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白山麓キャンパス内に産学連携にて研究用いちご圃場を設置。5Gをはじめとした科学技術による農業イノベーションを共創。温室効果ガスフリーのいちご栽培技術で新たな地方創生モデルの構築を目指す

金沢工業大学と北菱電興株式会社(石川県金沢市)は、令和元年10月、研究用いちご圃場を金沢工業大学白山麓キャンパス内に設置し、高品質ないちごの生産に向けた新たな実証研究を開始しました。

金沢工業大学では平成27年6月より北菱電興株式会社との間で、センサを使ったいちご圃場制御に関する共同研究に取り組んでいます。当初は北菱電興株式会社が七尾市中島町で運営する太陽光発電を使ったいちご圃場「アグレッシブアグリ 鹿島台」で研究を進めていましたが、同社がマイクロ水力発電を使ったいちご圃場として「いちごファームHakusan」を平成29年12月に白山市上野町(旧鳥越村)で開設したことにより、研究フィールドを「いちごファームHakusan」に移設。共同開発した安価なセンサで圃場内の気温や湿度、照度、CO2濃度、土壌水分量を測定し、遮光カーテンの開閉や空調制御の自動化を実現しています。当圃場は、いちご狩りが楽しめる冬場は多くの家族連れで賑わい、平成30年12月から令和元年6月までの1シーズンの来場者数は5,000人を超え、地方創生にも貢献しています。

白山麓キャンパスに設置された研究用いちご圃場で行う実証研究は次のとおりです。

1)木製ハウスとしての実証研究

白山麓キャンパスに設置された研究用いちご圃場は株式会社北誠商事(長野県飯山市)との連携によるもので、エネルギー効率に優れた木造ハウスが特徴です。木造ハウスは鉄パイプより熱伝導率が低いため、冬は冷気、夏は熱気を伝えにくく、必要とするエネルギーを低く抑えることができます。

また株式会社五井建築研究所(石川県金沢市)の設計協力のもと、圃場のドーム部の柱には石川県特有の樹種である「能登ヒバ」の構造用合板を採用。能登ヒバの特徴とされる湿気に強く腐りにくい優れた耐久性、耐朽性、ヒノキチオールを多く含み白アリや細菌を寄せ付けない殺菌性、抗菌性を検証するとともに、新たな需要を創出することで林業の活性化も目指しています。

2)5Gによる農業イノベーションの創出

金沢工業大学白山麓キャンパスは北陸で初めてドコモの5G基地局が設置されたエリアの一つです。白山麓キャンパスの研究用いちご圃場では5Gの活用も大きな研究テーマとなっています。

従来の通信技術ではハチなどの花粉交配用昆虫の動きを高解像度の画像でリアルタイムに捉えることは困難でした。これに対して高速・大容量、低遅延を特徴とする5Gは俊敏に飛行する小さなハチを十分に捉えることが可能です。ハウス内に高解像度の360度カメラを設置し、熟練者が離れたところからヘッドマウントディスプレイを通じてハチの動きや葉の葉脈をはじめ、映像から感じる空気感までもリアルタイムで感じることができるため、これまで「現場に毎日行かないと状況が分からない」農業従事者の負担軽減につながります。

また5Gを活用した熟練者による的確な遠隔指導により、非熟練者が熟練者と同等に高品質ないちごの生育が行えるアシストシステムの構築も目指しています。熟練者の経験を5Gを通じてデジタルデータとして蓄積することで、将来的にはAIによる農作業支援ロボットの実現も可能になります。

3)温室効果ガスフリーいちごの実現

白山麓キャンパスではキャンパス内のコテージを使った太陽光発電による小エリア直流電力網を平成30年度に構築しています。

さらに間伐材などの森林資源は温室効果ガスの原因とならないカーボンニュートラルな再生可能エネルギーであるため、平成31年2月には地元産木材チップをボイラーで燃焼させスターリングエンジンで発電するバイオマス発電装置も導入し、小エリア直流電力網に接続。太陽光発電とのベストミックスにより再生可能エネルギーを地産地消する実証研究を進めています。

バイオマス発電装置から出た熱は温水にすることでコテージの暖房に再利用していますが、令和元年10月にはみなみ設備工業株式会社(石川県金沢市)の協力のもと、研究用いちご圃場にも温水パイプを接続。カーボンニュートラルな熱エネルギーを熱空調(熱暖房)として冬期のいちご栽培に利用できるようにしました。

またいちごのハウス栽培は冬期・春期に光合成を促進するため、CO2の施用が行われますが、一般的には灯油などの化石燃料を燃焼させてCO2を発生させるため、温室効果ガス発生の要因になるほか、燃料費もかさむことが課題となっていました。

そこで当研究用いちご農圃では、株式会社西部技研(福岡県古賀市)と連携し、大気からCO2を濃縮生成する装置を新たに導入する計画をしています。装置を動かす電源も再生可能エネルギーで地産地消することで、温室効果ガスフリーいちごの生育が可能となります。

気候変動へのアクションとしての温室効果ガスの削減と再生可能エネルギーの利用拡大は国連SDGsにおける大きな目標にもなっています。温室効果ガスフリーのいちごは、名実ともに環境に優しい美味しいブランドいちごになる可能性を秘めています。

