企業が集積した半導体の重要拠点であり、「北陸半導体コンソーシアム」の設立を通じて地域の力を結集し、北陸における半導体関連産業の発展と人材育成を推進していく旨の挨拶がありました。

次いで、井田次郎先端半導体教育研究センター所長より、北陸地域には優秀な人材を輩出する大学や高等専門学校などの教育・研究機関も充実しており、産学官にてこれを推進していくとの説明がなされました。

第1部では、向野 陽一郎・中部経済産業局 電力・ガス事業北陸支局 支局長と、齋藤 健・石川県商工労働部産業政策課 課長による挨拶の後、基調講演として、金指 壽・経産省 商務情報政策局 総務課長による「半導体・デジタル産業戦略」と、木本 恒暢・応用物理学会会長 京都大学教授による「Siおよびワイドギャップ半導体パワーデバイスの研究開発状況」という2件の講演が行われました。

第2部では、北陸半導体コンソーシアムのメンバー紹介として5大学、3高専、8企業より、各機関でのこれまでとこれからの活動紹介が行われました。

そして、西垣淳子 金沢工業大学客員教授による、“産業の芽”である半導体を北陸の力を産学官の連携によって推進していく旨の閉会挨拶で、コンソーシアムは締めくくられました。

「北陸半導体コンソーシアム(北陸iSRC) 設立フォーラム」

日時:令和7年8月4日(月)14時00分~18時00分

会場:金沢工業大学 扇が丘キャンパス 12号館4階 イノベーションホール

【第1部】
14:00~14:10 主催者 挨拶
金沢工業大学 学長 大澤 敏
金沢工業大学 先端半導体教育研究センター所長 井田 次郎
14:10~14:20 地方自治体からのご挨拶(予定)
14:20~15:00 基調講演「半導体・デジタル産業戦略」
経産省 商務情報政策局 総務課長 金指 壽 様
15:00~15:40 基調講演「Siおよびワイドギャップ半導体パワーデバイスの研究開発状況」
応用物理学会会長 京都大学教授 木本 恒暢 様
【第2部】
16:00~17:50 北陸半導体コンソーシアムのメンバー紹介(5大学、3高専、8企業)
金沢工業大学、金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学、富山大学、 福井大学、石川高専、富山高専、福井高専 東芝デバイス&ストレージ、タワーパートナーズセミコンダクタ、 KOKUSAI ELECTRIC、石川サンケン、TOPPAN、JDI、 テック・エクステンション、澁谷工業
17:50~18:00 閉会挨拶 金沢工業大学客員教授 西垣淳子※
※政策研究大学院大学特任教授