「自ら考え行動する技術者」に必要な基礎学力の向上と専門分野へのスムーズな接続を図るため、専門分野において求められる数理基礎(数学、物理、化学、生物)とその工学系、理工学系、情報学系分野への応用を学び、それらの知識を取り込む力、思考・推論・創造する力を身につける。さらに、学習に取り組む姿勢を能動化させ、学習意欲をより一層喚起させることにより、予習・復習を主とした自学自習などの自己学習力や自己管理能力を育成する。
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工学系でも理系でも、平面や空間における図形を正確に認識し、表現できることが不可欠である。ベクトルの演算や行列の計算、連立一次方程式の解法などを通して、幾何学的対象を代数的に扱える能力を養い、さらに、専門分野への応用も学ぶ。
行動目標●ベクトルを理解し、その演算に習熟し応用することができる。連立一次方程式を「掃き出し法」を用いて解くことができる。一次変換を理解し、それを行列で表現することができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努め、演習や宿題をやり遂げることができる。
線形代数 I に引き続き、幾何学的対象や高次元の対象を代数的に扱う手法について学習する。内容としては線形代数 I で学習したものと重複する部分もあるが、異なる視点から見返すことでより深く理解できることになる。幾何学的対象を代数的に扱える能力を養うことが目的である。
行動目標●行列式の性質を理解し、それを用いて行列式を計算することができる。クラメルの公式を用いて逆行列を求めることができる。ベクトル空間(および部分空間)を理解し、基底を用いた計算ができる。行列の固有値、固有ベクトルを求めることができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努め、演習や宿題をやり遂げることができる。
工学の土台であり、柱ともなっている物理法則は、空間の位置や時間を独立変数とする関数、および関数の空間的、時間的な変化率によって表される。本科目の前半の内容は、関数とそのグラフ、逆関数、三角関数、加法定理、指数関数、対数関数、それらのグラフと応用である。さらに、期待値、分散、相関係数について学ぶ。後半の内容は、微分法の考え方、関数の極限、変化率、微分法、積、商、合成関数の微分法、逆関数とその微分法、関数の増減と極値、高次導関数、偏微分法入門である。さらに、回帰分析について学ぶ。
行動目標●関数の概念を理解し、基本的な関数のグラフを描くことができる。三角関数、指数関数、対数関数について理解し、それらを用いて計算することができる。微分法の考え方を理解し、基本的な関数の導関数を求めることができる。偏微分法の考え方を理解し、偏導関数を計算できる。統計的な考え方を理解し、期待値、分散、相関係数、回帰分析について計算できる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に勤め、提示された課題をやり遂げることができる。
本科目の前半では、工学で必要となる関数の積分法(集積の仕方)について学ぶ。原始関数、積分法の公式、置換積分、部分積分、定積分とその性質、定積分の応用の順に進み、二変数関数の積分法(重積分法入門)に至る。さらに、確率、確率変数について学ぶ。後半では、微分法と積分法の関係をより深く理解して工学に応用するために、べき級数、フーリエ級数、微分方程式(変数分離形、2階同次線形)とそれらの応用について学ぶ。さらに、正規分布の確率密度関数について学ぶ。
行動目標●不定積分を理解し、いろいろな関数の不定積分の計算、また置換積分法、部分積分法を用いた不定積分の計算ができる。基本的な関数の定積分、さらに、置換積分法、部分積分法を用いた定積分または重積分の計算ができる。べき級数およびフーリエ級数を理解し、それらによって関数を展開することができる。微分方程式を理解し、変数分離形、2階同次線形微分方程式を解くことができる。確率、統計的な考え方を理解し、二項分布、正規分布に関する統計学的な量の計算ができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に勤め、提出された課題をやり遂げることができる。
機械工学、航空工学、ロボット工学に不可欠なエレクトロニクスの基礎を学ぶ。電圧、電流などの電気回路の基礎概念を理解する。また、電気回路上での種々の現象を数式によって表現し、分析する能力を修得する。
行動目標●抵抗の電圧、電流、電力の間の関係を理解し、説明することができる。直流電源と抵抗から構成される回路の電圧と電流の間の関係を数式で表現し、電圧や電流などを計算することができる。直流電源、抵抗、キャパシタ、インダクタから構成される回路の過渡現象を微分方程式で表現することができる。
