第20回講座
アイザック・ニュートンは
何を考え、何を語ったか
〜自然哲学の数学的原理(プリンキピア)より学ぶ〜
- 講師:金沢工業大学 電気電子工学科
教授 山口 敦史プロフィール東京大学理学部物理学科卒。同大学大学院理学系研究科(物理学専攻)博士課程修了。1991~1993年、ERATO榊量子波プロジェクト研究員。1993年、NECに入社。同社基礎研究所主任を経て、2001~2003年、光・無線デバイス研究所主任研究員(青色LDチームリーダー)。2003年、NECを退社し、稲盛財団学術部部長、ERATO上田マクロ量子制御プロジェクト技術参事を経て、2006年金沢工業大学教授。専門は化合物半導体の光物性、半導体発光デバイスの物理。

金沢工業大学ライブラリーセンター所蔵
自然哲学の数学的原理(プリンキピア)
金沢工業大学は、科学的発見や技術的発明が最初に発表された約2,000点の稀覯書を所蔵しており、これらの貴重本を活用し「学問の本質を学び、未来にチャレンジする」教育・研究を行っています。
今回は「運動の三法則」や「万有引力の法則」を執筆したアイザック・ニュートンの著書「プリンキピア(自然哲学の数学的原理)」について、物理学研究者の視点から解説します。「プリンキピア」は物理学の基礎を築いた著書の一つとしてあまりにも有名ですが、専門に物理学を学んだ方でもこの原典を読んだことはほとんどないと思います。
この本を実際に読んでみると、ニュートンがこの本で本当に伝えたかった「科学者がとるべき姿勢・信条」が見えてきます。そして、この哲学がまさに近代科学の礎になっています。
本講座を通じて、皆様が自然科学の基本思想を再認識し、ワクワクするような自然科学探求の旅に再出発していただければ幸いです。