KITビジネスアーキテクトプロジェクト 文部科学省 平成21年度採択「大学教育・学生支援推進事業」大学教育推進プログラム【テーマA】
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取組み結果

■平成23年度/ゲーム制作プロジェクト

連携企業:株式会社グランゼーラ

1.プロジェクトKICK−OFF

平成23年11月2日(水)
情報学部のすべての学生を主に対象としたゲーム制作プロジェクトを(株)グランゼーラ様との連携によって発足した。
本プロジェクトは、ゲーム業界に関心を抱く学生に対して、他の産業界に比べ発展途上でありかつ変化の激しい業界であるという事実への理解と、人材に求められるスキルやセンスへの理解を深めることで、単にゲームが好きという視点から、自らの将来のエンジニア像を明確に描いてもらうことを目的にプロジェクトを発足した。
プロジェクトでは、ゲーム業界におけるビジネスの全容と、エンジニアに求められるスキルについてわかりやすく解説すると共に、チームを編成して実際に(株)グランゼーラが開発したゲーム上に位置づけられるミニゲームを開発することを目指している。
プロジェクトに参画した約100名の学生に対して、 (株)グランゼーラのゲームクリエーター 九条一馬氏から、「ゲームで遊ぶよりもゲームを開発する方がはるかに面白い。学生の皆さんにはその魅力を体感してもらうと共に、個々のスキルアップに積極的に取り組み、ゲーム業界で活躍するエンジニアになってほしい。」と激励があった。

2.パート別プロジェクト勉強会

平成23年11月〜平成24年3月
プロジェクトに参画する学生は、学科や学年を問わず11チームに編成され、各チームに所属した学生は、ゲーム開発における企画を担当する「プランナー」、グラフィックを担当する「グラフィッカー」、プログラム開発を担当する「プログラマー」にそれぞれ分かれ、(株)グランゼーラのエンジニアから週に1度、直接指導を受けスキルアップとゲーム制作を実践する。
「プランナー」を担当する学生は、連携企業における実際のゲームを設計するプロセスや仕様書制作スキルを修得する。また「プログラマー」については、LUAとよばれるゲーム制作用のプログラミング言語の修得を図る。さらに「グラフィッカー」はMAYAといわれるグラフィックソフトの活用スキルの修得にそれぞれ取り組んでいる。
また、連携企業が訪れない日については、チーム別やパート別にそれぞれリーダーを位置づけることで、学生自らが各チームやパート別に分かれ自学自習に取り組む体制をとっている。

3.プロジェクト担当教職員のFD・SD研修(福岡ゲーム産業創出機構)

平成24年2月24日、25日
ゲーム業界に関心を示す学生が多い点と、ゲーム産業における人材育成や雇用といった点で安定していない社会背景を踏まえ、今後の継続的な地元企業との産学連携を実践するために、すでに産学官の連携によってゲーム業界における人材育成や雇用といった面で成果を上げている、福岡ゲーム産業創出機構への視察および意見交換を行った。
福岡ゲーム産業創出機構に参画する企業や連携先大学との意見交換では、地域にゲーム産業の拠点を作るという明確なコンセプトのもとで、企業間の繋がりから、大学との連携、さらには行政からの支援といった流れで、効果的な産学官連携が行われるようになったと説明があった。
とりわけ産学連携については、いわゆる研究面での連携ではなく、インターンップの実践や、学生が開発するゲームコンテンツに対するプロの視点からのレビュー、さらには大学の研究成果を活かした企業の人材育成プログラムの提供など、人材育成に視点をおいた連携が重要になることを改めて実感した。
これらを踏まえ、本学が所在する石川県においても産業界同士の連携の充実を図る必要があると実感した。地域特性を活かし業界の拠点を作るためには、企業同士の連携も含め、ビジネスアーキテクトを実践する必要性や意欲・価値観を共有する必要がある。本学においても、地域の企業との連携を強化すると共に、産学連携による人材育成の拠点づくりをめざし、改革する必要があることを実感した。