「電気数学」では、電気・電子分野における専門科目を理解するために必要と考えられる、少し高度な数学を修得することを「学習教育目標」とする。具体的には、フーリエ級数、フーリエ変換、およびラプラス変換などを学ぶ。本科目の内容は、同時開講の「過渡現象論」を理解する上で必要であり、さらに3年次に開講される「電気回路Ⅳ(電気工学コース)」、「自動制御」、「パワーエレクトロニクス」および「情報伝送工学」の理解にもつながる。
行動目標●フーリエ級数の概念および計算方法を理解し、基礎的な計算および応用問題が解ける。フーリエ変換の概念および計算方法を理解し、基礎的な計算および応用問題が解ける。ラプラス変換の概念および計算方法を理解し、基礎的な計算および応用問題が解ける。
計算機の重要な応用に、場合を尽くして調べる(全数探索)という方法が基本となることが多い。このための基礎となる計算法として、順列・組み合わせなどの数え上げの基本的技法を学ぶ。事象の場合の数を数え上げることで離散確率の具体的計算法を修得する。これらの計算技法をベースとして、人工知能や意思決定など、高度な情報処理応用に不可欠のベイズ統計の基本概念と計算技法を幾つかの応用例を通して修得する。
行動目標●順列と組み合わせの計算法を理解し、問題に応じた計算プログラムが作成できる。二項係数と多項係数の計算法を理解し、問題に応じた計算プログラムが作成できる。ベイズの定理を理解し、基本公式とその応用例が説明できる。ベイズ統計の応用例をプログラムで実装できる。
建築物や土木構造物の形や水の流速などを扱うとき、関数およびその変化や集積を考えることが必要になる。本科目の前半の内容は、関数、関数のグラフ、逆関数、三角関数、指数関数、対数関数であり、初等関数に対する理解とその応用を目指す。また、後半の内容は、微分法の考え方、微分法の公式、積、商の微分法、合成関数の微分法、積分法の考え方、原始関数、微分積分学の基本定理、積分法の公式、部分積分法であり、全体として、関数の変化率および集積に対する理解とその応用を目指す。
行動目標●関数の概念を理解し、基本的な関数のグラフを描くことができる。三角関数、指数関数、対数関数について理解し、それらを用いて計算することができる。微分法について理解し、基本的な関数の導関数を求めることができる。基本的な関数の不定積分を求めることができ、それを定積分に応用して計算できる。統合課題に取り組むことによって、環境・建築で扱う問題に対して数理的な見方、考え方ができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に勤め、提出された課題をやり遂げることができる。
構造力学、土質力学、流体力学、材料学、測量学および環境学などに関する課題に取り組むことによって、これらの科目を履修するために必要な関数や微分積分、統計などの数学的知識を身につける。この取り組みによって、建築学や環境土木工学の問題解決にあたって、基礎数学の知識の重要性を理解するとともに、さまざまな問題に数学的知識を適用できるようになる。
行動目標●指数関数の数学的知識を環境・建築の問題に活用できる。対数関数の数学的知識を環境・建築の問題に活用できる。三角関数の数学的知識を環境・建築の問題に活用できる。微分・積分の数学的知識を環境・建築の問題に活用できる。記述統計処理の数学的意味を理解し環境・建築の実験データの解析を行うことができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努めて、レポートなどをやり遂げることができる。
前半はまず、対数関数、指数関数、三角関数などの導関数を復習し、微分法の発展的内容として、逆関数の微分法、高次導関数、微分法の応用(変曲点、曲率、偏導関数)を学ぶ。次に積分法の発展的内容として、置換積分法、部分積分法を用いた定積分とその応用(重心など)、さらに重積分の基礎を学ぶ。後半は微分法と積分法の関係をより深く理解するために、べき級数、フーリエ級数、基礎的な微分方程式(変数分離形、2階同次線形)とそれらのその応用について学ぶ。
行動目標●合成関数の微分法、逆関数の微分法を用いて、いろいろな関数の導関数を求めることができる。置換積分法、部分積分法を用いた定積分または重積分の計算ができる。べき級数展開を理解し、それによって関数を展開することができる。微分方程式を理解し、変数分離形、2階同次線形微分方程式を解くことができる。統合課題に取り組むことによって、環境・建築で扱う問題に対して数理的な見方、考え方ができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に勤め、提出された課題をやり遂げることができる。
