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お知らせ

ジャパンSDGsアワード受賞組織のコロナ禍における意識・取り組みを調査・分析し、レポートにまとめました

この度、金沢工業大学はジャパンSDGsアワード受賞組織が参加するジャパンSDGsアワードアルムナイネットワークの事務局として、第1~3回ジャパンSDGsアワード受賞組織のコロナ禍における意識・取り組みを調査・分析し、取りまとめを行いましたので、結果を公表いたします。
調査は、ジャパンSDGsアワードアルムナイネットワーク(ジャパンSDGsアワード受賞組織の大多数の組織(37組織)が参画) 参画組織に対してアンケート形式で実施をし、25の回答数を得るとともに、いくつかの組織には追加のディスカッション等を行うことで、分析を行いました。
本調査の詳細につきましては、下記より閲覧いただけます。

[結果の報告]
  ▶ コロナ禍におけるSDGs先進企業・団体の意識と取り組みに関するレポート(PDF形式)

結果として、ジャパンSDGsアワードを受賞している組織は、中長期的な視野に立った組織運営を行っており、新型コロナウイルス感染拡大を期とした社会変革の推進に着目している状況が明らかとなりました。
具体的には、新型コロナウイルス感染拡大の収束までの期間(見込み)については、2020年9月現在から1年以上かかるとする回答者が8割を占め、そのうち2~3年かかるとした回答者が36%となり、全ての回答者が新型コロナウイルス感染拡大とは異なるパンデミックの可能性を組織の経営・運営に織り込んでいく必要があると回答いたしました。また、復興の在り方については、9割以上の回答者がパンデミックに強いだけではなく、環境・社会に配慮した投資促進によるグリーンリカバリーを望んでいる状況です。
このようにSDGsに真摯に向き合っている組織では、中長期的な視野に立つとともに、現状を大きな変化が起きるタイミングであるとも考えていることが分かりました。また、実際に今回の新型コロナウイルス感染拡大において、自組織の変化も積極的に促していることが明らかとなりました。

ジャパンSDGsアワードを受賞している組織では、変化にすぐに対応できる力を身に着けることが出来ているため、ニューノーマルにおける新たな行動様式においても、高い成果を上げることが出来ています。具体的には、「迅速な決断・行動」により新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けやすいような脆弱な人々に寄り添い積極的に支援をした結果として、新たな社会における情報をいち早く収集・整理し「現地・現物・現実の理解」をし、それをもとに組織内の優先順位を見直し従業員・社員・職員の「目線の改善」を繰り返すことで、皆が自信をもってニューノーマルに適した行動をとり高い成果を上げられる状態を実現しています。こうした好循環は、経営学におけるセンスメイキング理論に沿ったような活動をしているともいえ、SDGsという世界の変化を内包した概念に向き合い続けたことで実現した組織や個人の成長の結果だと考えられます。

SDGsの推進が新型コロナウイルス感染拡大のような大きな変化を乗り越えることに役立った一方で、新型コロナウイルス感染拡大に迅速に対応していくことが逆にSDGsに関する取り組みの更なる発展を促していることも明らかとなりました。
こうした継続的な組織・個人の進化は、SDGsに取り組む中で培われた組織内外の多様なネットワークによって支えられているとともに、コロナ対策によりその絆が強化されていることから、組織内外のSDGsのコミュニティを組成しておくことが、継続的な進化のきっかけになるとも考えられます。


金沢工業大学では、この調査結果をもとに、更に多くの組織がSDGsに真摯に向き合うことで、今後起こりうる大きな変化に柔軟に対応できる強靭な組織へと成長していくことを支援するための取り組みを推進していきます。
具体的な取り組みとして、2021年に本調査に協力いただいたジャパンSDGsアワード受賞組織の皆様にご登壇いただくジャパンSDGsサミット連続セッションを「SDGsとコロナ禍における変化・成長」をテーマとして開催してまいります。詳細が決まりましたら、改めてご案内いたします。
今後も日本一のSDGs教育推進大学として、教育・地域経営・ビジネスの3つを重点領域としハブ機能を高めていくことで、若者が自ら理想の未来を創造していくための後押しを行ってまいります。