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【町家価値向上プロジェクト】と【まだしたことないスポーツをしよう!!】の2件が 金沢工業大学から採択。
金沢市「令和5年度 協働のまちづくりチャレンジ事業」
金沢市の「令和5年度 協働のまちづくりチャレンジ事業」の選定結果がこのたび発表され、金沢工業大学からは学生・高校生部門で「Meq(magnitude earthquake)プロジェクト」が応募した【町家価値向上プロジェクト】と、「地域連携による企画力養成プログラム」が応募した【まだしたことないスポーツをしよう!!】の2件の事業が採択されました。
「協働のまちづくりチャレンジ事業」はNPO等の市民団体や町会等の地域団体、学生団体から創意工夫にあふれるまちづくり企画を提案してもらい、市民と行政が協働してまちづくりに取り組む金沢市の事業です。
「Meq(magnitude earthquake)プロジェクト」が提案した【町家価値向上プロジェクト】は、独自の工法により外観を損なうことなく耐震改修を行うことで、金沢の町屋の不動産価値と町家所有者の事業継続性の向上を目指す点が評価されました。
また「地域連携による企画力養成プログラム」が提案した【まだしたことないスポーツをしよう!!】は、コロナ5類移行後の子供と高齢者がコミュニケーションを深める場として、マイナースポーツ大会の開催を事業として提案した点が評価されました。
「Meq(magnitude earthquake)プロジェクト」が提案した
【町家価値向上プロジェクト】について
「Meqプロジェクト」は建築学科の学生が取り組む課外活動プロジェクトの一つです(リーダー:建築学科3年 平林佑太さん、メンバー10人、担当教員:建築学科 山岸邦彰教授)。木造住宅倒壊解析ソフトウェア「Wallstat」 を使い、建物を3Dモデル化し、過去に発生した地震波による建物の地震時における挙動をシミュレーションしています。シミュレーションにより、建物の損傷の度合いや損傷原因を考慮し、改善策の提案を行うほか、改善後の3Dモデルを「Wallstat」で構築し、改善案の有効性を検討しています。
今回採択された【町家価値向上プロジェクト】は、町家の外観を損なうことなく耐震改修ができる独自の工法を適用することで、不動産価値向上と町家所有者の事業継続性の向上を目指した取り組みです。
金沢市内には数多くの町家建築が存在しますが、現行の耐震基準では不適合であるため、近年では毎年約145棟の町家建築が取り壊され、金沢市の魅力が年々失われています。
「Meqプロジェクト」では、金沢工業大学建築学科 山岸邦彰教授が取り組む、球状砂を用いた震動低減基礎構法を町家の耐震改修に活かす提案を行いました。
「地域連携による企画力養成プログラム」が提案した
【まだしたことないスポーツをしよう!!】について
「地域連携による企画力養成プログラム」は金沢工業大学の全学科を対象とした課外活動プログラムの一つで、行政や地域団体・企業と協働して商品やイベントを提案する企画力の養成に取り組んでいます(リーダー:情報工学科2年 坂内瑛太さん、メンバー12人、担当教員:数理・データサイエンス・AI教育課程 伊藤隆夫教授、プロジェクトデザイン基礎教育課程 坂本香織准教授)。
新型コロナウイルス感染症の影響により、マスク制限の無い状態での運動を通じた交流会が依然として少なく、子供や高齢者のふれあいの場の少なさも地域課題の一つとなっています。
そこで「地域連携による企画力養成プログラム」では”まだしたことないスポーツ”として「モルック」や「スポーツスタッキング」などのマイナースポーツのイベントを企画し、年代・世代を超えてコミュニケーションを深める場の創出を提案しました。