この科目は情報系を学ぶための基礎となる数学である。前半は2進数、8進数、10進数、16進数などn進法の基礎について学ぶ。また、和集合、積集合や補集合など集合の基礎、命題論理や真理値表などのブール代数の基礎、確率の計算、二項分布などの確率分布について学ぶ。後半はExcelの基本操作の学習と、得られたデータに対してExcelを用いてヒストグラムや相関図の作成を行う。さらに、Excelを使用し数値計算やデータ解析について学ぶ。
行動目標●2進数、16進数の和、差、積の計算ができ、補数の概念が理解できる。集合の概念が理解でき、論理演算ができる。論理回路図を正しく記述できる。確率の概念が理解でき、確率の基本的な計算ができる。Excelを利用してデータの統計処理ができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努めて、レポート・宿題をやり遂げることができる。
この科目は、エンジニアとして必要な基礎数学である。学習内容は、①関数の概念と基本的な性質の理解、②指数・対数、三角比の計算と指数・対数関数、三角関数の基本的な性質の理解およびそれらのグラフを描くこと、③微分と積分の基本的な性質を学習する。
行動目標●関数の性質を理解し、それらのグラフを描くことができる。指数法則および対数法則を理解し、それらについて基礎的な計算ができるとともに、指数、対数のグラフを描くことができる。いろいろな角に対する三角比の値が求められるとともに、三角関数の基本を理解し、そのグラフを描くことができる。多項式の微分と不定積分、定積分ができる。毎回の講義に出席し講義内容の理解に努め、演習や宿題をやり遂げることができる。
実験や調査によって得られたデータは統計的な手法を用いて分析、評価する必要がある。本科目ではデータの統計的評価の実践演習を行いながら、その数学的意味を理解する。また、コンピュータの表計算ソフトを使った統計的な処理方法や統計結果をグラフとして表現する技術を修得する。
行動目標●データの種類や誤差について、それらの特徴を説明できる。基本的な記述統計処理ができる。記述統計結果を表やグラフで適切に表現できる。Excelを使ってデータ処理を行うことができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努めて、レポート・宿題をやり遂げることができる。
自然現象や社会現象の中でみられる現象の中には、基礎情報数理で学んだ関数を用いて表現できるものがいろいろある。本科目では、いろいろな関数の変化を調べるために極限の計算に習熟し、変化率の概念や導関数について学ぶ。また、合成関数の微分法とその応用について学ぶ。さらに、関数の不定積分について学び、置換積分法や部分積分法などの積分法の手法を学習する。また、定積分について学び、関数の値の集積や面積計算などへの応用について学ぶ。
行動目標●極限の概念を理解し、基本的な数列の極限を求めることができる。数列の和について学び、基本的な無限級数の和を求めることができる。数学的帰納法について理解し、それをいろいろな性質の証明に利用できる。基本的な関数の導関数を求めることができる。基本的な関数の不定積分を求めることができ、それを定積分に応用できる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努め、提出された課題をやり遂げることができる。
人文社会科学に関する評価問題では、多くの特性を同時かつ総合的に取り扱わなければならない場合があり、多変量解析手法はこのときの有効な解決手段となる。本講義では、簡易プログラムの作成を通じて多変量解析の考え方と使い方を学習する。特に、評価過程の予測解析手法および多変量データの要約方法の修得を最大の目標とする。また、今後の学習活動で、これらの手法を使いこなせるようにすることも目標の1つである。
行動目標●プロジェクトデザイン III などの今後の学習活動の中で、多変量解析を使うことができる。予測モデルとデータ要約の概念を区別できる。重回帰分析の基本概念と適用方法を理解できる。主成分分析の基本概念と適用方法を理解できる。
工学の問題は、二変数の関数や多変数の関数で表現されることが多い。本科目では多変数関数の微分積分学である偏微分法と重積分法について学ぶ。偏微分法については、第一次、第二次偏導関数を求めることと、合成関数の偏導関数を求めることについて学習する。また、陰関数の極値や二変数関数の極値について学ぶ。重積分法については、重積分を累次積分で計算する方法について学ぶ。さらに、変数変換を用いる効果的な計算法を修得して、いろいろな重積分が計算できて、基本的立体の体積の計算ができるようにする。
行動目標●偏微分、偏導関数の意味を理解し、偏微分係数、偏導関数を微分法の公式などを用いて求めることができる。合成関数の偏導関数を求めることができる。陰関数の導関数を求めることができてその極値、および二変数関数の極値を求めることができる。重積分の意味がわかり、累次積分により重積分の値を求めることができる。変数変換、特に極座標変換によって重積分の値を求めることができる。毎回の講義に出席し、与えられた課題に取り組み、講義内容の理解に努めることができる。
