記事詳細
外国人住民にインタビューし、住みよいまちづくりのアイデアをカタチに。学生が野々市市外国人住人向けの英語版パンフレット、日本語学習アプリを製作。12月14日(火)に野々市市役所で粟市長に寄贈
金沢工業大学の学生4名が、野々市市在住外国人向けの野々市くらしの情報ガイド「市役所窓口案内」「相談案内」の英語版パンフレットと、日本語学習アプリ「Vocab: Learn Japanese & JLPT」を製作しました。「英語版パンフレット作成報告会」が12月14日(火)16時より野々市市役所応接室で行われ、学生が粟貴章野々市市長にパンフレット・アプリの寄贈を行いました。
英語版パンフレットと日本語学習アプリは、英語科目「イングリッシュセミナー」の授業の一環で、学生が外国人住民にインタビューを実施し、問題点を発見、解決策として完成させたものです。金沢工業大学 英語教育課程では、英語を使って地域社会の課題発見・解決に取り組む地域貢献型プロジェクトを、イングリッシュセミナーなどの正課(授業)に採り入れています。ユーザーの視点からプロダクトの創出をめざす「デザイン思考」を用い、野々市市の外国人住民へ英語でインタビューを実施。何が求められているのか問題点を定義し、ブレーンストーミングを通じてアイデアを創出します。生み出された解決策はプロトタイプとして具体化し、検証・評価し、発表するまでのプロセスを英語で実践します。前学期の「イングリッシュセミナー」終了後も、学生が2つのプロジェクトを継続し、今回のパンフレットとアプリを完成させました。また、2020年度からは、日本語を学ぶ海外(アメリカ合衆国)の学生が参加し、協働作業でプロジェクトを進めています。
2020年度、2021年度の活動は、新型コロナウイルス感染拡大防止の制限がある中での実施となり、外国人住民へのインタビューはオンラインで行いました。また、国を超えての移動の制限があったため、日本語を学ぶ海外の学生とはオンラインツールを使用してコミュニケーションをとり、金沢工業大学の学生が考えたアイデア・プロトタイプに対するフィードバックをもらうなど、協働作業で製作に取り組みました(2020年度は2大学11名、2021年度は3大学36名のアメリカ合衆国の学生が参加)。
2020年度の活動:英語版パンフレットの製作
外国人住民にインタビューを行った結果、野々市市役所の情報、特にどこに何を相談したらいいのかなどの相談窓口の情報が不足していることが判明しました。日本人住民向けには「野々市くらしの情報ガイド」が発行されているものの、英語版がないことがわかり、「野々市くらしの情報ガイド」のうち、市役所の各部署情報と、市の相談窓口情報の英語版の製作に取り組みました。活動は以前授業を履修した先輩学生とともに、学科・学年の枠を超えて、情報不足対策に取り組みました。
*野々市くらしの情報ガイド「市役所窓口案内」「相談案内」英語版の製作に取り組んだ学生:
大島飛鳥さん(工学部機械工学科3年)
浅井春葉さん(工学部航空システム工学科4年)
清水日和琳さん(工学部航空システム工学科4年)
*活動期間:2020年4月~2021年3月末
2021年度の活動:日本語学習アプリ「Vocab: Learn Japanese & JLPT」の開発
毎年あがってくる多くの問題点の原因が、外国人住人が日本語を理解できないことにある点に着目し、日本語を学習できるAndroidアプリ「Vocab: Learn Japanese & JLPT」の製作に取り組みました。アプリでは、初級者と日本語能力検定受験者向けの2つのレベルが選択でき、それぞれの能力にあった日本語の学習が可能です。また災害などの非常時に備え、非常時に使える日本語を学習項目に入れ、インターネット環境がなくても使用ができるように工夫しました。日本語学習アプリは、無料でダウンロードでき、今後、野々市市の日本語教室などで利用してもらうとともに、さまざまな日本語学習者にも使ってもらうことをめざしています。
ダウンロード URL: https://play.google.com/store/apps/details?id=com.semwalsolutions.vocab
*日本語学習アプリ取り組んだ学生:
Semwal Aman(セムワル アマン)さん(工学部情報工学科2年)
*活動期間:2021年4月~11月