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「理想の医療を企てるライフサイエンススプリント」
1泊2日のアイデアソンレポート

いよいよ、2018年春のオープンに迫ったHakusan Creative Biotope (以下HCB)。
今回ご紹介するイベント『ライフサイエンススプリント』は、2017年最後の企画となりました。
このレポートは、運営側の目線から、HCBのイベントについてお伝えします。

イベントを通してカタチにしていくビジョンを具体化する

2017年の3月から11月にかけて、HCBはたくさんのイベントを行なってきました。春にはHCBのお披露目となるイベントをSENQで開催し、夏には100BANCHでトークイベントを行い、HCBの存在を広めました。秋から冬にかけて行なった白山でのキャンプ型ハッカソンやMTRL 京都でのトークイベントは、HCBのより具体的な構想やコンセプトを伝えました。イベントの形式やターゲットは違えど、『ずっとやりたかったことを一緒に思いっきりやってみませんか?』というインビテーションの気持ちがイベントの基盤にありました。

最後となった今回の企画は、『HCBに参加してみたい!』という興味関心の高い方々を集め、HCBで行うプロジェクトのタネを見つけることが目的でした。テーマは、白山の人たちが今もっとも注目している『ライフサイエンス』に設定。近年発達したテクノロジーやネットワークを医療と掛け合わせることで、今までになかったサービスやプロダクトの構想が生まれるのではないか?という仮説を元に企画を進めました。

DAY1:
普段のしがらみを捨て、個人がやりたいこと・目指すことを話し合ったイベント初日

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イベント初日は、お昼頃に金沢工業大学 Entrepreneur’s Labに集合。
この日は東京から新幹線できた人や、車で来た人、徒歩で来た人などが一気に集合。周囲に挨拶をしたり、資料を読んだり、プログラム開始までそれぞれの時間を過ごしました。

初日のプログラムは13時から18時まで。夜のパーティを含め、充実のプログラムとなりました。
最初のインプットセッションでは、参加者に白山の実態を知ってもらうため、白山市生き生き健康課の方から地域医療の実態や取り組みについての紹介がありました。インプットセッションは、白山を訪れたことがない人でも、白山の現状理解を少しでも高め、課題を見つけ出すことが狙い。それぞれ、真剣にトークを聞き、質問や議論も飛び交いました。

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インプットセッションのあとは、グループに別れてのワーク。自己紹介やアイスブレイクで緊張がほぐれた後は、事前に出していた宿題を共有するところからスタート。それぞれが何を課題として捉えているのか、どういったことに興味があるのかをグループで共有していきます。

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共有後は、個人ワークでアイディア出し。個別に考えたアイディアをグループ内で発表し、疑問点や質問をしながらアイディアとしての精度を高めて行きます。最終的に2-3個のアイディアに絞り、アイディアシートに記入をして、1日目は終了です。インプットや宿題はあるけれど、その日初めて会う人と意見を交わしたり活発に議論はできるのだろうか?と運営側は心配しましたが、笑ったり話し合ったり、活発な場になっていました。

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DAY2:
異分野のメンバーのスキルや特徴が生きた二日目

最終日の二日目は、前日のパーティーの余韻にひたりながらも身を引き締め、朝の9時からスタート。プロジェクト化をするための大事なワークがメインの二日目です。

2日目最初のワークは、昨日記入したアイディアシートを見ながらそれぞれのグループがピッチトークをするところからスタート。最終的には3つのアイディアに絞り込むため、プレゼンする側も、選ぶ側も、皆真剣です。

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自分のやってみたいことを軸に投票をした後は、3つのグループに分かれ、いよいよプロジェクト化の作業。まずは、グループでサービスシナリオとサービスブループリントにプロジェクトを落とし込んでいきます。これは、サービスとしての精度を上げることと、グループ内で共通したサービス像を作るためです。

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サービスシナリオとブルーシートを記入したあとは、グループ内でさらに小さなグループに別れ、ビジネスモデル・システム概念図・コミュニケーション計画を設計。プロジェクトを誰かに伝える時に使える資料が出来上がっていきます。

資料を作成した後は、最後のワークとしてプロジェクト計画を作成。プロジェクトのスコープ、役割やメンバー構成、ステークホルダーのリストアップなどプロジェクトを進めていく上で必要な情報を当てはめて行きます。
長時間のワークだったため、グループの進め方の違いも出ました。会場にいる白山に詳しい人へわからないことを聞いたり、得意な分野があるメンバーに特定の部分を任せたり、17時からの発表に向けて準備をしたり、グループ内でそれぞれのメンバーが柔軟に動き、活躍している様子が伺えました。

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17時からのプレゼンテーションでは各グループがプロジェクトを発表。
VRを使った企画、位牌とIoTを組み合わせた企画、蓄積データを使った企画など、ユニークだけど実現できそうな企画が発表されました。

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発表後、イベントは終了。発表されたプロジェクトに今後も取り組みたいかどうかを『意思表明』としてポストイットに書き込んで2日間のアイデアソンは幕を閉じました。

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2018年春、いよいよオープン。

2017年最後となった金沢工業大学でのイベント。
2018年の春は、ついにHCBのオープンです。従来の枠にとらわれない挑戦を続けるために、手を動かしつづけ、実験をしながら向けてイベントやワークショップを企てていきます。