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最後の発表になりました。どうかご清聴のほど、よろしくお願いいたします。では、「DK art caféプロジェクト」について、経営情報学科の前田颯都が発表します。
2015年に北陸新幹線が開通しても、金沢のまちなかには人通りは少なく、目立つのはテナント募集の看板や貼り紙ばかりです。そこで「私たち学生ができる地方創生とは何か?」を考えた結果、「DK art caféプロジェクト」が誕生しました。私たちはこのプロジェクトを、笑顔を喜びの対価=事業収益として得るビジネスと位置付けて活動しています。
「DK art café」とは、DK、すなわちデジタル掛け軸による芸術空間と金沢の食を提供するプラットホームです。金沢市の竪町商店街に構える実店舗は、すでに総来店者数が8,000人を超え、店舗以外でもさまざまな事業を展開しています。
今年度の代表的な活動をご紹介します。「竪町color road」は夜の竪町商店街をデジタル掛け軸で彩るイベントです。3日間で33,000人を動員することができました。県外でも、富山県の「三井アウトレットパーク北陸小矢部」と協力して、デジタルアートのイベントを開催しました。
学内では、3社で共同開発した「とり野菜みそ入りカレー」を、学食のメニューとして1週間限定で販売しました。販売期間中は連日、販売開始と同時に即完売が続き、大変な人気となりました。
北陸銀行の主催で、地域活性化のアイデアを募集するビジネスコンテスト「ミライイノベーション北陸」にも参加しました。参加の91社中で唯一の学生団体として、審査員特別賞と凸版印刷賞の2つの賞に輝きました。
プロジェクトは3つの強みに支えられています。
1つ目は「きときとで多才なプロジェクトメンバー」です。学生29名は4学部9学科から参加しています。昨年の秋にはメンバー全員が出資者となって、カフェの本格営業の資金を募るクラウドファンディングを開始しました。こちらの実績としましては、支援者数121人、達成率180%、総支援額180.6万円を達成することができました。
2つ目は「一流のプロデューサーたち」です。ビジネス・プロデューサーの松林賢司教授、デジタルアート・プロデューサーの長谷川章さん、空間デザイン・プロデューサーの川﨑寧史教授など、各分野の専門家から心強いサポートを受けています。
3つ目は「地場企業との強力な共創関係」です。地元なら誰もが馴染みのあるような企業をはじめ、これだけ多くの企業と協力しながら、地方を盛り上げています。
活動していく中で、私たちはたくさんの成長や気付きを得ることができました。学生のうちから実践的な店舗経営の経験を積み、それによって、さまざまな企業や地域の方々との人脈を形成することもできて、本当に貴重な体験ができています。活動を継続することや連絡をこまめにすることの重要性も実感するようになりました。
発表者替わりまして、経営情報学科2年の香林です。 私たちは店舗やイベントの企画・運営をはじめ、数多くの分野で活動の幅を広げ、経験を積み重ねてきました。これまでの活動を第1フェーズとして、今後は第2フェーズに移行し、デジタルコンテンツによる事業拡大に取り組んで、最終的には世界進出を目指しています。
展開する事業としては、まずは地域や地元企業と一緒にさまざまなイベントをしてきた経験を生かして、イベント企画や運営に携わっていきます。
SNSを活用したデジタルマーケティングとして、インスタグラム、フェイスブック、ツイッターでそれぞれアカウントを運営しており、合計のフォロワー数は1,200人を超えています。こちらの更新も毎日継続的に行っていきます。
プロジェクトのホームページも作成や運営のすべてを学生が手掛けています。累計の閲覧回数が61,000回を超えるなど、多くの方々に見ていただいております。PR動画も独自に制作しています。
それらに加えて、「Akiya Innovation」と題して、金沢の空き家を観光名所にするデジタルエンターテインメントの企画が進行しています。こちらは企画案の1つである「加賀友禅のお花畑」のイメージパースです。学生のデザインにより、室内全体に加賀友禅の模様などを立体投影して、伝統文化の素晴らしさを表現します。石川県のご当地キャラ・ひゃくまんさんを用いたデジタルアートも展開しています。
このような数々の事業に参加して、さまざまな経験を積んだことで、私たちの活動やノウハウの幅は着実に広がっています。今後もさらなる成長を目指して、新たな共創パートナーとも連携したいと考えております。興味をお持ちの自治体や企業の方々には、ぜひポスターセッションでお声をかけていただければと思います。
以上で、「DK art caféプロジェクト」に関する発表を終わります。ご清聴ありがとうございました。