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大学院生の小原優斗さんが応用物理学会新領域グループ「極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ」第7回研究会で「講演奨励賞」を受賞

大学院工学研究科バイオ・化学専攻博士前期課程2年(岡田豪研究室)の小原優斗さんが、8月1~3日に開催された応用物理学会新領域グループ「極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ」第7回研究会において、「講演奨励賞」を受賞しました。研究会の全講演43件の中から3件が同賞に選出されました。

今回受賞対象となった研究は「Ag添加リン酸塩ガラスにおいてリンの濃度がRPL特性に及ぼす影響」の題で、個人被ばく線量計に用いられるAg添加リン酸塩ガラスにおいて生じるラジオフォトルミネッセンス(RPL)現象がガラス中のリンの濃度に対してどのような影響を受けるか、系統的な実験を行った結果および考察の報告を行いました。特に、同材料系においてRPLは熱活性に伴う強度の増加(ビルドアップ)を示すことが知られており、リンの濃度とビルドアップの割合が正の相関を持つことが実験的に明らかとされました。また、逆にリンの濃度が低い場合は感度が低下するが、ビルドアップを示さないことが明らかとなりました。従来の材料組成では照射直後から室温で顕著なビルドアップが認められるため、リアルタイムでの線量計測が困難でしたが、リンの濃度を最適化する事によりリアルタイム性を向上させることができることを示しました。今後は、放射線治療など、リアルタイム性が求められる線量計測への応用展開が期待されます。

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