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教育コースの内容

高信頼スマート組込みシステムコース

高信頼スマート組込みシステム構築技術を修得した高度専門技術者の養成

背景・目的

社会のいたるところにコンピュータが組み込まれネットワーク化された電子社会が到来し、あらゆる社会活動がそれへの依存度を増してきており、こうした電子社会を支えるネットワーク機能を備えた組込みシステムと異種組込みシステム間のデータ連携や領域をまたがるサービス提供を実現する統合的システムの信頼性や更新性が重要となってきています。本コースは、安心・安全な高信頼スマート組込みシステム構築技術を習得した高度専門技術者を組織的に育成することによって、わが国産業の開発力・生産性の向上を図り、今後の国際競争力の強化に資することを目的としています。

このため、実際の組込みシステム機器の評価を行うことのできる演習・実習のための環境・設備を整備し、組込みシステム機器単体としてまたはネットワーク・データ・サービスを統合するシステムとしての様々な課題に対応できる人材の育成を行います。

カリキュラム

計算機アーキテクチャ、オペレーティングシステムなどのシステム設計関連講義、ソフトウェア設計論、組込みソフトウェア工学などのソフトウェア開発関連講義、ソフトウェア検証論、システム開発管理などの品質保証関連講義など、組込みシステム開発に密接に関連する科目をコース基礎・専門科目として位置付けて提供します。多くのソフトウェア開発関連科目では、製品企画力、業務分野における知識および組込みシステム設計開発能力を育成すべく、「トレーニング」と「知識の獲得」を実例ベースの例題をもとに実施します。また、コース実践科目(PBL(Project Based Learning)演習)を通して、より実際的な課題に取り組むことで、得られた知識や技術を活用する力を養成するとともに、「チームプレイ」や「コミュニケーション力」の養成を図ります。

実践的システム開発力の獲得(コース専門講義科目(コース実践科目・PBL))

高信頼組込みシステム開発演習

システム開発は実際に体験することが必要です。アーキテクチャ設計、コンポーネント設計、タイミング設計、テスト設計・実施の順に作業を進めます。

高信頼組込みシステム開発プロセス設計

現実のソフトウェアはプロセスモデルに従って組織的に開発されます。ソフトウェアプロセスの設計法、高い品質を実現するためにプロセスモデルを改良する方法を学びます。

スマート組込みシステム開発演習

スマートハウスと、スマートハウスクラウドを連携することにより、状況と集合知を基に最適なスマートハウスアプリケーションを提供する共通プラットフォームの構築技術を学修するPBLです。

情報家電、センサ、電力機器などの機器をネットワークで結合し、それらの情報収集、制御を可能とするスマートハウスと、家庭版ビッグデータ(センサからの温度、湿度や生活の知恵などが蓄積されたデータ)、パーソナルデータ(個人情報)、各事業者が提供するアプリケーション(省エネ・エコアプリケーション、介護アプリケーション、教養・娯楽アプリケーション、災害対策アプリケーションなど)を保持する基盤を提供するクラウドを連携することにより、状況と集合知を基に最適なアプリケーションを提供する共通プラットフォームの構築技術を学修します。

平成26年度の取組
1 ECHONET Lite
デバイス開発
イントロダクション1
(ホームネットワーク・スマートハウス概説、ECHONET Lite演習概説)
2 ECHONET Lite演習(1)
Raspberry Piの環境構築、ネットワークプログラミング
3 ECHONET Lite演習(2)
ECHONET Lite仕様の理解、機器選定、開発システム案の考案
4 ECHONET Lite演習(中間発表)
開発システムの方針発表
5 ECHONET Lite演習(3)
ハードウェア開発、Raspberry Pi、選定した機器、ホームネットワークを接続するハードウェアの開発
6 ECHONET Lite演習(4)
ソフトウェア開発、ECHONET Lite機能をRaspberry Pi上に実装
7 ECHONET Lite演習(最終発表)
開発システムの最終発表
8 プラットフォーム型サービス開発 イントロダクション2
(スマートハウスとサービスアーキテクチャ概説、プラットフォーム型サービス演習概説)
9 プラットフォーム型サービス演習(1)
スマートハウスとプラットフォームの構成要素とインタフェースの理解
10 プラットフォーム型サービス演習(2)
開発サービス案の考案、ブレインストーミング
11 プラットフォーム型サービス演習(中間発表)
開発サービスの方針発表
12 プラットフォーム型サービス演習(3)
サービス開発、Hadoop、Hbaseを用いたスマートハウスクラウドの構築
13 プラットフォーム型サービス演習(4)
サービス開発、スマートハウスデータのデータマイニング
14 プラットフォーム型サービス演習(5)
サービス開発、スマートハウスWebアプリケーションの開発
15 プラットフォーム型サービス演習(最終発表)
開発サービスの最終発表

実践的システム開発力の獲得(コース専門講義科目(コース先進科目))

実践的内容のコース独自の講義科目です。

  • ハード・ソフト・コデザイン
  • システム開発管理

組込みシステム開発に関する専門知識の獲得(コース基礎科目)

基幹・専門講義科目からコース基礎科目のために選定された科目群です。

品質保証技術

組込みシステムでは信頼性保証が重要です。

  • システム性能評価
  • ソフトウェア検証論
ソフトウェア開発技術

大規模で複雑な組込みソフトウェアを開発する技術を学びます。

  • 組込みソフトウェア工学
  • ソフトウェア設計論
  • ソフトウェア環境構成論
  • ソフトウェアアーキテクチャ論
  • システムソフトウェア特論
  • 関数プログラミング
システム技術

組込みシステムは多種多様なオペレーティングシステムやネットワーク上で稼動します。

  • 高機能コンピュータネットワーク
  • 高機能オペレーティングシステム
  • 計算機アーキテクチャ特論
  • コンピュータネットワーク特論
  • オペレーティングシステム特論
  • プロセッサ設計演習

情報科学分野基礎・先端知識(基幹・専門講義科目)

情報科学に関する幅広い知識を習得します。

  • セキュリティ
    アルゴリズム

  • ディジタル信号処理
    マルチメディア処理

  • 人工知能
    言語処理

  • 並列処理ネットワーク

  • ソフトウェア工学
    形式手法


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