1階の常微分方程式、高階の線形微分方程式(同次、非同次)を中心に学び、技術者としての活動の中で微分方程式を重要なツールとして活用するための知識と応用経験を得る。講義では、さまざまな現象を取り上げ、①分析対象となる現象を数学モデル(微分方程式)で記述する方法、②得られた数学モデルを具体的に解く手法、③得られた解から、現象の変化のパターンや変動の速さ、収束値などを解釈する方法を学び、④最適な解の決定、までの応用プロジェクトを実施する。
行動目標●対象となる現象から1階の常微分方程式を構成でき、解を求めることができる。対象となる現象から高階の線形微分方程式(同次、非同次)を構成でき、解を求めることができる。対象となる現象から連立線形微分方程式を構成でき、解を求めることができる。微分方程式から得た解を分析し、現象の変動パターンや変化の速さ、収束値などを評価できる。毎回の講義に出席し、講義内容を理解し、レポート課題をやり遂げることができる。
ある量の変化に伴って、もう1つの量が定まるとき、この対応関係は関数で表現できる。この科目では初等関数といわれる一次関数、二次関数、有理関数、無理関数、指数関数、対数関数や周期的現象の解析に必要な三角関数について学ぶ。自然現象や社会現象の中でみられる具体的な現象を、関数を用いて表現することで、初等関数に対するより深い理解を目指す。また、関数の変化を調べるために、微分法の手法について習熟する。さらに、積分法について学び、その応用について学ぶ。
行動目標●関数の概念を理解し、一次関数、二次関数などのグラフを描くことができる。指数法則や対数法則を理解し、指数関数、対数関数のグラフを描くことができる。三角関数について理解し、そのグラフを描くことができる。基本的な関数の導関数を求めることができる。基本的な関数の不定積分を求めることができ、それを定積分に応用できる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努め、提出された課題をやり遂げることができる。
実験や調査によって得られたデータは統計的な手法を用いて分析、評価する必要がある。本科目ではデータの統計的評価の実践演習を行いながら、その数学的意味を理解する。また、コンピュータの表計算ソフトを使った統計的な処理方法や統計結果をグラフとして表現する技術を修得する。
行動目標●データの種類や誤差について、それらの特徴を説明できる。基本的な記述統計処理ができる。記述統計結果を表やグラフで適切に表現できる。Excelを使ってデータ処理を行うことができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努めて、レポート・宿題をやり遂げることができる。
本科目の前半では微分法を、後半では積分法を、バイオ・化学のための数理(関数・微積分基礎)を基礎として、より詳しく学ぶ。前半では、初等関数(無理関数、指数関数、対数関数、三角関数)、合成関数、逆関数の導関数とこの応用として関数の増減表とそのグラフ、最適化問題、速度・加速度、偏微分法を学ぶ。後半では、初等関数の不定積分、定積分とこの応用として面積、体積、曲線の長さ、変数分離形微分方程式を学ぶ。微分法と積分法を復習しつつ応用できることを目標とする。
行動目標●微分係数と導関数の公式を用いて、初等関数、合成関数、逆関数を微分できる。関数の増減表、グラフを書けて、最適化問題、速度・加速度、偏微分を計算できる。不定積分の公式、定積分の公式を用いて、初等関数の不定積分、定積分を計算できる。面積、体積、曲線の長さ、変数分離形微分方程式を計算できる。統合課題に取り組んで、理学で扱う問題の数理的な見方、考え方ができる。毎回の講義に出席し、講義内容を理解し、課題をやり遂げて提出できる。
化学は、物質の合成や物質の性質の解明を対象とし、材料開発から環境保全に至る物質の係わる理工学・技術の中核的位置を占める。本科目では理工学・技術に必要な化学の基礎を学び、行動する理工学者・技術者としての基礎を築く一助とし、化学の考え方や知識を理工学・技術に応用できるようにするとともに予習・復習などによって修学スタイルを確立し、自主的・継続的な自学自習能力を身につけることを目標とする。
行動目標●原子の構造、電子の量子数、電子配置から元素の周期律を理解でき、オービタルの基本的な性質を説明できる。代表的な4つの基本的化学結合を説明できる。また、混成軌道のメカニズム、電気陰性度などを説明できる。酸・塩基反応、酸化・還元反応の反応機構や簡単な有機化合物の分類、性質、反応を理解し説明できる。気体の状態方程式を用いて、未知の分子量、物質量(モル数)などを算出できる。溶液の濃度、反応速度、化学平衡、水のイオン積について理解し、説明できるとともに水溶液のpHを算出できる。毎回の講義に出席し、内容の理解に努め、予習・復習によって自主的・継続的な自学自習能力を身につけることができる。
