- 虎ノ門大学院ブログ
- 2019年11月08日
【授業レポート】アントレプレナーシップ特論(豊島一清)
ベンチャー企業だけでなく大企業にも不可欠!新事業創造の要諦を学ぶ
■ 新事業の創造が、あらゆるビジネスで重要な時代 |
今回ご紹介するのは「アントレプレナーシップ特論」。新事業の創造のための方法論や実践的スキルを学べる科目です。
こうしたテーマは、10~15年前には、新しくベンチャー企業を立ち上げる人や、大企業の中でも新規事業開発部門に配属されたごく一部の人達のみに関係するテーマでした。
もうすぐ2020年代を迎える今日、事業環境の変化が激しく、従来の商品やサービス、ビジネスモデルが通用しなくなることは少なくありません。新事業の創造活動は、スタートアップ企業だけでなく大企業の持続的成長にも不可欠です。
実際に、新しい方法論・手法の開発や大企業とスタートアップ企業の連携など、様々なオープンイノベーションの取り組みが加速しています。このテーマに関連したニュースや特集記事を見ることも多くなりました。
■ 事業創造のための方法論と実践的スキルを学ぶ |
優れたアイデアや技術は大事ですが、それだけで成功することは極めて困難です。
「アントレプレナーシップ特論」は、全8コマの授業を通して、事業創造のための方法論、新しい手法、事例の理解・習得と事業計画策定を通じた実践的スキルを習得いただける内容となっています。
<シラバスの到達目標より抜粋>
1. 事業機会・アイデアの発見から事業計画策定までの手法
2. アジャイル、リーン・スタートアップ、デザイン・シンキングなどの最新手法
3. 事業リスク・投資リスク評価方法
担当するのは、豊島一清 客員教授です。現在はボストン コンサルティング グループのDigital BCG でマネージング・ダイレクターとして活躍されていますが、これまでにもベンチャー・キャピタリストや戦略コンサルタントとして、世界中のスタートアップ、大手企業の新事業創造・開発活動に数多く携わってきた経験をお持ちでいらっしゃいます。
■ レクチャー⇒議論⇒プレゼン⇒講評のサイクルを何度でも |
取材日は全8コマからなる授業の5・6コマ目でした。事業計画策定のポイントについて学んでいきます。この日は、2000年にアメリカで設立されたカーシェアリングサービスの草分け的存在であるZipcarのケースを題材に、「レクチャー⇒議論⇒プレゼン⇒講評」のサイクルを3回も!繰り返しました。
ケースを通して具体的に考え、議論し、プレゼンし、豊島先生からフィードバックをもらうことで、受講生の皆さんの理解が進んでいく様子が教室の後ろから見ていてハッキリわかります。単に知識としてフレームワークを覚えるのとは全く違います。
取材をしていてもあっという間の3時間(2コマ)でした。
デザイン思考などのフレームワークに沿ってビジネスプランを磨く
最後に、豊島先生から3週間後に行われる最終回に向けた課題のお知らせがありました。これまで学んできた内容を活かして事業計画を受講生の皆さんが作成し、プレゼン発表するという内容でしたが、その手厚いフォローに驚きました。
なんと、「発表前でも事業計画を提出してもらえれば、毎週フィードバックします」「今回ケースをやってみて感じたと思いますが、何度も考えることで磨かれていきます」とのこと。
受講生の授業アンケートを見てみても、「豊島先生が課題を何度もフィードバックしてくれてブラッシュアップできるのでありがたい」「メールベースで、個別にアドバイスをいただけるため、非常に勉強になった」「一人ひとりの事業計画に対してフィードバックが得られ、それをもとに改善できるのはとても良かった」などの感想がありました。
受講生が発表する事業計画は、教育ビジネス、広告ビジネス、健康ビジネス、飲食ビジネスなど多岐にわたります。その分、豊島先生のご負担はかなり大きいと思われますが、受講生一人ひとりへの情熱を感じるとともに、実際に、企業経営や新規事業開発に携わる方にとっては、大変お得な授業と言えるのではないでしょうか。