飛行術の基礎としての鳥の飛翔
1889年
オットー・リリエンタール(1848-1896)
 リリエンタールは鳥の飛翔を彼の作った飛行機械に利用する事を研究しました。1877年鳥に似た凸面の翼をつけた固定翼のグライダーを造り、平滑翼よりも凸面翼の方がすぐれていることを立証したのです。1891年初めて自ら滑空に成功し、以後2000回以上の飛行を行っていますが、遂に滑空中に墜落し、それがもとで亡くなりました。しかし、彼の研究や飛行家としての評判は、初めての動力飛行を成功させたライト兄弟に非常な助けと勇気を与えたのです。本書は、彼が鳥の飛び方、翼の形態、飛行時に鳥の翼に働く力等を調べ、グライダー設計に応用する為のデータを論じています。