専門科目を学ぶためには、自然現象の物理的な見方、考え方ができることが重要である。本科目では、簡単な物体の運動の知識を前提とし微分と積分を用いて物理学の基礎として特に重要な質点と剛体の運動方程式、仕事とエネルギーの概念を詳しく学ぶ。学んだ知識を応用して、物理的な見方、考え方を身につけることを目標とする。
行動目標●運動方程式を理解し、運動方程式を立てて解くことができる。仕事を理解し、積分を用いて仕事の計算ができる。仕事とエネルギーの関係を理解し、積分を用いて位置エネルギーの計算ができる。剛体の運動方程式を立てて解くことにより剛体の運動を数式で表すことができる。グループ学習に積極的に参加し、演習課題をやり遂げることができる。毎回の講義に出席し、講義内容の理解に努めて、宿題をやり遂げることができる。
近年、生物の機能を利用して作製されたエネルギーや食品などがヒトの生活に役立っている。また、生物の動きや構造を模した機械や新素材も誕生し、工学分野において生物への関心が高まっている。このような製品を開発するには生物学の基礎知識が重要となる。本科目では、ヒトの健康や生活に関連した生物学の基本事項として、細胞内の構造やはたらきについて学ぶ。また“ものづくり”に応用される生物の機能を知るために、生物の持つ形態や行動などを学ぶとともに、生物の相互関係から生物多様性について考えることを目標とする。
行動目標●細胞の基本的構造について、説明することができる。エネルギー代謝について、説明することができる。細胞分裂と遺伝および遺伝子の構造と発現について、説明することができる。恒常性と生体防御について、説明することができる。各生物の特徴を調べ、説明することができる。生物多様性の重要性について考え、説明することができる。
この科目では、工学において偶然性を伴う現象を解析する場合に必要となる統計的な処理について学習する。偶然性を伴う現象は確率や確率変数を用いて表現できる。観察や実験で得られたデータの整理を通じて、確率変数や確率分布の概念を理解する。また、代表的な確率分布である正規分布、カイ二乗分布、t分布、F分布の数表の使用に習熟する。さらに、母集団や標本分布について学び、それらを用いて母数の推定・検定ができるようになる。
行動目標●調査や実験で得られたデータを、度数分布表やグラフなどで整理し、平均値、分散、相関係数などを求めることができる。確率変数の概念が理解でき、簡単な確率変数の期待値や分散を求めることができる。基本的な確率分布である二項分布、正規分布が理解でき、確率の計算ができる。推定・検定で必要な標本分布であるカイ二乗分布、t分布、F分布が理解でき、確率の計算ができる。標本分布を用いて母平均、母分散、母比率の推定・検定ができる。毎回の講義に出席し、与えられた課題に取り組み、講義内容の理解に努めることができる。
工学の問題は、二変数の関数や多変数の関数で表現されることが多い。本科目では多変数関数の微分積分学である偏微分法と重積分法について学ぶ。偏微分法については、第一次、第二次偏導関数を求めることと合成関数の偏導関数を求めることについて学習する。また、陰関数の極値や二変数関数の極値について学ぶ。重積分法については、重積分を累次積分で計算する方法について学ぶ。さらに、変数変換を用いる効果的な計算法を修得して、いろいろな重積分が計算できて、基本的立体の体積の計算ができるようにする。
行動目標●偏微分、偏導関数の意味を理解し、偏微分係数、偏導関数を微分法の公式などを用いて求めることができる。合成関数の偏導関数を求めることができる。陰関数の導関数を求めることができてその極値、および二変数関数の極値を求めることができる。重積分の意味がわかり、累次積分により重積分の値を求めることができる。変数変換、特に極座標変換によって重積分の値を求めることができる。毎回の講義に出席し、与えられた課題に取り組み、講義内容の理解に努めることができる。
1階の常微分方程式、高階の線形微分方程式(同次、非同次)を中心に学び、技術者としての活動の中で微分方程式を重要なツールとして活用するための知識と応用経験を得る。講義では、さまざまな現象を取り上げ、①分析対象となる現象を数学モデル(微分方程式)で記述する方法、②得られた数学モデルを具体的に解く手法、③得られた解から、現象の変化のパターンや変動の速さ、収束値などを解釈する方法を学び、④最適設計問題などの応用プロジェクトを実施する。
行動目標●対象となる現象から1階の常微分方程式を構成でき、解を求めることができる。対象となる現象から高階の線形微分方程式(同次、非同次)を構成でき、解を求めることができる。対象となる現象から連立線形微分方程式を構成でき、解を求めることができる。微分方程式から得た解を解釈し、現象の変動パターンや変化の速さ、収束値などを評価できる。毎回の講義に出席し、講義内容を理解し、レポート課題をやり遂げることができる。