金沢工業大学では5Gをはじめとする科学技術による農業イノベーションを産学連携で共創し、白山発の新たな地方創生モデルの構築を目指します。

バイオマス発電装置

金沢工業大学と北菱電興株式会社(石川県金沢市)は、令和元年10月、研究用いちご圃場を金沢工業大学白山麓キャンパス内に設置し、高品質ないちごの生産に向けた新たな実証研究を開始しました。

金沢工業大学では平成27年6月より北菱電興株式会社との間で、センサを使ったいちご圃場制御に関する共同研究に取り組んでいます。当初は北菱電興株式会社が七尾市中島町で運営する太陽光発電を使ったいちご圃場「アグレッシブアグリ 鹿島台」で研究を進めていましたが、同社がマイクロ水力発電を使ったいちご圃場として「いちごファームHakusan」を平成29年12月に白山市上野町(旧鳥越村)で開設したことにより、研究フィールドを「いちごファームHakusan」に移設。共同開発した安価なセンサで圃場内の気温や湿度、照度、CO2濃度、土壌水分量を測定し、遮光カーテンの開閉や空調制御の自動化を実現しています。当圃場は、いちご狩りが楽しめる冬場は多くの家族連れで賑わい、平成30年12月から令和元年6月までの1シーズンの来場者数は5,000人を超え、地方創生にも貢献しています。

白山麓キャンパスに設置された研究用いちご圃場で行う実証研究は次のとおりです。

1)木製ハウスとしての実証研究

白山麓キャンパスに設置された研究用いちご圃場は株式会社北誠商事(長野県飯山市)との連携によるもので、エネルギー効率に優れた木造ハウスが特徴です。木造ハウスは鉄パイプより熱伝導率が低いため、冬は冷気、夏は熱気を伝えにくく、必要とするエネルギーを低く抑えることができます。

また株式会社五井建築研究所(石川県金沢市)の設計協力のもと、圃場のドーム部の柱には石川県特有の樹種である「能登ヒバ」の構造用合板を採用。能登ヒバの特徴とされる湿気に強く腐りにくい優れた耐久性、耐朽性、ヒノキチオールを多く含み白アリや細菌を寄せ付けない殺菌性、抗菌性を検証するとともに、新たな需要を創出することで林業の活性化も目指しています。

2)5Gによる農業イノベーションの創出

金沢工業大学白山麓キャンパスは北陸で初めてドコモの5G基地局が設置されたエリアの一つです。白山麓キャンパスの研究用いちご圃場では5Gの活用も大きな研究テーマとなっています。

従来の通信技術ではハチなどの花粉交配用昆虫の動きを高解像度の画像でリアルタイムに捉えることは困難でした。これに対して高速・大容量、低遅延を特徴とする5Gは俊敏に飛行する小さなハチを十分に捉えることが可能です。ハウス内に高解像度の360度カメラを設置し、熟練者が離れたところからヘッドマウントディスプレイを通じてハチの動きや葉の葉脈をはじめ、映像から感じる空気感までもリアルタイムで感じることができるため、これまで「現場に毎日行かないと状況が分からない」農業従事者の負担軽減につながります。

また5Gを活用した熟練者による的確な遠隔指導により、非熟練者が熟練者と同等に高品質ないちごの生育が行えるアシストシステムの構築も目指しています。熟練者の経験を5Gを通じてデジタルデータとして蓄積することで、将来的にはAIによる農作業支援ロボットの実現も可能になります。

3)温室効果ガスフリーいちごの実現

白山麓キャンパスではキャンパス内のコテージを使った太陽光発電による小エリア直流電力網を平成30年度に構築しています。

さらに間伐材などの森林資源は温室効果ガスの原因とならないカーボンニュートラルな再生可能エネルギーであるため、平成31年2月には地元産木材チップをボイラーで燃焼させスターリングエンジンで発電するバイオマス発電装置も導入し、小エリア直流電力網に接続。太陽光発電とのベストミックスにより再生可能エネルギーを地産地消する実証研究を進めています。

バイオマス発電装置から出た熱は温水にすることでコテージの暖房に再利用していますが、令和元年10月にはみなみ設備工業株式会社(石川県金沢市)の協力のもと、研究用いちご圃場にも温水パイプを接続。カーボンニュートラルな熱エネルギーを熱空調(熱暖房)として冬期のいちご栽培に利用できるようにしました。

またいちごのハウス栽培は冬期・春期に光合成を促進するため、CO2の施用が行われますが、一般的には灯油などの化石燃料を燃焼させてCO2を発生させるため、温室効果ガス発生の要因になるほか、燃料費もかさむことが課題となっていました。

そこで当研究用いちご農圃では、株式会社西部技研(福岡県古賀市)と連携し、大気からCO2を濃縮生成する装置を新たに導入する計画をしています。装置を動かす電源も再生可能エネルギーで地産地消することで、温室効果ガスフリーいちごの生育が可能となります。

気候変動へのアクションとしての温室効果ガスの削減と再生可能エネルギーの利用拡大は国連SDGsにおける大きな目標にもなっています。温室効果ガスフリーのいちごは、名実ともに環境に優しい美味しいブランドいちごになる可能性を秘めています。

金沢工業大学では5Gをはじめとする科学技術による農業イノベーションを産学連携で共創し、白山発の新たな地方創生モデルの構築を目指します。

バイオマス発電装置

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