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コロナ禍の中で何か自分でも貢献できることはないか?出村教授による"チームKanazawa"が分散コンピューティング技術で新型コロナウイルス治療薬の開発をめざす世界的なプロジェクト"Folding@home"に参加

Folding@homeシミュレーション画像

石川県で製造されたスパコン「富岳」が世界一となり、新型コロナウイルスでも成果をあげ話題になっています。

実は石川県にはもうひとつ、仮想スパコンの世界的なプロジェクトに参画し、新型コロナウイルス解析に貢献しているチームがあることはご存知でしたか?

ロボティクス学科の出村公成教授は、「みんなのためにおうちで新型コロナウイルスを解析しよう!」というキャッチフレーズで、分散コンピューティング技術で新型コロナウイルスを解析し治療薬の開発に役立てる"Folding@home"に参加しています。Folding@homeは世界中の家庭にあるPCやゲーム機、スマートフォンなどの身近なマシンで余った計算リソースを分散コンピューティング技術によってつなげ、スパコン並の計算能力を実現することで新型コロナウイルスや癌対策のコンピュータシミュレーションを実施し、治療薬の開発を目指す世界的なプロジェクトのこと。無償ボランティアで参加します。

今年、3月。出村教授はコロナ禍の中で何か自分でもできることはないかと考えていたとき、かつて「夢考房ジュニア」で指導していた中学生の保護者から「うちの子が最近、Folding@homeに夢中になっていて」と教えられたのがきっかけになったのだそうです。

「若い人が自ら行動を起こしているのなら、自分も」と出村教授はさっそく大学の許可をとり、研究室の全PCで参加。さらに研究室のOB、OGや、facebookの友人など、金沢ゆかりの人たちにも呼びかけ、"チームKanazawa"を結成しました。メンバーには趣旨に賛同した金沢工業大学の教員も個人として参加しています。

チームKanazawaのアクティブ参加者は24名ですが、その計算能力はFolding@home参加254,274チーム中443位とのことで、全世界の上位0.17%に入っています。

出村教授は「コロナ禍の中で自分でも貢献できることが見つかり、幸せな気持ちです。治療薬が開発され、一日でも早く収束されればうれしいです」と語っています。

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