・3年以上の企業又は官公庁における在職経験をお持ちの方
・知財戦略、技術経営、特許実務の現場に携わる方、もしくは将来CIPOを目指す方
・本学への進学、科目等履修(単科生)の受講を検討している方など
■講座概要
今回のKITプロフェッショナルミーティングでは、前半、加藤浩一郎教授からCIPOの概要について解説いただき、後半には、ともに日本を代表するメーカーの知財部門トップを務められた経験をお持ちの、協和特許法律事務所情報通信部部長の加藤泰助氏、そして、㈱リコー法務知財本部審議役の田端泰広氏のお二方をお迎えし開催します。
■第一部 「CIPO(知的財産最高責任者)とは何か?」 加藤 浩一郎 教授
近年、知的財産の戦略的なマネジメントの重要性とともに、その実行を行う人材としてCIPO(Chief Intellectual Property Officer:知的財産最高責任者)が注目されています。CIPOは、「戦略的な知的財産マネジメントを行う専門家」として定着しつつあり、CEO、CTOと共に事業戦略・研究開発戦略と知的財産戦略をリンクし、実現させる為のリーダーとしての役割を担います。本講演では、科研費研究の一環としてこのCIPOに対し質問紙調査を実施した結果に基づいて、その実態及びCIPOに必要な知識やスキル等について解説します。
■第二部 「複合企業における知財マネジメント」 加藤 泰助 氏
製品を構成する特許の数、事業形態の相違等、複数の事業形態を持つ企業において、個々の事業形態に合った知的財産戦略を遂行するためには何が重要でしょうか?知的財産の資産価値の高まりと共に、事業における知財の更なる活用が求められており、同時にそのリスクも高くなってきています。そこで今回は、元㈱東芝の知的財産部長でもある協和特許法律事務所の加藤泰助氏に、事業に資する知財の活用とリスク最小化に向けた知財マネジメントのあり方についてお話いただきます。
■第三部 「精密業界における知財戦略と知財トップの役割」 田端 泰広 氏
複写機、プリンターなど精密業界における模倣は、メーカーが自社製品を知的財産権で保護しても、模倣業者がその穴を見つけ出し、これをまたメーカーがそれを防ぐ方法を考え出すという戦略的な戦いが日々行われています。また、業界では日本企業が主たるライバルであり、クロスライセンスを締結するという特殊な状況にある。このような業界内での戦いにおいて、知財トップが果たすべき役割や、知的財産権の取り方および活用事例について、㈱リコーの法務本部企画室長、同本部長を歴任された田端泰広氏にご講演いただきます。
~パネルディスカッション&質疑応答~ 加藤浩一郎教授(司会進行)、加藤泰助氏、田端泰広氏