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学生プロジェクトが設計デザインしたアパートが完成
金沢工業大学の建築系学生によるアパートのリノベーションプロジェクト「Re-Design Apartment Project(RDAプロジェクト)」が設計した新築アパート「シエルブルー」が完成しました。
金沢工業大学では特色ある産学連携、地域連携教育研究プロジェクトの一端として、大学周辺の賃貸住宅群(大学指定寮)を学生達の「住育」環境と捉え、環境・建築学部 宮下智裕 准教授と、株式会社ブルースタジオ一級建築士事務所 大島芳彦氏の指導のもと、生活者である学生たちが自らの住環境について考え、リサーチをし、学生アパートの既成概念を問い直し、リ・デザインし、空間、建物の完成までのプロセスを実践する「Re-Design Apartment Project(RDAプロジェクト)」を推進しています。
このRDAプロジェクトは、金沢工業大学周辺半径3Km以内に所在する、約250棟(約4500室)のKIT指定アパートを対象に、同大学生が主体となって、既存アパートのリノベーション※をはじめ、新しい学生アパートのあり方をリ・デザインするものです。
これまで、RDAプロジェクトでは、築年数が経ったアパートのリノベーションを行ってきましたが、昨年度の活動では、定型化されている学生アパートの概念をリ・デザインすることにより、学生の着想と学内ニーズリサーチに基づいた新たな居住空間のデザインと、アパート内コミュニティの創出を目指し、新築アパート「シエルブルー」の設計に取り組みました。
この学生アパート「シエルブルー」は、限られた居住空間の中でも外部への広がりを持つように、「“空・レンタルします”」、「“庭・レンタルします”」をコンセプトとしています。居住者たちの間ではその外にひらかれた世界観が共有されることによって、日常的なコミュニケーションが生まれ、「個」と「コミュニティ」の両面から充実した学生生活を実現する、新しい学生アパートのあり方を提案しています。
また、プロジェクトの学生は、アパートの設計に留まらず、完成後も「シエルブルー」に住む学生のコミュニティを活性化させる仕組として、住人(学生)・オーナーと協力しながらさまざまなイベントを企画提案し、学生アパートならではの魅力を創出していきます。
※リノベーションとは、時代の変化と共に、建物(アパート)の機能・性能を向上させると共に、建築物の商品価値を向上させる取り組みを指します。