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誘導・観光・店舗情報などを提供するしゃべる点字ブロック。 松井教授らが開発する「コード化点字ブロック」の体験イベントを 有楽町マルイ「インクルージョンフェス2021」で実施

金沢工業大学の松井くにお教授の研究チームは、開発する「コード化点字ブロック」を、3月12日(金)~14日(日)に有楽町マルイで開催される「インクルージョンフェス2021」(※)で展示・紹介します。W&Mシステムズ、日本インクルーシブ・クリエイターズ連盟と協力し、スマートフォンで情報を読み取れる新しい点字ブロックを紹介します。

有楽町マルイ内の7階、2階、3階の店舗と1階総合受付前に、コード化点字ブロックを設置して、店舗や商品案内、歩行サポート案内等の音声情報案内を、来館者の方に自由に体験していただく予定です。計10箇所に設置予定です。

日時: 3月12日(金)~14日(日) 体験会は11時から18時くらいまで。

場所: 有楽町マルイ(東京都千代田区有楽町2-7-1) 7階 お買い物体験特設会場

コード化点字ブロックの研究開発、これまでの実証実験について

工学部情報工学科 松井くにお教授(専門:人工知能)の研究チームは、2018年からAI技術を使った視覚障がい者向け歩行サポートシステムの開発に取り組んできました。このシステムは、点字ブロックの25個ある点に色をつけた「コード化点字ブロック」をスマートフォンのアプリで読み込むことで、音声情報を提供するものです。視覚障がい者の方に誘導の情報を提供できるほか、観光客や外国人に向けて観光情報を提供することができます。コード化点字ブロックは、歩行者の進行方向によって異なる情報の提示が可能で、1枚の点字ブロックにつき、2の25乗×4方向、つまり1億3,421万7,728通りの情報の提示が可能です。

開発は2018年10月から始まり、2019年1月12日に金沢駅東口地下広場でプロトタイプの検証実験を実施。同年12月には金沢市の協力のもと、金沢21世紀美術館周辺の24箇所にコード化点字ブロックを敷設し、2020年2月15日に情報案内の実証実験を行いました。今年1月には金沢の新しい観光名所として移転オープンした国立工芸館周辺や柿木畠振興会加盟店舗敷地内など45箇所にコード化点字ブロックを追加敷設(計69箇所)。金沢21世紀美術館から国立工芸館一帯、広坂・柿木畠地区を辿れるようにしています。また、3月6日には金沢市役所と柿木畠商店街周辺で、コード化点字ブロックの体験イベントも実施しました。

コード化点字ブロックの開発により、視覚障がい者のみならず、旅行者や外国人にも有用な情報を提供し、インクルーシブな社会の実現に寄与することをめざしています。

コード化点字ブロック

国立工芸館前に設置されたコード化点字ブロック

コード化点字ブロックにスマートフォンを向けると、アプリが音声情報を提供する

※「インクルージョンフェス2021」は丸井グループが主催するイベントで、実施するプロジェクト活動への理解浸透と共感の輪を拡げるため、特別トークイベントやワークショップ、展示など、お客さまに楽しみながら体験していただけるイベントを、オンラインや各店舗で開催するものです。

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