平成25年度「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」採択 地域志向「教育改革」による人材育成イノベーションの実践

地(知)の拠点

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活動報告

平成25年度 COCフォーラム

COCフォーラム

概要

本フォーラムでは、本学における地域志向の取り組みについて、今後の日本の工学教育のグローバル化を見据え、本学が日本の大学では初めて加盟した「CDIOイニシアチブ」(Conceive(考えだす)、Design(設計する)、Implement(行動する)、Operate(操作・運営する))の視点から、特長的な教育研究の取り組みの紹介を行いました。CDIOの取り組みは、欧米はもとより、アジア諸国においても注目されている取り組みであり、シンガポール・タイ・ベトナムのほかロシアやスウェーデンなど、東アジア地区を中心に合計12カ国から230名あまりの方にご参加いただき、本学および諸外国における取組事例を紹介しあいながら、次世代のイノベーションを担う地域志向・グローバル人材をどのように育成していくか、議論をおこないました。さらには、文部科学省文部科学審議官の板東久美子氏、三菱電機株式会社常務執行役開発本部長の堤和彦氏の基調講演や国内の企業による人材育成事例を紹介しあい、グローバル化方向に向かう日本社会の中における地域志向の役割について、熱心な議論が交わされました。

開催日: 平成26年3月24日~26日
場所:  金沢工業大学酒井メモリアルホール

※CDIOイニシアチブは、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)とスウェーデンの3大学が2000年に始めた工学教育改革のための世界的な仕組みです。

COCフォーラムを通して

文部科学省より「地(知)の拠点整備事業」の選定を受けて初めてのフォーラムを実施いたしました。

多数の方にご参加いただきましたことをお礼申し上げます。今回は、本学の教育の主柱であるプロジェクトデザイン教育、地域志向教育研究プロジェクトより、空間情報プロジェクト、まちづくり再生プロジェクトを事例に、本学教育プログラムにおいてどのように地域志向を取り入れた教育、研究、社会貢献をおこなっているかを紹介いたしました。本学では、教員の研究を主体とした教育研究プロジェクトが多数立ち上がっています。学生は地域や企業から学び、地域や企業も学生や大学を通して学びあい、ディスカッションなど情報交換を通して互いに気づきを得ます。そして気づきの中から生まれたアイディアを行動として実践することで、地域における課題解決に導いたり、新たな付加価値の発見につながったりもしています。学生にとって、教員や地域・産業界・公共団体の人々とともに地域現場の課題に取り組むことは、自分の専門性の理解を深めるともに、社会人としての学びに大いに役立つものと期待しています。

また、地元の企業においては、グローバル化に挑戦しているところが多数あります。地の拠点として存在する大学をめざし、地元産業の活性化を支えながら、企業とともにグローバル化社会に対応できる人材を育成することは、大学として大きな使命であると感じています。今回のフォーラムでの文部科学省坂東氏ならびに三菱電機株式会社堤氏による講演、さらには国内の代表的企業からの人材育成の事例紹介は、地元を含めた日本全体の今後の方向性を示唆するものであり、技術者一人ひとりの意識作りに大きく関わっていくことと感じています。

来年度は、今年度の3プロジェクトを17プロジェクトに増やし、知の拠点としての地域活動を大きく展開することを予定しています。本学の活動が大学、地域にとって、よい学びの場になることを期待しています。

COC事業取組責任者 教務部長 佐藤 恵一

内容

※講演内容のPDFは、翻訳の関係上、誤字をそのまま掲載しております。予めご了承ください。

基調講演
CDIOプログラムの総括 -21世紀のための技術者教育-
ヨハン・マルムクイスト氏

CDIOイニシアチブの共同創設者の1人
チャルマース工科大学(スウェーデン・ヨーテボリ市)教育部長 兼 機械工学科教授

1993年に同大学PhD取得。専門は、製品ライフサイクル管理(PLM)のためのシステム開発方法論及びITサポート、および知識ベース工学ツールの開発。

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大学改革と教育の質的転換の推進
板東 久美子氏

文部科学省 文部科学審議官

1977年東京大学法学部卒業後、文部省入省。生涯学習局婦人教育課長、文化庁文化部著作権課長等を経て、1998年~2000年に秋田県の副知事を務める。その後、文部科学省初等中等教育局財務課長、高等教育局高等教育企画課長、大臣官房人事課長、大臣官房審議官等を歴任し、2006年に内閣府男女共同参画局長に就任。2009年、文部科学省生涯学習政策局長、2012年、高等教育局長を経て2013年より現職に至る。

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産業界が求める技術者像
堤 和彦氏

三菱電機㈱ 常務執行役 開発本部長


事例紹介
金沢工業大学における地域連携プロジェクトを取り入れた工学教育のイノベーション
佐藤 恵一

CDIO2014アジア地域会議 実行委員長
金沢工業大学 教務部長 兼 機械系教授

工学教育プログラムとCDIO教育との融合に従事。東北大学機械工学科卒、同大学大学院博士課程(機械工学)修了。1977年金沢工業大学助教授に就任。1999年ローズハルマン工科大学招聘教授。2001年度東北大学流体科学研究所客員教授。専門は、流体力学、高速液流工学および工学・技術者教育。教育士。

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金沢高専の技術者教育の取組
ロバート・ソンガー

金沢工業高等専門学校 講師

日本で初めてのCDIOイニシアチブへの加盟に貢献。工学と英語の協働学習プログラムなどの教育改革を推進。専門は、ソフトウェア工学や国際化サービス、および世界中とつながるメディアに通じた次世代の学生達のための新しい教育と学習方法の発見を目的としたゲーム研究と学習理論の結合。


金沢工業大学RDAプロジェクトにおける産学連携教育
宮下 智裕

金沢工業大学 建築系准教授

芝浦工業大学建築学科卒、同大学大学院修士課程(建築工学専攻)修了。南カリフォルニア建築大学(SCI-Arc)大学院修士課程修了。芝浦工業大学大学院博士課程(地域環境システム専攻)修了。1999年金沢工業大学助手に就任。専門は、建築意匠や構法デザイン。教育士。

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K.I.T.空間情報プロジェクトの活動について
鹿田 正昭

金沢工業大学 専門基礎教育部長、サブジェクトライブラリアン室長 兼 環境系教授

金沢工業大学土木工学科卒、同大学大学院修士課程(土木工学)修了。専門は空間情報工学。教育士。

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学生の創造性とイノベーションのスキルを伸ばすPBL授業
千徳 英一

金沢工業大学 基礎実技教育課程主任教授

金沢工業大学機械工学科卒、同大学院博士課程(機械工学)修了。金沢工業高等専門学校教授、副教育改革主事を経て、2001年金沢工業大学教授に就任。教育士。

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夢考房 -CDIOの実践活動の場-
松石 正克

金沢工業大学 プロジェクト教育センター所長

大阪大学造船学科卒、同大学院博士課程修了。日立造船(株)理事、新製品企画室長、日立造船情報システム(株)技監、アイオワ大学客員研究員を経て、1999年金沢工業大学教授に就任。専門は、構造強度、コンピュータを利用した設計工学(CAE)、工学教育。教育士。

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