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【白山市山間部をフィールドにSDGsを実践】 田植えボランティアやフィールド調査を実施。地元住民と協働で地域活性化に取り組む

金沢工業大学では2018年度から白山市と連携して「白山市SDGs未来都市計画」の実現に取り組んでいます。この活動の一環で、2023年5月、白山市の山間部にある河原山町で学生が田植えボランティアやフィールド調査を行いました。

【河原山町の魅力と課題】

河原山町は地域特有の気象条件や水環境によって生み出される「仏師ヶ野柿」や「棚田米」、地域文化と関係が深い郷土料理である「なんば汁」など、豊かな食文化が残されている一方で、過疎化に伴う農作業の担い手不足や郷土料理文化の継承が課題となっています。

金沢工業大学では、これまで住民とともに未来のまちづくりを考えるワークショップを開催してきたほか、学生が田植えや祭りの準備、農作物をサルやイノシシから守る電気柵の修繕など、住民と協働したさまざまなボランティア活動に取り組んでいます。

2022年度には、棚田の保全やまちづくりを地域内で完結させるのではなく、金沢工業大学の学生をはじめ、域外からのさまざまな訪問者が地域住民とともに地域課題に取り組み、新しいまちの在り方を目指す河原山町町内会の取り組みが評価され、農林水産省の「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~(ポスト棚田百選)」に選ばれています。

【学友会主催による「河原山町地区 田植え体験」】

河原山町には古くから近隣住民が田植えなどで互いの仕事を助け合う「結(ゆい)」と呼ばれる習慣がありました。金沢工業大学では「学友会」のメンバーが中心となり、2021年度から地域住民とともに田植えに取り組んでいます。

2023年度は5月14日(日)に学友会主催による田植え体験が行われました。学友会の有志のほか、河原山町における「まちづくり構想」を進めるSDGsプロジェクトや、学生ステーション、国際高等専門学校の学生らが参加。手植えや機械による田植えを体験したほか、昼食には昨年学友会が稲刈りを行ったもち米が振舞われました。当イベントへの参加者は年々増加し、地域住民との交流に対する学生の関心の高さが伺えます。

【経営情報学科2年生による河原山町地区 フィールド調査】

金沢工業大学ではカリキュラムの中心に問題発見・解決型の「プロジェクトデザイン教育」を据えています。2 年生の「プロジェクトデザイン」では金沢市や白山市からもテーマが出され、学生はリアルな地域課題に取り組んでいます。

経営情報学科では2年生が「プロジェクトデザインⅡ」の一環で2021年度から、河原山町の地域活性化を研究テーマに取り組んでいます。2022年度は1月に白山市役所で、市職員や地元住民を前に、成果発表会を開催。柿を使った商品開発や、フードロス教育を盛り込んだ料理教室などユニークなアイデアを発表し、高く評価されました。

今年は、5月20日(土)にフィールドワークが実施されました。当日は、経営情報学科を卒業し金沢工業大学大学院在学中に起業したLODUのメンバーも参加。フィールド調査を行うとともに、まちの活性化に向けて地域住民と活発なディスカッションを行いました。

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