KITビジネスアーキテクトプロジェクト 文部科学省 平成21年度採択「大学教育・学生支援推進事業」大学教育推進プログラム【テーマA】
お問い合わせサイトマップ
金沢工業大学
TOP > 情報学部 産学連携フォーラム(報告) > 教育プロジェクト取組成果報告

教育プロジェクト取組成果報告


日下教授による成果報告

○フォーラムより
プロジェクトの目的

今回のプロジェクトの成果報告ということで、お時間をいただきます。 もともと、情報学部で学ぶ「情報」というものは、非常に抽象的で、実感を持って勉学に取り組むことが難しいという側面があります。そういう中で、地域社会や企業が有する課題を、企業と共同で取り組むことによって、学生がより現実的な問題解決を試みることができ、学習意欲が向上するのではないか、あるいはいろいろなプロジェクトに参加することでより勉学意欲が向上するのではないか、そういった目的でこの事業を始めました。

主な目的は
・学生の学習意欲の向上
・現実的な問題解決を試みる機会を与える
・学生のコミュニケーション能力の向上
・地元ICT企業のビジネスアーキテクト支援によって地域産業を活性化させる
というものになります。

※:学部・学科については2012年度より再編。

活動内容について

実際の活動内容ですけれど、ひとつは、連携している企業の方々からその企業に関するいろいろなプロダクトを説明していただき、そのプロダクトを用いて何かビジネスになるような提案を学生が行います。そして企業の方や我々がそれを審査し、結果を発表しました。
このような取り組みを通じ、学生たちは、実際に企業の方々と交流を深めたり、あるいはどういう考え方をすればソリューションが実現可能になるのかなどを、企業の方の講評を得ながら考えていく体験ができました。
コンテストは「提案」ですが、プロジェクト形式のケースでは、提案から実際のものづくりまでを体験します。たとえば、後ほど発表がありますアンドロイドプロジェクトでは、グループごとに勉強会を行い、一つのアンドロイドアプリを作っていく、という実践のスキルを経験しました。あるグループは金沢市のスマホアプリコンテストに応募し、賞をいただきました。
学生の間で人気が高かったゲームプロジェクトでは、「ゲーム業界というのはどんなものなのか」「どのように開発が行われているのか」というようなことを勉強しながらゲームを開発しており、こちらはまだ継続中です。

成果と今後の展開について

学生へのアンケート調査の結果、「産学連携を通じて企業で活躍する人材に求められる姿勢を感じることができましたか」という質問に対しては、90%以上が「感じることができた」と回答しています。また、「産学連携を通じて、これまでよりも社会を意識するようになりましたか」とう問いに対しても、「とても意識するようになった」が30%ほど、「まあまあ意識することができた」を含めると、90%ほどの学生が「意識することができるようになった」と回答しています。
もともと、情報学部というのはいろんな学科から構成されています。一つの学科だけではなく、他の学科の学生とも、学科の枠を、あるいは学年を飛び越えてグループを構成し、問題に取り組む手法を取ったことで、「他学科、他学年の学生との交流はこれまで以上に増えたか」という問いには74%が「増えた」と答えました。

今回の取り組みの中で、産学連携を効果的に進めることができた要因として、地元企業プラス学生を対象としたビジネスアーキテクト等の勉強会を開催したことがあげられます。企業の方にとっても価値ある学びの場や意見交換の場を設けることで、効果的な産学連携の実践に繋がることを実感しました。今後も、これらの取り組みを続けていき、地域社会や企業が有する課題をテーマにした教育プロジェクトを進め、われわれ情報学部における教育において、もっと実践的な教育の充実に力を注いで行きたいと思います。今後とも、より一層のご支援ご協力をお願いしまして、事業報告に代えさせていただきます。ありがとうございました。

日下教授へのインタビューページへ

前のページに戻る